解説員の山本恵子です。2020年に父を亡くし、葬儀の後の相続手続きをすべて自分でした体験を2本の記事にしたところ、多くの反響を寄せていただきました。
「複雑な手続き、自分も大変だった…」
「記事のこの部分、異論あります…」
「ほかにこんな点を取材してほしい…」
みなさまからのご意見やご質問を紹介しながら、相続を巡る手続きはどうすればよいか?どうあるべきか?について考えます。
私もしました相続手続き、ここが大変!
山本さん 私も今、夫を亡くし諸手続きに格闘中。それでも娘がおり何とか確認しながら進めている。私一人じゃ公共機関を使って書類集めるだけでも何日かかることやら…。
その間、四十九日や百か日がやってくる。お布施のやり方などネットで調べながらすすめている。お寺の交渉もはじめてのことばかりで大変です。
この高齢化社会でひとりでは無理です。そんなひとばかりが増えていくというのに。若い世代は仕事がありそうそうは休めない。
せめて役所の「○○除票」だの「全部事項表記」だの初めて聞く言葉も何とか分かりやすいものにしてほしい。まだ遺産分割までいってないけど先が思いやられる。もっと発信お願いします。
その間、四十九日や百か日がやってくる。お布施のやり方などネットで調べながらすすめている。お寺の交渉もはじめてのことばかりで大変です。
この高齢化社会でひとりでは無理です。そんなひとばかりが増えていくというのに。若い世代は仕事がありそうそうは休めない。
せめて役所の「○○除票」だの「全部事項表記」だの初めて聞く言葉も何とか分かりやすいものにしてほしい。まだ遺産分割までいってないけど先が思いやられる。もっと発信お願いします。
かなかなさま、相続手続きに格闘されているとのこと。家族を亡くされた方が、複数の役所や金融機関に行き、初めて見たり聞いたりする書類を揃える、本当に負担が大きいですよね。ご指摘のように、わかりにくい書類、改革が必要だと感じます。遺産分割協議など、娘さんと力を合わせてがんばってください。引き続き、相続手続き、発信していきますので、また、気づいたことなど投稿くださいm(--)m
私も父が亡くなった時、相続の手続きは全て自分でしました。
一番理不尽と思ったのは、父の不動産を私が寄贈を受けた時の手続きです。コロナの関係で法務局の相談が電話だけになりました。書類を突き合わせればすぐに終わるのに。また電話相談をして仕上げた書類を提出するときに、電話で聞いたことと受付の人が言うことが違うこと。不動産の証明書をネットで取り寄せろとのことだったのですが、マンションの場合、ネットでは入力が出来ず、結局法務局まで取りに行かなければならなかったこと。寄贈の手続きが済んだ時に、書類に説明されている計算と違う値を示され追加税を払うことになったことです。
一番理不尽と思ったのは、父の不動産を私が寄贈を受けた時の手続きです。コロナの関係で法務局の相談が電話だけになりました。書類を突き合わせればすぐに終わるのに。また電話相談をして仕上げた書類を提出するときに、電話で聞いたことと受付の人が言うことが違うこと。不動産の証明書をネットで取り寄せろとのことだったのですが、マンションの場合、ネットでは入力が出来ず、結局法務局まで取りに行かなければならなかったこと。寄贈の手続きが済んだ時に、書類に説明されている計算と違う値を示され追加税を払うことになったことです。
みきさま、相続手続きをすべてご自分でされ、法務局での手続きでご苦労されたとのこと、私も3度やり直しだったので、心から共感します。家族を亡くしたあと、手続きで苦労しなくてもいいように、しっかり伝えていきます。
父の相続では、税理士、司法書士さんに委ねつつも疲弊しました。介護の都合から亡くなる直前に自治体をまたいで何度か転居しており、手続きがより煩雑になったこと、年金以外の収入があったこと、また無人になった実家の片付けやメンテナンスが発生したことも負担になりました。
区役所の複数の窓口を回るなかで、「これを高齢の相続人が自分でやるのは 大変ですよね」と憤懣をぶつけると、担当者も「本当にそうなんです。皆さん本当に…」と申し訳なさそうでした。
区役所の複数の窓口を回るなかで、「これを高齢の相続人が自分でやるのは 大変ですよね」と憤懣をぶつけると、担当者も「本当にそうなんです。皆さん本当に…」と申し訳なさそうでした。
なこみさま、お父様の相続手続き、大変でしたね。専門家の方に依頼しても、相続人本人がやらなくてはならないことも多いですよね。家族を亡くしたあと、大変な思いをしなくてもいいように、ワンストップ、デジタル化など、必要なことを、引き続き、伝えていきたいと思います。お便り、ありがとうございました。
私の経験では、税務署にアドバイスを求めるとき、相談する税務署によって相当知識の差があったり、対応の親身さや丁寧さに違いがありました。
ミャーシャイマーさま、ありがとうございます。役所や金融機関では、担当者によって知識や対応に差を感じることもありました。不安な場合は、もう一度確認する、などが大切ですね。
記事に異論あり!
元市役所勤務しておりました。この記事にあるように、平日の仕事中に役所に来られないとの苦情を何度も聞きました。役所は公務員だから全て時間外と土日開所しておけという事でしょうか?
公務員の方の負担軽減のためにも「書面、押印、対面」での手続きをオンライン化するなど見直すなどして、平日昼間に役所に行かなくても手続きができるようになることが必要だと考えます。
「まだコンプリートではない」と思われます。土地や資産を相続した場合、その年の「譲与所得」となり相続人各自の確定申告が必要。所得額に応じて次の年の税額が決定するので、翌年になってから住民税がはね上がるのを目の当たりにすることに。保険とか控除できるものがあれば、もらさず申告した方が良いかと。
ありさわさま、ご指摘のとおり、相続税の申告のあとも、#相続手続きは続くよどこまでも、ですね(涙)。引き続き、相続手続きについて、発信していきたいと思います。アドバイス、ありがとうございます。
「準確定申告は相続開始後4ヶ月以内」とありますが、これは納税義務がある方のみ。納税義務がなく、還付のみの方は5年間申告可能です。
いち子さま、所得税の準確定申告についてのご指摘ありがとうございます。準確定申告が必要なケースや、還付金が受け取れる場合など、今回は細かく紹介できなかったので、改めて伝える場合は説明したいと思います。
義理の父が亡くなり、NHKを解約しようとしましたが、NHKも全然電話がつながりませんでしたよ。主婦の私が3日くらい掛け続けてやっと繋がりました。しかも解約続きは電話では完了しません。解約に必要な書類の取り寄せ依頼に過ぎないのです。その際電話口で解約理由を聞かれました。燈台もと暗し。あなたのお勤めのNHKにも改善の余地はありますよ。
敬子さま、NHKの受信契約解約のための電話がつながらなかったとのこと、大変申し訳ありませんでした。受信料の担当者に確認したところ、ご家族からの連絡であれば電話のみで解約できるとのことですが、返金が必要な場合などは書類が必要とのことでした。電話がつながらないことなど、改善するよう伝えます。
こうすればよいのでは?
父が今年亡くなりました。戸籍の除籍謄本は「生まれてから亡くなるまで全て」と請求書に記載すれば、その役所で取れる全ての謄本を出してくれます。出生まで遡れなかった場合は、それより前の除籍のある役所で同様の手続きをとります。これの繰り返しで出生時の除籍まで遡ります。何通になるか分からないので、郵送の場合は多めに定額小為替を入れておきます。お釣りの定額小為替を謄本と一緒に返送してくれます。
証券会社については、確かにおっしゃることも分かるのですがしかたないと思います。亡くなった人に権利能力は無いですから、亡くなった人名義で解約手続きはできません。相続人が一旦相続して解約することになります。相続人が引き継ぐには証券口座は必須です。通常取引で譲受人が口座なしに株式を取得できないのと一緒です。
相続手続きは、手当たり次第に手続きを進めるのではなく、ある程度先読みして動線を整理してから取り掛かるのが良いと思います。同じ窓口で複数の手続きを一度に済ませられますし、書類を必要数一度に取り寄せることもできます。
証券会社については、確かにおっしゃることも分かるのですがしかたないと思います。亡くなった人に権利能力は無いですから、亡くなった人名義で解約手続きはできません。相続人が一旦相続して解約することになります。相続人が引き継ぐには証券口座は必須です。通常取引で譲受人が口座なしに株式を取得できないのと一緒です。
相続手続きは、手当たり次第に手続きを進めるのではなく、ある程度先読みして動線を整理してから取り掛かるのが良いと思います。同じ窓口で複数の手続きを一度に済ませられますし、書類を必要数一度に取り寄せることもできます。
ヨッちゃんさま、「相続手続きは手当たり次第に進めるのではなく、ある程度先読みして導線を整理してから取りかかるのがよい」とのアドバイス、本当にそのとおりですね。ありがとうございます。海外在住の方の相続手続きは大変だった、と経験者の方からも聞いています。引き続き、相続手続きについて発信していきますので、ぜひ、不動産の相続、抵当権が抹消されていない、そして、その当時の銀行がない場合どうされたのかなど、また教えてください。
年金も含めて、様々なものを相続のための名義変更していくこととになりました。証券会社、銀行、年金事務所も含めて一度来てもらいたいという話もありましたが、忙しいのと母が高齢のため無理ですとして、すべて郵送で手続きを行いました。なんとかできました。法務局についてはオンラインといいながら、結局紙の書類をとてもたくさん書留で送付が必要ですが、自宅で申請できるので、こちらもとても楽でした。ただ、集める書類や申請書類などでわからない単語が多数というのは本当に大変でした。YouTubeや検索サイトなどがあるからできたことで、本当に勉強になりました。次回、母の時にもできるだけ自分で動くのは最低限にして郵送やオンラインで申請をしていくことが可能であればそれで申請していきたいと思っております。
みきこさま、相続手続き、ご自分で、そしてすべて郵送でされたとのこと。時間も、手間もかかったと思います。今後、手続きのオンライン化など、これまでの「書面、押印、対面」の見直しが進むよう、しっかり発信を続けます。ありがとうございます。
こんなこと取材して!
私は普段使っている銀行がネット銀行になるのですが、ネット銀行になるとまた解約のしやすさや別の問題が起こるのかなと感じました。
すいさま、ご指摘のとおり、ネット銀行など、解約の方法を確認しておくこと大切だと感じます。ご本人に何かあった場合、IDやパスワードがわからないと手続きできないので、書いたものの保管場所を聞いておくことも重要です。デジタル遺産についても取材し、お伝えしたいと思います。
母が入院しているのですがいつ亡くなってもおかしくない状況なので、大変参考になりました。以前に親類が亡くなったときに手続きをほとんど私がやったのですが、その際は銀行関係はそれほど煩雑な手続きはなかったように思います。今は使っているスマホのセキュリティチェックが頻繁にあるのでその度に頭を悩ませていますが、最近の傾向で銀行もセキュリティに煩いでしょうね。
ひでさま、相続手続き、一度経験されていると、全体像が見えているので楽だと思います。おっしゃるとおり、手続きや必要な書類は金融機関のよっても違いますし当時と変わっていることもあるかもしれないので、一度聞いておくと安心だと思います。
問題提起してほしいのは「デジタル遺産」です。他界後問題になる事は明らかに認識していました。株の投資などインターネットで行っていましたからまわりは把握していません。具合が悪く緊急入院した時に株の取引を停止させようとしたのですが本人と話さないとだめの一点ばりでした。できなければ成年後見制度を設定してと。時間もお金も手間もかかります。また回復した後設定の取り消しはできません。
芹和さま、お父様を亡くされてから、法定相続情報一覧図、そして遺産分割協議書をご自分で作成されているとのこと、本当に大変ですよね。合わせて、デジタル遺産について、重要な問題提起ありがとうございます。問い合わせしたくてもメールのみしか受け付けていない、ID、パスワードがわからない場合はどうしたあいいのか、デジタル遺産について引き続き取材しお伝えしたいと思います。
仕事でまさにこのような手続き一切をお客様から請負っています。記事の中で「もっと解約しやすいものを」とありましたが、あらゆる個人を顧客としている企業には切に願います。
おっしゃるようにデジタル化をぜひ進めて欲しいとは思うのですが、これも高齢者にとっては簡単にハードルになります。もしデジタル化が進むと、それを代行して欲しいというお客様が必ずいらっしゃることは想像に難くありません。最近はネットバンク、ネット決済などを使う高齢者もいらっしゃいますが、それがきちんと相続手続きできるものなのか、疑問視されるものも中にはあります。ぜひそのあたりも取材していただけるとありがたいです。ちなみに、印鑑証明書を何通も取得した、とありましたが、金融機関も役所も、原本は返して欲しい旨頼むとその都度返してくれるので、1通でも使い回せますよ!
おっしゃるようにデジタル化をぜひ進めて欲しいとは思うのですが、これも高齢者にとっては簡単にハードルになります。もしデジタル化が進むと、それを代行して欲しいというお客様が必ずいらっしゃることは想像に難くありません。最近はネットバンク、ネット決済などを使う高齢者もいらっしゃいますが、それがきちんと相続手続きできるものなのか、疑問視されるものも中にはあります。ぜひそのあたりも取材していただけるとありがたいです。ちなみに、印鑑証明書を何通も取得した、とありましたが、金融機関も役所も、原本は返して欲しい旨頼むとその都度返してくれるので、1通でも使い回せますよ!
すずさま、相続手続きの専門家の方も、役所、金融機関の相続手続きに理不尽さを感じていらっしゃるのですね。また、高齢の方にとって、デジタル化もハードルになるとのご指摘、ありがとうございます。「デジタル遺産」含め、手続きの簡略化についても、引き続き取材し、お伝えしていきたいと思います。印鑑証明書のアドバイスもありがとうございます。
みなさまからの熱いご感想、ご提言をうけとめながら、相続の取材は今後も続きます。
引き続きみなさんのご意見お待ちしています!