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Conversation

「キーエンスはオムロンのパクリ」というのがあったが、両社ともセンサとコントローラを扱うメーカーだから、製品ラインナップが似通うのは当然。しかし、「作り込み度」はキーエンスが圧倒している。 キーエンスの強みは、その「作り込み度」の方向性にあると思う。 PLCに着目すると、キーエンスのPLCを中心とした製品群は、「現場での可視化・トラブル解析」に軸足を置き、顧客にPRしている。PLCのQuad-Coreの処理能力を最大限に活かし、大量のEtherNet/IP接続や、故障前後の変数・カメライベントを丸ごと保存できるOperation Recorderとして、ユーザーに重宝されている。 一方、オムロンのPLCは、PLC+Motion+Vision+Safetyを統合し、同期軸数の多さや低レイテンシのモーション制御を製品コンセプトの中核に据えている。Intel Core相当のプロセッサは、モーション性能を引き出すのに向いており、マルチ同期、高速サイクル、高同期性が実現可能になっている。 しかし、コントローラとしての高速サイクル・モーション精度・同期性のアピールポイントは、正直一部の人にしか刺さらない。 もう一つの特長である、PLCを中心とした「統合環境」だが、こちらはPRが完全に疎かになっている印象がある。 はたしてPLCユーザーのうち、モーションの高速性・高同期性を求めるユーザーは、一体どれほどいるのか?全体の1%にも満たないんじゃないかな。 となると、キーエンスの「開発がラク・現場のトラブル解析機能が豊富」というPLCのほうが、ユーザーにウケて当然。 次は、高機能センサについて。 と思ったが、文章が長くなってきたのでやめておこう。また別の機会に…