ガザ地区の北部では、イスラエル軍が最大都市ガザ市の制圧に向けた地上作戦を進めるなどイスラム組織ハマスへの攻勢を強めていて、現地の保健当局は29日、過去24時間に地区全体で50人が死亡し、2023年の戦闘開始からの死者が6万6055人になったと発表しました。
こうした中、現地メディアはガザ市の病院が28日攻撃され、さらにイスラエル軍の部隊に包囲されているため、90人以上の患者や医療関係者が閉じ込められていると伝えました。
ガザ市を中心とする北部では、イスラエル軍の攻撃や退避通告、それに物資の不足から医療環境も厳しさを増していて、OCHA=国連人道問題調整事務所は最新のまとめで、今月に入って4つの病院が閉鎖に追い込まれたとしています。
また、機能している病院はガザ地区全体でも14にとどまり、いずれも医療を十分に提供できない状態だということです。
WHO=世界保健機関は「ガザ市で続く医療施設などの破壊は死者のさらなる増加を引き起こすだろう」などとして即時停戦を訴えています。
ガザ地区北部 9月に入り4病院が閉鎖 国連機関は即時停戦訴え
イスラエル軍が攻勢を強めるパレスチナのガザ地区北部では、9月に入って4つの病院が閉鎖に追い込まれるなど医療環境も厳しさを増していて、国連機関は「死者のさらなる増加を引き起こす」などとして即時停戦を訴えています。