さあ、いよいよやってきました面談日。
発達関連や成育歴に関わる記録・診断書のコピー、メモ&スケジュール確認用に手帳。
準備は万端。たぶん。
(前回のブログはこちらです)
私(筆者)は相談の予約がこの日の午後の早い時間帯だったので、午後休を取って急いで職場から保育園へお迎えに行き、そのまま教育委員会のある施設へGO!
自転車のペダルをこぎながら脳内で自分自身に問う。
「果たして1時間もわが子は面談に耐えられるのか、耐えられないのか、どっちなんだい!
…耐えられない!!!!」
いつもと違うスケジュールにすでにご機嫌ななめなわが子を見て、少し重い気持ちで到着しました。
通された部屋は机と椅子だけの会議室。
警戒心が山よりも高く海よりも深いわが子はすでに全身の毛穴から帰りたいビームを放っている。
これはまずい。
教育委員会からは、かなりのベテランと見える担当者お二人が対応してくださいました。
(1:2かと思いきや2:2という手厚い体制でした。ここで少しひと安心)
1人の方が私に就学までの流れを説明をしている間、もう1人の方はわが子に簡単な幼児向けのプリントを手渡して運筆の様子をみたり、絵本で一緒に間違い探しをしたり、1時間つきっきりで対応してくれました。
推測ですが、どういった特徴や困り感のある子どもなのかを観察しているのかなと感じました。
面談では、今後の就学相談の流れについても説明を受けました。
こんな流れです。
けっこうやることが盛りだくさんです…(※筆者の体験をもとにした一例です)
以上をすべて終えるのにおよそ半年かかることもあるそう…!
相談は1回きりと思っていたら、医療機関や園や小学校、さまざまな機関と連携して、かなりの工程があるんですね。
そして結果を受けてどうするかは保護者に委ねられるというのが胸にズシンと来ました。
悩み抜いた末に決断されていった先輩保護者のみなさん、尊敬します。
我が家は支援級や通級を視野に入れているため、
私から質問した内容はこちら。
・通級は具体的にどんな内容か、どのぐらいの利用頻度か、通常授業を抜けて通級を利用した場合のフォローの有無、利用できる期間
・親の付き添いが必要かどうか(東京都は通級の場合、基本的に拠点校から先生が各校に訪問してくれる)
・支援級の学習内容の進度や人数
・わが子と同じタイプのお子さんに行われている学習、生活上の配慮や支援の内容
・支援級は学年ごとにクラスが分かれているか
・支援級の児童の保護者の登下校の付き添い
ちなみに、通級を利用する場合、普通級での授業(例えば国語や算数、体育など)を抜けることになるので、抜けた授業分のフォローは家庭でということでした…(←これかなり重要な情報ですよね!)
また東京都は通級は1年ごとに更新の判断をしているということでした。(※1年で利用が終了する場合がある)
支援級の児童の登下校付き添いについては、多くの保護者が登校時に付き添っており、下校時は放課後デイの利用で学校にデイの車がお迎え→デイ→自宅近くにデイの車が送りというケースも多いとのことでした。(勤務時間の変更検討や、利用する場合は放課後デイ探しも就学相談と同時に進めていく必要がありそうです)
帰宅してから発達検査を予約し、医師の見立書はかかりつけ医にお願いするために問い合わせと受診予約の電話をし・・・すでに頭がいっぱいですが、まだ7月。
【振り返り】
・かかった時間1時間(体感は2時間…)
・およそ決定まで半年かかることもあるので、秋以降だと気持ち的にもスケジュール的にもパツパツになる可能性も
・保育園に就学相談に申し込むことを伝えておくとスムーズ
・検査を受けるクリニックを自分で探すという方は、児童精神科はかなり混み合っていて初診から検査を受けるのが半年先…というような地域もあるので、少し前からかかりつけを見つけて相談しておくと安心かもしれません。
・普通級↔支援級の転籍の可能性などあらゆる想定をして質問集をまとめておくとよかった・・・
※筆者の経験をまとめていますが、それぞれの自治体の指示に従ってくださいね。
次回は就学相談行ってみた、「学校見学編」の予定です!
みなさんからのお便り紹介
前回の記事に寄せていただいた声を紹介させていただきます。
自閉スペクトラム症の年長児を育てています。診断がでたあとに私はうつ病になり、色々な困難を感じています。支援を受けるためには、決まった時間に電話をしたり、用紙を療育に持って行ったり、当事者が積極的に動く必要がありますが、病気が重いため、なかなか行動できません。受けられる支援も手続の途中で止まってしまい、2年もストップしています。もっとオンラインで24時間申し込めたり、手続きを手伝ってくれる人がいてくれたらと思います。こんなペースで手続きを進めていると小学校前にやるべきことができるのか不安です。健康な親だったらしっかりサポートしてあげられるのにと息子に申し訳ない気持ちになります。(まももさんより)
まももさんご自身が大変な状況の中、メッセージを寄せてくださってありがとうございます。さまざまな機関と連携してさまざまな場所に出向く機会が多く、流れをつかむだけでも気持ちがいっぱいいっぱいになりますよね。本当にお疲れ様です。
まももさんのように、病気で思うように動けないという保護者がどうすれば負担になりすぎず進められるのか、就学相談について情報提供をしている東京都特別支援教育推進室に話を聞いてみました。
まず1度お電話などで就学相談を受けたいということと、保護者の病気のご事情等を説明していただければ、オンラインのやりとりで進められるところは進めることも可能です。就学のために必要なお子さんの様子を直接観察する機会に関しては、保育園に出向いたり、保護者が送迎で来られるタイミングに合わせて担当者と話し合いの機会を設けたりする配慮も考えられます。
ということでした。まももさん、応援しています。
就学を意識し始めた頃は、「就学相談」という名前自体が分かりにくくてモヤモヤしていました。初めは、「気軽に相談できるのかな?」などと思っていました。
が!本当に気軽に相談を始めた先輩が、相談した事で希望の就学が出来ないばかりか相談のたび「あれもできないこれもできない」と傷つく事を言われ、精神的にかなりダメージを受けていらっしゃいました。それを見ていて、就学相談とは、「どうしたら子どもがより楽しい学校生活を送れるか」を相談できる場ではなく、どこの学校が適切かを判定する場だと理解しました。
私の場合は幸い事前にその事が分かったので、相談(と言う名のダメ出しと振り分け)を回避する事が出来、親子共々生きる気力を削がれずに就学できたのですが、まだこのような実態を知らずに気軽に「子どもの幸せな小学校生活のための相談」と思って行かれ、傷ついている方々がいらっしゃるのかもしれないと思うと、今でもたまにモヤモヤします。特に普通級に行かせたいとはっきり決められている方には必要のない(単に傷つくだけ)ものだと言う事が、もっと周知されたら良いなぁ、と思います。
我が子は就学相談を受けていたら、自分の自治体では確実に支援校判定でした。支援校、支援級、普通級、どれが良い悪いではなく、それぞれのメリットデメリットを良く分かった上で(できれば実際に通うお子さんたちを見た上で)各ご家庭で自由に決められると良いなぁ、と思います。
我が子は現在、先生方やお友達に恵まれ、この区では恐らく(ダウン症を持っている子としては)初の普通級在籍として楽しく小学校に通っています。先生や保護者の方から、我が子がいる事で「自尊心が育った、教え合う事が上手になった」などと言って頂く度に、就学相談を受けずに勇気を出して良かったと思います。仲良し4人組で帰ってくる姿を見るにつけ、校内の支援級に通っていたら、これほどお友達と仲良くなれなかっただろなぁ、と思う今日この頃です。
お便りをありがとうございます。
普通級、支援級や通級、特別支援学校のメリット・デメリット、それぞれあると思います。
同時に、お子さん1人1人の特性や障害の濃淡もそれぞれなので、わが子がどんな環境で過ごすのが合っているのか、初めての経験で、それぞれのご家庭が就学前・就学後も、悩まれるのではないかなと思います。(筆者も今すごく悩んでいます。)
また、相談できる場所、適切なアドバイスがもらえる環境もなかなかない!!という方も多いのではないでしょうか。
それそれのご家庭が、できるだけさまざまな情報に触れ、子どもたちの特性や成長に合わせて、その時々でベストな選択ができるようになるといいですね。
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