引用元:コヤマドライビングスクールWEBサイト

 

「教習所ピクトグラムふきだしコンテスト」というのがある。

教習所のコヤマドライビングスクールが開催している、道路標識につけたふきだしの中のセリフを考えるというコンテストだ。

 

初めてそのコンテストを知ったのは、電車の中吊り広告だった。

隣に座っていたライターの山下ラジ男(私の夫)の脇腹をつついて、コンテストの広告を指さした。

「あれさ、賞金とれそうじゃない?」

「最優秀賞5万円と優秀賞1万円で、夫婦で6万円もらえる仕組みか」

「臨時の給付金だね」

小声でそんな会話をした。

私たちはすぐにスマホを取り出し、その場でコンテストに応募した。

来月には6万円がもらえると思うとワクワクが止まらなかった。

 

 

 

全然もらえなかった。

コンテストの結果発表を見て私たちはショックを受けた。

 


引用元:コヤマドライビングスクール,X(@koyama_PR)

道路とか車関係の回答が少ない!

私たちは教習所ということで回答を車関係に寄せすぎてしまっていたのだ。

どうやら自由な発想で肩に力を抜いた回答のほうがいいらしい。

 

幸運にも次のコンテストが始まったので、気を取り直して再チャレンジすることに。

今度こそ6万円をもらおう。

 

 

またしても、全然もらえなかった。

え!?

 

 

 

ふきだしコンテストの過去の受賞作を研究してみる

簡単そうに見えて奥が深い、ふきだしコンテスト。

私たちは簡単に賞をもらえるだろうと思っていた。甘かった。

過去の受賞作を見ながら傾向と対策を考えてみたい。

 

気づき1:道路とか車とか関係なくてもOK


引用元:コヤマドライビングスクール,X(@koyama_PR)

むしろ、車に関係ないほうが意外性があって入賞しやすいかもしれない。

 

 

気づき2:回答のお手本があまりにも正解すぎる


引用元:コヤマドライビングスクール,X(@koyama_PR)

出題時のお手本がうますぎる、という問題がある。

回答側としてはプレッシャーだ。やはり、お手本を超える回答を求められているのだろうか。

 

 

気づき3:お手本と回答がかぶってもOK


引用元:コヤマドライビングスクール,X(@koyama_PR)

上記左のお手本「腸せま~い」を見たあとでは、腸関係の回答は避けようと考えてしまうが、むしろお手本の発想を生かして入賞している作品もあった。

お手本と回答がかぶっても全然いい。そう思うだけで勇気がわいてくる。

 

 

気づき4:他と回答がかぶってもOK


引用元:コヤマドライビングスクール,X(@koyama_PR)

そもそも道路標識のピクトグラムとは簡潔に描かれているものだ。

大喜利の「写真でひと言」とは違って、ピクトグラムは必要最低限の要素しかなく、回答の糸口を見つけるのが難しい。

だからといって、このコンテストで求められるのは、必ずしも斬新な切り口の回答ではないように思う。

 


引用元:コヤマドライビングスクールWEBサイト

上記は2023年のコンテストの受賞作品だが、「標識の枠」に着目した回答が3つも受賞していた。

つまり、他とのかぶりを恐れる必要はない、ということだろう。

 

 

気づき5:口調がいい


引用元:コヤマドライビングスクール,X(@koyama_PR)

ふきだしというだけあって、セリフという体が重要な気がする。

たとえ回答がかぶったとしても他と差をつけられるのは、口調や言い回しではないだろうか。

そこにひねりを加えることが入賞の糸口になりそうだ。

 

 

気づき6:有名作品のパロディ


引用元:コヤマドライビングスクール,X(@koyama_PR)

有名なセリフのパロディ、流行語、時事ネタなんかも強い。

標識の要素とうまく絡めて積極的に取り入れていきたい。

 

 

気づき7:素直に感想を書けばOKというパターンも


引用元:コヤマドライビングスクール,X(@koyama_PR)

いろいろ書いてきたが、ものすごく率直なセリフが最優秀賞を取っていた。

この道路を通る人が思う素直な気持ちをストレートに書けばいいのかもしれない。

 

 

いくつかの気づきをまとめてみると、工夫は大切だが、決して尖りすぎてはいけないように思った。

一番重要なのは「ちょうどよさ」だ。

おもしろいけど、わかりやすく、素直で、尖りすぎない、そういう回答。

じゃあ、むしろ日常的に大喜利に触れていない人こそ、このコンテスト向きなのかもしれない。

幸いにも私たち夫婦がそうなので、入賞するチャンスは必ずあるはずだ。

 

 

 

 

ふきだしコンテストに再び挑む

今回のお題は、バイクの引き起こし。

「人」と「バイク」のみ要素で、難易度は高い。

 

 

回答を考える前に、まずは、実際に山下ラジ男(以下「山ラジ」)にバイクを引き起こしてもらうことにした。

「素直な感想を書けば入賞する」という説を確かめたい。

山ラジがバイクを引き起こす時、どんな発言をするのか実際に確認してみよう。

 

 

とのことだ。

100kg以上のバイクを引き起こす人間は、真剣だ。真剣すぎて、うまく喋れないらしい。

これはこれでひとつの回答として送ってみたい。山ラジありがとう。

 

 

 

すべての受賞枠を私たちで埋めたい

せっかくなら最優秀賞1名、優秀賞10名の枠すべてを受賞したい。

すべての賞を我々オモコロライターで全取りしたら、ものすごく気持ちいいに違いない。

 

というわけで、オモコロライターの中でも「大喜利に参加してるイメージがない人」「大喜利の回答を見てみたい人」に声をかけて集まってもらった。

 

 

「ふきだしコンテストの賞を全部いただく会」のチャット部屋を発足。

 

 

もう誰も私たちを止めることはできない。

私たちはチャット上で応募作品を見せ合い、お互いに刺激を受け、士気を高め合いながら、応募期間ギリギリまでやりきった。

 

 

 

みんなが考えたセリフを見てみよう

応募期間が終わり、あとは結果を待つのみ。

結果発表の前に、みんながどんな回答を応募したのか振り返ってみたい。

 

私と山ラジでチャット履歴をたどってみよう。

 

 

オケモトさんの作品

まずはオケモトさんから!

オケモトが書く記事の温度感ってちょうどいいんだよな~

爽やかさがよくってね! まさに今回のコンテストにうってつけの人物

 

 

いい、「ちょうどよさ」がすごくちょうどいい

筋トレ系のネタは、なにかしら賞に入ってきそうな気がする!

 

 

野良バイクに懐かれてる

バックストーリーを感じる口調がいいよね

これは審査員にウケそうだな~

オケモトさん、かなりこのコンテストを把握してるかも!

 

 

 

 

かまどさんの作品

続いては、かまどさん! かなり早い段階でパッと回答だしてたよね

かまどは落語研究会に所属してただけあって、正直かなり期待してます

 

 

いや~~さすがだね……

車の要素を入れつつ、説明なしで誰にでも状況がわかる

かまどさんって大喜利に苦手意識があるって言ってたけど、お題の趣旨をくみ取って的確に答えるのがめちゃくちゃうまいんじゃ!?

すごい人を呼んでしまったな……

まあ、でもこの鮮やかな回答以降、かまどとは連絡が途絶えてしまったんですけど

え?

 

 

ギックリ腰で入院してたそうです

こんなに影がない顔、はじめて見たよ

でも一発入魂スタイルで受賞をきめてほしい!

 

(後日、無事に退院したそうです。お大事に……!)

 

 

 

 

りきすいさんの作品

なんといっても、りきすいさんはマジの教習所の先生

教習所主催のコンテストだからね、出題者側の気持ちが手に取るように分かるはず

かなり期待!

 

 

サイドスタンドってなんだっけ?

バイクを停めておくための支える棒だね

あ、サイドスタンド役の人間ってことか!

バイクのことを知らないと思いつかない発想だよね

 

 

 

初めて聞いたよ遺骨加工サービス

遺骨をバイクにしないで

教習所の先生、意外と王道ネタで来ないな!?

 

 

 

 

教習所の先生が殺し屋に襲われる事件が発生

 

 

 

インターネット性善説ドラゴンさんの作品

 

お次はインターネットを愛するオタク君だ!

ドラゴン君は大喜利的なイメージがあんまり無いよね

だからどういう回答だすのか楽しみでねえ

 

過去の受賞作をひと通り見た後のドラゴン君、不安そうではあったね

でもいろんなタイプの記事も書くし、慣れないフィールドでも柔軟にやりそう

 

 

なんでだよ

まず前代未聞のフキダシの大きさ

「審査員の方があまりインターネットじゃないのかな、なるほど」って言ってたのはなんだったのか

前フリとしては効いてたけど

俺たちに振ってもしょうがないだろ

 

 

 

おい!!

すごい、この子インターネットを全然やめないじゃん

 

 

 

あっいいね!

でかいものを買っちゃって自力で持って帰る人だ

シンプルで分かりやすい!

ドラゴン、やる時はやる男だぜ!

 

 

 

> おもしろ講師として呼ばれた人が大登場 <