今回は完全オリジナルストーリーですが…飛ばし飛ばしみたいな感じになってる気がする…
まぁまだ小説を初めて少ししか経ってないので…色々と違和感はあるだろうけど…
是非見てください…
そして今回は…アレが出ます…
ユウカとの料理の食材買い出しと料理教室から数日間が経過した
あのから少しは自炊出来るようにはなってきたが…まだまだ練習する必要があるみたいだ…
「…………」
シャーレが始動してからの数日間はキヴォトスなどを散策しようと思っていたが…やはりと言っていいか…シャーレ奪還作戦以来…不良生徒達の事もあって…1人で外出するのが正直怖い…
かと言って生徒に護衛をしてもらおうと思ったが…まだ本格的にシャーレが動き出すまでは当番は無い
………キヴォトスに来ても…俺はあっちの世界のように無力なのか…
せめてネクストがあれば…俺も生徒の為に戦えるはずなのに…
生徒達は前線に出て傷つきながら戦っているのに…俺はただ安全な場所でただ見てるだけ…
シャーレ奪還の時に不覚にもそう思ってしまった…
やっぱり…”偽物”は”本物”にはなれないのか”…
ネクストさえあれば…
この数日間はユウカとの食事と食材の買い出だけで特に外出する事もなくただ執務室でキヴォトスについて調べていただけ…
とは言っても調べていたのは各学園の簡単な情報しか調べていない…
あまりやる気がでないからだ…
『先生…疲れてませんか?』
「えっ?」
アロナにそう言われてしまう…
そんな疲れているように見えたのか…
『まだ連邦生徒会から仕事は来てないのに…すごい疲れてる顔をしていますよ…』
「…………」
『なにか…考え事ですか?先生…』
「………………」
『こういうのは誰かに相談した方がいいっていいますが…』
『先生の様子を見る限り…誰かに相談しにくい…したくないって感じがします…』
そこまで分かってしまうとはな…
ポンコツだと思ってはいたが…
意外と人を見る目があるみたいだな…
『あっ…今失礼なこと考えましたね…』
「さぁな…」
『はぁ…まぁ先生…生徒の皆さんに相談できないのなら私に相談してみてください』
「……なぜだ?」
『だって私は先生のパートナーですよ?』
確かに…アロナは俺との関わりは他の生徒よりは長いし…これから一緒に行動をしていくパートナーだ…
「………………」
「アロナはさ…」
『?』
「誰かが前線で戦って傷ついているのに自分だけは安全な場所で見ることしか出来ない時ってさ…どう思う…」
『それは…』
「いや…答えなくていい…」
「ただ…自分だけが何も出来ないっていう状況がさ…自分は無力って感じがするんだ…」
『先生は…戦いたいんですか?』
「……戦いたいというより…俺は何も出来ないって事が嫌なんだ…」
「いつも考えるんだ…”偽物”は”本物”にはなれないのかって…」
『”偽物”?”本物”?』
「何も実力もなく無名の人と…」
「実力も名もある人…」
そう…まるで…ノーマルとネクスト…無名のリンクスと首輪付き…
”偽物”と”本物”では違う
『………難しい話ですね…』
『でも先生は生徒の役にたってるじゃないですか…』
「?」
俺が役にたってる?
『聞いた話によると…シャーレを奪還する時に先生は指揮をとったじゃないですか…そのおかげで生徒さん達は戦いやすくなってましたし…少なくとも生徒さんにも役に立っていますよ?』
「それは違う…あればみんなの力があってこそだ…」
あの時は俺が指揮を取ってたとはいえ…シャーレを奪還できたのはユウカ達の実力あってこそ…彼女達も”本物”…
「無名のリンクスに何ができるって言うんだ…」
『先生…』
「ただ…ほんとに何も出来ない訳ではないんだが…」
『?』
1つだけ…生徒の為に戦える方法…だが…
それは不可能な話…
『何か方法が?』
「いや…そう考えただけで…普通に不可能だ…」
そう…俺がネクストを使って戦うという選択肢…
だがここはネクストは無い…
『不可能って…』
「あっちの世界のものを使えば…生徒の為に戦えると思ったが…あればキヴォトスに無いし…」
それにコジマがキヴォトスにあってはいけないからな…
だが…俺はネクストが無ければ戦えない…
「ほんとに…どうすればいだろうな…」
ネクストがあればこんな事を考え必要も無い…
「すまんな…難しい話で…」
『いえ…むしろ相談してくれて嬉しいです』
「そうか…」
アロナと相談をした事は…複雑な結果に終わった…
でも…アロナに相談したおかげで少し気持ちが軽くなった気がする…
けど…やっぱり考えてしまう…”ネクストがあれは …”っと
そういう色々混ざりあったら気持ちを持ったまま…一日が終わったが…
翌日…アロナの大声で目が覚める…
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『先生!先生!起きてください!』
「うっ…うるさいな…アロナ…」
『そんな事言っている場合ですか!』
「どうしたんだよ…」
少しイラッとしながらシッテム箱のを手に持つと…
『先生!朝起きたらシッテムの箱に謎の座標マーカーが!』
「えっ?」
そうアロナから言われ確認すると…とある場所にマーカーが示されていた…
特に何か書いてある事はなくただそこにマーカーがあるだけ…
「これは…一体…」
普通…シッテム箱の箱には外部からのアクセスは絶対に無いはず…
なのにアロナが気付かれず…座標が送られてきた…
一体…誰が…
『どうします…先生…』
「……………」
普通ならいかないはずだが…
なんだ…妙にこの場所に行けと本能が言っている気がする…
確認しなきゃな…
「行こう…」
『ええっ!?危険ですよ!』
「1人…生徒を連れていく…護衛役としてな…」
「っと…言うわけで…そこのマーカーに着くまで護衛して欲しい」
「なんで私なんですか…先生…」
今回護衛役としてユウカを連れてきた
なぜユウカなのかは言うまでもなく…
「なんでって…他に頼る生徒がいないし…ユウカは今度一緒ご飯食べに行くって条件にしたら必ず真っ先に来てくれるだろうし…それに…」
「1番信頼できる人だからな」
そう護衛をしてくれるなら1番信頼できる人が護衛に着いた方がいいからな…
生徒なら騙して悪いががされないからな…
「……!!」
「そう…ですか…」
「じゃ…じゃぁ行きましょう!」
そう言ってマーカー地点へと向かって行く…
なんでユウカ嬉しそうなんだ?
マーカー地点は…あるミレミアム近郊の廃墟より…だいぶ離れている地点にある…
「せ…先生…ほんとにここにあるんですか?」
「マーカーはここを示している…」
「しかも…ここ…連邦生徒会が立ち入りを制限しているミレミアムの廃墟ですよ!」
「普通入ったら厳罰物ですよ!」
「別に…今の仕事は”シャーレ”としてだからな…」
「いやでも…!」
「……はぁ…」
諦めたユウカなのであった…
「アロナ…周りに反応はあるか…(ボソッ)」
『いえ…反応は全くと言っていいほどありません…』
「…………」
「なぁ…ユウカ…」
「どうしましたか先生?」
「変だと思わないか?」
「?」
「これだけ奥に進んできたのに…警備ロボットとか何一つ見当たらないんだが…」
「確かに…普通ならそこら辺にいるはずなのに…」
この先にある物が…警備ロボットを引き寄せない物とか?
それとも警備ロボット自体がここへ来たがらないとか?
そう考えながら歩いていると…マーカー地点がある場所にたどり着た…
そこは大きな建物…なのかこれ…
周りはかなりボロボロで至る所の壁が崩壊している…
「ここがそうなんですか?」
「こんなボロボロの建物の中に?」
「……とりあえず…入ろう…」
そう言って建物の扉を開ける…
中に入ると何かしらの工場だろうか…それでもなにかの施設?
けど…からなりボロボロで判別出来ない…天井が崩壊しているし…
「…………」
瓦礫に気おつけながら歩いていると…
「!?!?!!?」
急に耳鳴りがした…
それもかなりの大きな音
耳が痛い!
なんだ…これ…
「!?先生!!!」
こちらの異変に気づいたユウカが近寄ってくる…
ユウカはなんともないのか?
数秒の耳鳴りがなった後…
体に違和感を感じた…
まるで呼ばれているよな…行けと言っているような…
気づいた時には…なぜが走り出していた…
「えっ?先生!?」
ユウカを置いていきどんどん先へと走って行く…
足元にある瓦礫を飛び越えながら走っていって
ある大きな鉄の扉にたどり着いた…
「………………」
この先に何かがある…
そう確信できる…
「ぐっ………」
鉄の扉を押してみるがビクともしない…引っ張っても同じだ…
他に何かないのかっと周りを見渡すと…右側に機械がある事に気づいた…
すぐにその機械にむかい操作をするが…
反応がない…電源がダメなのか?
まずいな…
半ば諦めていると…
《コード入力してください》
「!?」
急にが動いた…
コードだと…分かんねえよ…
悩んでいる時…ふと頭の中である文字が浮かんできた…
あの時と同じだ…シッテム箱をパスワードを入力する時と同じだ…
「先生!急に置いて行かないでください!」
ユウカが追いついてそう言われたがそんな事は関係ない…浮かんだ文字を機械に打ち込んでいく
《N-WGIX》
っと…N…WG…何故だろうか…知っている気がする…
《ネクストのパイロット リンクスによる認証を確認…》
っと画面にそう書かれた…待て…ネクストだと!?
この先にネクストがあるのか!?
そう固まっていると…
しまっていた扉が動き出し…この先に行けるようになった…
「開いた!?」
「…………」
扉の先に進んでいく…
この先は広い部屋だが…至る所が崩れていて天井からは光が入り込んでいる…
目線を正面に戻すと…
そこには…
「…………!」
あった…かつて憧れたもの…目指していた目標…
もう見ることも叶わないと思っていた…
もう二度と並ぶ事も出来ないと思っていた…
それが……ここにはあった…
「ホワイト…グリント…」
至る所の装甲が破損していて…瓦礫にもたれかかるように倒れているが…
間違いない…ホワイトグリントだ…
しかしなぜ…こんな所に…
「なんですか…これ…」
「!?」
「先生!?」
また気づいたら歩き出していた…ホワイトグリントの元により…頭部の所までよじ登る…
「アロナ…コックピットを開けれるか…?」
『うーん…ダメです…私の力でもシステムにアクセスできません…』
アロナでもダメなのか…もし動かせるなら…俺は戦えるのに…もうここでは無力ではないと…そう思ったのに…
頭部に触れる…すると…
ガゴンっと音と共に頭部がスライドしてコックピットが出てきた…
『えっ…先生どうやって開けたんですか!?』
別に俺は何もしていないんだが…
しかし…なぜ開いた?
まさか…乗れって言っているのか?
コックピット乗り込む…
「すごいな…」
俺が乗っていたネクストとは違う
コックピットの品質も周りにある機器も全てが最新の物だ…
「動くのか?」
そう期待しパネルなどを操作していると…
《リンクスの搭乗を確認…これよりパイロット情報を認証…登録します》
コックピット内に機械音声が聞こえた…しかもこのセリフは…初めてネクストに乗った時と同じだ…ネクストにパイロット情報を登録する…
確か…AMSを接続すればいいのか?
そうしてコードを脱ぎ脊髄にAMSを接続する
《生体認証を確認…登録…》
《シッテムの箱メインOS『A.R.O.N.A』とのリンクを開始…》
《『A.R.O.N.A』とのリンク完了…登録…搭乗者…”リンクス先生”》
《メインシステム…通常モード》
音声がそう言ったあとシステムが起動し画面が映り辺りが見渡せる…
まて…シッテムの箱とリンクしたのか!?
……まさかマーカーを送ってきたのは…ホワイトグリント自体?
いや…そんな事よりも…
動いた…
まさか動くとは思わなかった…
動いた事に感動し…ホワイトグリントを起こそうとしたが…
「あれ…?」
全くと言っていいほど動かない…
おそらく機体が破損し過ぎておるだろうか…
修理しなきゃな…だがキヴォトスにネクストを修理できる人がいるのか?
まぁその事は後ほど考えるとするか…
だが…こいつを動かしてもいいのだろうか…コジマが不安だが…
「うん?」
あれ…コジマの反応がない…ネクストからのコジマ反応が何一つもしない…
しかもコジマではなく謎の物質に置き換わっている…なんだ…これ…
「アロナ…この物質ってなんなのか知ってるか?」
『いえ…私にも分からないです…ですが…これが危険では無いことはわかるんですよね…』
『て言うか!なんでシッテムの箱に干渉できたんですか!?』
『リンクもされてますし!?』
……俺にもよく分からん…だが…
ふむ…少々怖いが…コジマじゃなければ汚染の心配は無い…
だがこれがコジマ並の事ができるのか?
そう色々と考え事をしていると
「先生…」
コックピットの上からユウカが覗き込んいた…
「これって一体なんですか?」
「……ユウカは俺がキヴォトスの外では傭兵をやっていたって話…覚えてる?」
「はい…覚えています…」
「!?」
「まさかこれに乗って!?」
「これではないが…まぁ似たような物には乗っていた」
「…………」
「これをどうするつもりですか…?」
「修理したいが…これを直せる人は思い当たらなくてな…」
うん?そういえばミレミアムにはエンジニア部っていうものがあったな…
そこならもしかしたら直してくれるのでは?
「ユウカ…エンジニア部に連絡を取れるか?」
「えっ?」
「もしかしたらエンジニア部ならこいつを直せるかもな…」
「俺はエンジニア部には会ったことはないが…セミナーのお前なら色々な生徒と連絡は取れるはず…」
「まぁ…取れますけど…」
「それじゃぁ頼む…明日にはエンジニア部に向かうと伝えといてくれ」
「わかりました…」
ユウカにエンジニア部に連絡を任せ…今回はそのまま戻っていった…
希望は見えてきた…
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翌日、エンジニア部の作業場にて
「あっ先生!こちらです!」
ユウカが手招きをしてこちらをこちらを呼んでいる…
どうやらしっかり連絡してくれたみたいだ…助かる…
「やぁ、君がユウカが言っていた先生かな?」
後ろから声がした…振り向くとそこには薄紫の髪と薄紫の瞳を持ち。
白の制服に黒のセーターを着ており、更にその上に白を基調としたコートに腕を通さずに羽織る生徒が居た。
その後ろにも2人の生徒がいる…この子たちがエンジニア部か…
「ああ…そうだ…シャーレのリンクス先生だ…」
「君たちが…エンジニア部?」
「あぁ、そうとも…私は白石ウタハ、ミレニアムサイエンススクール、エンジニア部の部長にして、マイスターの称号を頂き、日々ここで研究と開発に勤しんでいる」
「それとも後ろにいるのが同じくエンジニア部の豊見コトリと猫塚ヒビキだ」
「よろしくです!先生!」
「ん…よろしく…先生」
そう他のエンジニア部員も挨拶をする
少々服装が気になるが…まぁ彼女たちなりのファッションだろう…
「さて…昨日ユウカから聞いた話だが…なんでも修理したい物があるって?」
「あぁ…その事だが…エンジニア部はロボット関係のものは得意か?」
「あぁ、色々な物を作っているからね、むしろ専門と言っていい」
「修理も?」
「お易い御用だ」
「そうか…わかった…君たちに修理を依頼したい」
「ちなみに…どんな感じのやつなの??」
「10m級の機体」
「……結構大きいね…」
「ほう、巨大ロボットか…それは気になるね…」
「大きなロボット…ロマンですね!」
この様子だと…修理してくれそうだ
「修理…してくれるか?」
「あぁ、もちろん」
「そうか…助かる…」
「それじゃぁ早速…」
「だが…2つ約束してくれ」
「それは…何かな?」
早速作業に移る雰囲気だが…ウタハ達にはこの約束を飲んでもわなくちゃならない…
普通修理してもらう側が言うのもあれだが…そうでもしなきゃやばいからな…
「まず…君たちはやる事は修理だけ…システム側は俺がやるから大丈夫だが修理する物に…“余計な物“は乗せないでくれ」
「それはなぜだい?ロボットに色々な機能をつけるのはロマンでは?」
「ロマンとかそう言う話じゃない」
「君たちが修理するのは…たった数機でで国家を滅ぼせるほどの力を持っている代物のだぞ」
「「「「!?」」」」
国家解体戦争…あの時初めてネクストが投入された…
国家側はたった26機のネクストを前に圧倒され成す術無く敗北、開戦から僅か“一ヶ月“で企業側の圧倒的勝利で国家解体戦争は終結した。
そう…たった26機だけで国家を滅ぼした…
ホワイトグリントはそれには無関係だが…ネクストである以上それぐらいの力…それ以上の力を持ってもおかしくない
「な…何かの冗談ですよね?」
「今冗談を言える場合か?」
「だからそれに余計な物を乗せ暴走したら…ミレミアム…キヴォトスはどうなると思う?」
「「「「…………」」」」
エンジニア部とユウカが黙り込んでしまう…まぁ無理もない…
暴走する事はないと思うが…一応な…
「それともう1つ…それのデータや技術を何がなんでも絶対に外へ流すな」
「さっきも言った通りだが…あれは一機だけでとてつもない戦力を持つ…そんなものが他所に流れ使われたらキヴォトスが火の海になる」
「その約束が守れないのなら…あれを修理する許可は与えない…」
「も…もしそのデータを流したり技術を使ったりしたら…」
「データを流したやつと技術を使ったやつを真っ先に”殺す”そのつもりでいる…」
「エンジニア部…お前たちも例外ではない」
「「「「!?!?!!!?」」」」
先生が生徒に向けて言うことではないが…それとこれでは話が違う…
「この2つの約束を守ってくれるか?」
「「「………」」」
さぁエンジニア部…どっちだ?
ある意味お前達を試している…
「いいだろう…マイスターの名に免じてその約束を守る」
「リスクは大きいけど…やるよ」
「正直怖いですが…やります!」
「わかった…それじゃ準備をしてくれ…おそらく腕や足を外して運ぶから大型トラックなどを用意しといてくれ…」
「あぁ、わかった」
そう言ってウタハ達は準備に入った
彼女達を見送ってるとユウカが隣に来て
「先生…さっきのは流石に冗談ですよね…」
「そうならないといいな」
「えっ?」
「ユウカもこの事はあれが修理が終わるまで内密にしといてくれ」
「それは…」
「情報が外流れて邪魔されたら本末転倒だ」
「まぁシャーレとしての仕事だからセミナー側からは何も文句は言われないと思うが…」
「一応な…」
「わかりました…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ここだ…」
あの後準備を終えたエンジニア部、ユウカと共にホワイトグリントがある所まで戻ってきた
道中やはりと言っていいか警備ロボットが何一つ見なかった
まぁそれはそれでいいんだ…
「うわぁ…結構崩れているね…」
「これ…運び出せます?」
「整備すれば行けなくもないが…」
ホワイトグリントを運び出すには瓦礫をどかさないとな…
「まぁ瓦礫をどかす前に…修理する物がどんな物が見ようではないか」
そうしてホワイトグリントがある空間まで移動し
エンジニア部はホワイトグリントと対面した
彼女達はホワイトグリントを見るなり…
「これは…すごいな…」
「これが…先生が言ってたもの…」
「わああぁ!!カッコイイですぅ!!」
っと驚きと感動の声を出した
「機体はホワイトグリント…ネクストという兵器の1つだ…」
「色々言いたいだろうが…作業に入ろうか…」
「あぁ、わかった」
ウタハはそう言い瓦礫をどかす作業とホワイトグリントを運び出す作業を始めた
瓦礫はエンジニア部の手伝いロボットのお陰で早々と撤去していた
ホワイトグリントは1度手足を分解し運び出すようにしているが
胴体がトラックに乗らない…手足は何とか乗るが…胴体はトラックのサイズに合わない…が…
どうやらクレーンで吊るして持っていくらしい…
大丈夫か?落とすなよ?
なんやかんやありつつも何とかあの場所からホワイトグリントを運び出せた
「助かったよ…ウタハ」
「いいさ…ホワイトグリントって言ったか?あんなすごいものを見ることが出来たから安いものだよ」
「それじゃ…私達は作業を始めるとするよ」
「あぁ…頼んだぞ…」
修理はウタハ達に任せる
彼女曰く数日はかかるらしい…
数日で修理できるのははっきり言ってすごい…
システムなどはシッテムの箱とリンクしているから…ミレミアムにいなくても作業はできる
システム系などはあまりやる事が無い…
まぁシャーレの仕事をやりながら…ゆっくり作業をしていくか…
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数日後…修理が完了したとウタハに呼ばれてミレミアムに訪れた
「やぁ先生、待ってたよ」
「修理が終わったって聞いたが…」
「あぁ、バッチリ綺麗に修理したさ」
そう言われない修理されたホワイトグリントを見ると…
すごいな…この数日間で完璧に修理されている
「ありがとうウタハ、本当に助かった」
「マイスターの腕にかかればおちゃのこさいさいだ」
「さて先生…修理が終わったが…どうするんだい?」
「そうだな…こいつの操作に慣れるために乗って色々調整するかな…」
「おっ?早速乗るのかい?」
「あぁ…早いところ調整を終わらせて…連邦生徒会に申請してシャーレの物として登録したいんだが…」
「まだまだ時間がかかるって言うわけだね」
「んじゃ…早速やりたいんだが…」
「なぜエンジニア部とユウカ以外の者がいるんだ」
そう横を見るとユウカの隣に白髪のロングヘアーに白い服を着て手にはメモ帳を持った生徒がいた
「初めまして先生、私はセミナー書記の生塩ノアですユウカちゃんが何か隠し事をしていたので話してもらって来てしまいました」
「ごめんなさい先生…流石にノアからは逃げられなかったわ…」
「…………」
「ユウカ…ノア以外に知られたか?」
「いえ…ノア以外には知られてないかと…」
「そうか…まぁいい…ユウカの知り合いなら大丈夫だろう…」
まぁ流石に勘づく人はいるだろうなとは思ってはいたが…
まぁユウカの知り合いなら別に気にする必要もない
「んで…ユウカから何を聞いてる?」
「はい…先生がエンジニア部と秘密の依頼をしている事ですね」
「ほんとにそれだけ?」
「はい…以外ユウカちゃん口が固くて…聞けたのはそれぐらいです…」
一体どうやって聞いたんだろうな…
あまり想像するのはやめておこう…
「それで先生…セミナーに内緒でこのような事は…問題になりそうですが…」
「あぁ『シャーレ』としての依頼だからな…そこら辺は大丈夫だ」
「それでも…せめて一言だけでも連絡をくれても良かったのですが…」
「これを外に流す訳にはいかないからな…あくまでシャーレの物として登録されるまでは内密にしておきたかったが…」
「これが何なのかは聞かないでくれ…」
「?」
「何故ですか?すごく気になりますが…」
「ノア…知らなくていい事もあるのよ…」
「ですが気になってしまいます…」
「知ったら三途の川に片足突っ込むことになるわよ…」
「!?」
ユウカが言った事を聞くとノア驚いた顔をした…
「えっと…それは…」
「あれについては言えないが…隠してた理由は…技術やデータを外に流れるのを防ぐ為に内密にしていたんだから…」
「絶対に外へ流すなよ」
「先生!?」
「いや…今のうちに釘を刺しておこうかなって…」
「ま…まぁなんとなくわかりました…」
ノアは深く知るのを諦めた
「ですが…リオ会長にどう説明します?」
「シャーレとしての依頼と伝えればいいんじゃないか?」
「まぁリオ会長ならそれでいいでしょうけど…」
「ヴェリタスが少し不安…」
「ヴェリタス?」
「ミレミアムにある非公認部活のハッカー集団です…」
「下手したら今回の事とか…ホワイトグリントの情報が抜き取られる可能性が…」
「ホワイトグリントのセキュリティなら大丈夫だと思う…シッテム箱でも突破は不可能だったからな…」
あのアロナが突破できなかったからな…おそらくヴェリタスはシッテムの箱並のハッキング技術はないと思う…だが不安だな…
「まぁ少々不安だな…ユウカ、ノア…ヴェリタスに言っといてくれ…」
「はい…わかりました…」
セミナー2人からの注意なら大丈夫かな…
「それじゃ…あんまり時間も無いし…さっさと調整をしよう」
「ようやくか…ついに動くのだな…」
「ああ…まさかこいつに乗ることになるなんてな…」
あっちの世界では絶対に考えられないことだったが…
ホワイトグリントを動かせる日が来るとは…想像できただろうか…
「私は嬉しいよ…もしかしたらもう二度と無いかもしれない瞬間に立ち会うことができるなんてな…」
「あぁ…俺もだ…」
「ふふっ…これはいい記録が書けそうです♪」
「ノア」
「…………はい…」
「はぁ…」
「ノア…気持ちはわかるが…やめてくれ…」
「すみません…先生…」
「連邦生徒会からの認証が通ったなら…出来る限りなら教えてやるから…」
「…………!!」
「はい!ありがとうございます!」
何とかノアを元気付け…ホワイトグリントを動かすため…リフトに乗る…
リフトがホワイトグリントの頭部まで上がり…コックピットに乗り込む
頭部がスライドしハッチが閉まる…
「よし…やるか…」
AMSを接続…
システムを起動させる…
《搭乗者…リンクス先生…AMSによる生体認証を検知》
《ジェネレーター正常、ステータスオールグリーン》
《ホワイトグリントのシステムを起動》
《メインシステム…通常モード》
ホワイトグリントのシステムが起動し画面が映る
ここまでは前と同じ…あとは…手足が動くかどうか…
手始めに腕部を動かしてみる…AMSに接続しているお陰でスムーズに動くはず…
「おおっ!動いたぞ!」
「すごい…ほんとに動くなんて…」
機体は正常…腕部の異常は無し…次は脚部だ…
『今から歩行する…離れてくれ』
ユウカ達にそう呼びかけみんなが離れたあと
機体を動かし歩かせる…
脚部も得に異常無し…
うん…あの時と同じ感覚だ…少し操作感は違うが…慣れれば問題ないだろう…
さて次が問題だ…ブースト系はどうなるか分からない…
今はコジマではなく謎の物質に置き換わっているから…環境汚染などがあるかどうか…それにちゃんと飛べるのか?
「やるしかないか…」
『ウタハ!これから飛行テストをする…倉庫を開けてくれ』
「あぁ、わかった」
ウタハが倉庫の扉を開けてホワイトグリントを外まで歩かせる…
「…………」
さぁ…少々不安だが…試さなきゃ分からないからな…
『離れとけ…飛ばされるぞ』
……やるか…
ホワイトグリントのOBを起動させ…チャージ音がした後…ホワイトグリントは超高速で飛び出した…
この瞬間…キヴォトスの透き通った青い空の下で…一機のネクストが飛び出した
すごい衝撃波がした後…先生が乗る機体…ホワイトグリントは高速で飛んでいった…
「…………」
速い…速すぎる…おそらく一瞬にして1000キロの速度は出ているはず…
あれが…先生の世界にある兵器の1つ…
先生があれだけ言うのも納得できる…いやできてしまう…
あんな物が…外に流れ…誰かに手に渡ってしまったら…
それだけは絶対にあってはならない…
そう決意を固めるウタハであった…
「うっ…速い…」
ホワイトグリントのOBを起動したら今までに感じたことも無い速度で飛んでいた
俺が乗っていたネクストとははっきり違う…
これが…”本物”が乗っていたネクストか…
……しかし…燃費がいいな…この物質はコジマより性能がいいのかもしれない…
まぁそんな事よりもOBは問題無く使える…このまま色々試そう…
QBにクイックターン…バレルロールなど…色々試したが異常は無く…
圧倒的な機動力で様々な事を試していた…
ここまでやれるなら…問題ないな…
しかしかなり飛んだ気がする…多分…
「アロナ…どこまで飛んだんだ?」
『えーと…ミレミアムからゲヘナ地区近くまで来てますね…正直飛びすぎです…』
「だよなぁ多分100km以上は行ってるよな…」
『流石に戻りましょう…これだけ飛んだのなら…問題はないかと…』
「そうだな…戻るか…」
そうしてOBを起動しミレミアムまでぶっ飛ばしていった…
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「先生…一体どこまで行ったんでしょうか…」
「さぁ…あれだけの速さだから相当遠くまで行ったんじゃ…」
「あっ…あれ先生は機体じゃないですか?」
そうみんなが見上げる先にある1つの光がこちらに向かってくるのが見えた…
ホワイトグリントのOBを解除し、着地する
完全に停止した後、コックピットが開き先生が降りてくる
「ふう…戻ってこれた…」
「先生…一体どこまで行ったんだい?」
「ゲヘナ地区近くまでぶっ飛ばしたな…」
「かなり遠く…いや飛びすぎだな…」
「まぁそこまで飛べるのなら問題はないだろうな」
「あぁ、ありがとうウタハ色々迷惑をかけたな」
「いやいや、迷惑だなんてとんでもない」
「ユウカも…ありがとうな」
「いえ…!私は大した事は…」
「それじゃ…ホワイトグリントはシャーレまで持っていく
あとはこちらの仕事だ…報酬はまた後に送る」
「ああ、わかった くれぐれも気おつけてな」
そうしてユウカとウタハ達と別れシャーレまでぶっ飛ばし行った
シャーレに戻るとホワイトグリントを置く場所がないことに気づいてしまったが…
なぜかは知らないが
地下にホワイトグリントを格納する空間があった…
俺がシャーレに来た時は地下はあるにはあったが…ネクストを格納する空間は無かったような…
まぁ気しないでおこう…
さて明日リンを呼んであれをシャーレの物にするための手続きをしなきゃな…
整備はどうしようかと考えてはいたが…エンジニア部から整備ロボットが送られてくるらしい…すごく助かる…
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「こんにちは…先生」
「あぁ…来たかリン」
翌日、俺はリンをシャーレに呼んだ
理由はホワイトグリントをシャーレ所有にするためにリンに手引きをしてもらうこと
「すまんな…急に呼び出して…」
「いえ…それより先生…重要な話って聞きましたが…」
「あぁ、実は…ある物をシャーレ所有に欲しいんだが…」
「もしかして…昨日の白いやつですか?」
「えっ?」
「クロノスから情報が来てまして…ミレミアムから謎の白い物体が高速で空を飛んでいたと…」
「あぁーやっぱり目立ったかぁ!!」
「やっぱり先生の仕業ですか…」
いやなんとなく街中で飛ばしたら騒ぎになるだろうと思ってはいたが
まさか連邦生徒会まで情報が行ってるんなんて!!
「ま…まぁ今回はそれ関係…だね…」
「とりあえず…見てもらった方が早いかな…」
そう言って…リンを連れてホワイトグリントが格納されている地下へ向かった
「……!」
「これは!」
リンはホワイトグリントを見ると…まぁみんなそうなのかね…驚くのは…
「これはあっちの世界…俺がいた所にある兵器の1つ…
機体名はホワイトグリント…ネクストと言う人型機動兵器の名称」
「……これをシャーレ所有にしたいと?」
「あぁ、そうだ…」
「理由を…お聞きしても?」
「……ネクストがあれば…俺はもう無力では無くなると思って…」
「ただ俺は後ろで見ているだけで…生徒は前線へ行き…傷付く…
それを後ろで黙って見てるのは…嫌だ…
だから俺はネクストを…生徒のために使う…」
「…………」
ダメか…
おそらく連邦生徒会以上の力を持つことはリンにとっては避けたいだろう…
「俺は連邦生徒会を敵に回したりしない…それだけは必ず守る」
「……わかりました…」
「ネクストを…シャーレの所有物として登録するように手配します…」
「ありがとう…リン」
「先生…」
「その力の使い方を間違えないように…」
「………あぁ…わかってる…」
そう…リンに忠告される…
ネクストの使い方を間違えれば…とんでもない事になる…それは俺が1番わかってる…
リンが手続きを進めて…数日後…
ネクスト、ホワイトグリントは正式的に…シャーレ…先生の物としてとして登録された
はい…と言う訳でホワイトグリントがキヴォトスに来てしまいました…
正直ネクストを出していいのかなって思ってはいたけど…
思い切って出す方向にしました…
今後はホワイトグリントと共にブルアカ本編ストーリーをやっていく形になります
おそらくあんまり生徒の活躍はあまり無い形になりそうですが…できる限り活躍出来るような頑張ります…
次回…対策委員会編開幕です