【ガラケー写真を復活】よみがえる思い出 人生の転機となった20代の旅の記憶をたどった男性は 福岡
電源が入らなくなった2つ折りの携帯電話、いわゆる「ガラケー」を再起動させ、写真やメールなどをよみがえらせるイベントが、福岡県那珂川市で行われました。使えなくなってもなかなか捨てられない「ガラケー」には、それぞれの人生の大切なページが刻まれていました。
福岡県那珂川市で14日に行われた「おもいでケータイ再起動」。使えなくなった「ガラケー」を復活させて、思い出の写真やメールに再会してもらおうというもので、KDDIが全国で行っている取り組みです。
福岡県大野城市から訪れた女性の「ガラケー」には、きれいなデコレーションシールが貼られていました。
■スタッフ
「ご自身で貼られたんですか。」
■訪れた人
「はい。」
■スタッフ
「はやりましたよね、昔。」
およそ20年前、「ガラケー」にラインストーンなどを付けて飾る、いわゆる「デコる」ことが流行していました。
そんな「ガラケー」ですが、現在使えない原因の多くは、バッテリーの充電機能が停止しているためです。専用の機械を使って充電機能を回復させれば「ガラケー」は息を吹き返します。
■訪れた人
「すごいですね。諦めていたのに。」
劣化したバッテリーでは、再起動してもわずかな時間しか電源がもたないため、思い出の写真をプリントしてもらえるサービスもあります。女性が選んだのは孫の写真でした。
■訪れた人
「今、中学2年生になる。何を撮ったか覚えていなかったのですが、写真を見たらいろいろな思い出が。きょう、幸せ感がある。自分も写っているけれど若かったんだって。」
こちらの女性が持ち込んだのは、母が使っていた2台の「ガラケー」です。
■訪れた人
「よく母から借りて私がいろいろな所を撮っていたので、そんな写真が残っていたらうれしいなと。携帯を使っていた頃の実家は取り壊したので、その頃の写真が残っているかもしれないので。」
「敬老の日」に合わせて、母に写真をサプライズでプレゼントしようと考えていました。
■スタッフ
「電池に熱が来ているのですが、エラーになっちゃうね。」
しかし、バッテリーの膨張などが原因で、2台とも電源がつきませんでした。
■訪れた人
「心の中に思い出は残っているので。形にできなくて残念ですが仕方がないですね。」
バッテリーの劣化や本体の故障などで、再起動しない場合もあります。当時の「ガラケー」の生産はすでに終了しているため、部品の交換は難しく、このイベントが最後の頼みの綱でもあります。