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【第7回定期セミナー】海外の人に日本酒の魅力を英語で伝えるには?文化の違いやTipsを紹介

こんにちは!お酒とメディアのオンラインサロン「Starter」運営の近藤ゆうこです。Starterでは月1回、文章の書き方やお酒の知識などを学べる定期セミナーを開催しています。

第7回定期セミナーのテーマは「英語でお酒を説明する」。アメリカの日本酒専門店での販売経験があるSAKEジャーナリスト・木村咲貴さんと、外国人向けの日本酒講座で講師も務めるバイリンガルタレント・児玉アメリア彩さんが、海外の人に向けて日本酒を説明するための心得やポイントについて語り合いました。

■セミナー概要

テーマ「英語でお酒を説明する」

講師
木村咲貴
SAKEジャーナリスト。2018年、カリフォルニア大学ロサンゼルス校にてJournalism Certificate修得。アメリカ初のSAKE専門店True Sakeに勤務。現在は日本酒メディアの編集者を務めるほか、日本酒/SAKEを中心とした記事の執筆・翻訳に携わる。専門は海外流通・海外ローカル酒蔵。

児玉アメリア彩
アメリカ在住経験を生かし、バイリンガルタレントとして活動中。日本酒きき酒師・J.S.A.SAKE DIPLOMAの資格を保持しており、日本酒イベントのMCやセミナー講師としても活躍している。

■外国人が感じる日本酒の魅力&デメリットは?

日本酒を海外の人々に伝えるときの心得として、日本人があたりまえだと思っていることは、全く通用しないことを頭に入れる必要があると木村さんは話します。

木村「漢字のラベルを読めない人が大半なのはもちろん、そもそも日本酒が米で作られていることを知らない人も少なくありません。まずは、私たちが当然知っている情報を相手は全く知らない前提で話をしていきましょう」

食事に合わせやすいとして「酸の少なさ」が好まれる

続いて、日本酒が海外の人に好まれるポイントと、デメリットについてのクロストークがスタート。まずメリットとして挙がったのは「酸の少なさ」です。

木村「ワインの酸が苦手な人は、日本酒の酸の少なさをポジティブに受け取ってくれるケースが多いです。また、ワインの酸の強さはペアリングのノイズになることもあるので、日本酒が『食事と合わせやすいお酒』として受け入れられやすい傾向にあります」

児玉さんも同意するいっぽうで、伝え方には注意しなければならないと話します。

児玉「相手にイメージが湧きやすいよう、日本酒を『白ワインのような味わい』と表現するケースを耳にしますが、それは逆効果。海外にはおいしいワインがたくさんありますし、みなさん日本酒に白ワインのような要素を求めているわけではありません。白ワインという言葉には頼らずに、そのお酒が持つ味わいを伝えてあげましょう」

添加物に抵抗のある人が多いため、アル添や加水の説明を忘れずに

いっぽう、製造過程で醸造アルコールを添加したり、水を加える作業(加水)はデメリットとして受け取られやすいそうです。

児玉「海外ではオーガニックやヴィーガン食品の普及がすすんでおり、添加物に抵抗を感じる人が多いんです。加水に関しても、『なぜお酒を薄めるの?』とよく聞かれますね。私は必ず、アルコールの添加はお酒の腐造防止のため、加水は度数を下げて味わいを調整するための役割を持つことを説明しています」

■歴史ストーリーよりも味わいをキャッチーに伝えよう

さらに、二人が日本酒の魅力を海外の人に伝えるコツを伝授。木村さんは、「大事なのは酒蔵の歴史ストーリーよりも、そのお酒がどんな味わいかをキャッチーな言葉で伝えること」と説明します。

木村「お酒の説明となると、日本では酒蔵の歴史ストーリーから話が始まるパターンが多いと思います。しかし、数百年の歴史を持つ蔵は多いので、海外の人にとっては違いがわかりづらく、”そのお酒ならではの魅力”が伝わらないこともしばしば。

限られた時間で相手の心をつかむためには、香り、味わい、テクスチャーなどをいかに差別化して表現するかが重要です。True Sakeでアメリカのお客さんを接客していると、お客さんがいちばん気になるのはお酒の味なんだと感じることが多かったですね」

とはいえ、英語でプレゼンするのはすごくハードルが高いイメージがありますが……。すると、児玉さんから「きれいな言葉で伝えようと気負わなくていい」とのアドバイスが!

児玉「果物の単語ひとつでもいいので、ポイントを押さえて話すのが大事。流暢に言葉が出なくても相手には伝わりますよ」

最後は木村さん、児玉さんが、用語の解説を交えながら日本酒を英語でプレゼンしてくれました!Starter会員はぜひ、二人の英語プレゼンと、本レポートでは紹介しきれなかったエピソードトークをアーカイブでお楽しみください。

[運営・近藤の感想]

海外視点での日本酒の魅力がユニークな視点のものばかりで、特に、児玉さんがお話していた「おちょこが喜ばれる」という点は意外でした。日本では、ワイングラスを使ったおしゃれな飲み方を提案しているブランドをよく見るので、海外の人もなじみのあるワイングラスで飲めるほうがうれしいと思い込んでいたからです。日本にずっと住んでいる私にはなかなか想像できないカルチャーギャップを、おふたりの話を通して勉強できた回でした。

また、「いかに、ほかの商品と差別化して表現するか」については、日本人に説明する場合でも同じことが言えると思います。誰しも、そのお酒がどんな味わいなのかを真っ先に知りたいはず。「すっきり」「飲みやすい」など、どのお酒にも当てはまるような表現に逃げるのではなく、そのお酒ならではの味わいを言葉に落とし込む習慣をつけていきたいです。

今後は海外の人と日本酒を通して交流できるよう、英単語の勉強も頑張ろうと思います!

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次回12月の定期セミナーでは、SAKETIMES編集長の小池さんと、SAKE Street編集長の二戸さんが、2022年の日本酒ニュースを振り返ります。どんな話題に注目が集まったかをレポートで公開しますのでお楽しみに!


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