米国防機密の情報流出で州兵を起訴 スパイ防止法違反など
画像提供, Reuters
米国防総省の機密文書がインターネット上に多数流出した事件で、マサチューセッツ州の連邦大陪審は15日、空軍州兵ジャック・テシェイラ容疑者(21)を起訴した。
テシェイラ被告は、機密情報をゲーム関連のサイトに送信したなどとして、スパイ防止法違反など6件の罪に問われた。
被告は4月にマサチューセッツ州の自宅で逮捕されたが、正式に起訴されてはいなかった。裁判の開始まで勾留は続けられる。
有罪になれば、数十年の禁錮刑に処される可能性がある。
テシェイラ被告は、アメリカの同盟国や国外での軍事行動に関する機密文書を含むファイル数十個を、インターネット上に流出させたとされる。
流出した文書には、ウクライナでの戦争に関するアメリカの情勢評価や、エジプト、韓国、アラブ首長国連邦(UAE)といった米同盟国に関する機密情報が含まれている。
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この流出は米政府にとって失態となり、機密情報の安全を疑問視する声が上がった。
文書は、ゲームについて話し合う招待制のソーシャルメディアサーバー「ディスコード」に投稿されていた。
検察によると、被告の投稿には暴力的な内容もあった。2月の投稿には、ミニバン車両を「暗殺バン」に改造することが書かれていた。
政府の主張は「大げさ」と弁護団
メリック・ガーランド司法長官は15日に声明で、機密文書をオンラインで投稿するのは「私たちの国家安全保障を危険にさらす」行為だとした。
連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官は、機密情報の閲覧を許可されている連邦職員について、「機密情報を守り、私たちの国の秘密を保護することが求められている」と説明。「今日の起訴の罪状は、その信頼に対する深刻な違反があったことを示している」とした。
一方、テシェイラ被告の弁護団は、政府側の主張を「大げさだ」と批判。被告が投稿したとされる文書が拡散したのは、ディスコードの他のユーザーのせいだと主張した。
弁護団の1人は、被告の逮捕時に政府が展開した主張について、「テシェイラ氏が現在、あるいは過去に、プライベートなソーシャルメディアサーバーで情報を広く拡散させることを意図したと裏付けるものではない」と、裁判所に提出した書類で主張した。
先月の審理で、検察側はテシェイラ被告には逃亡の恐れがあるなどとして、保釈を認めないよう求めた。これに対し弁護団は、逃亡の恐れがあるというのは政府の「憶測」だとし、保釈すべきだと主張した。
検察は裁判所に提出した書類で、被告が以前にも何回か、「本来業務とは無関係の機密に関係する」情報を閲覧して処分されていたことを明らかにした。
検察はまた、被告の「懸念すべき行動」の1つとして、機密情報のブリーフィング中に「非常に具体的な質問」をし、「機密情報を深く探らないよう求める命令を無視する可能性」が疑われていたことを挙げた。