兵庫前副知事、パレード巡る補助金還流を否定 百条委で
兵庫県の斎藤元彦前知事がパワハラ疑惑などを内部告発された問題をめぐり、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は25日、片山安孝前副知事らの証人尋問を非公開で実施した。終了後、片山氏は報道陣に対し、昨年11月のプロ野球の優勝パレードの寄付集めで、信用金庫への補助金を増額し募金として還流させたとの疑惑を否定したと明らかにした。
片山氏によると、「補助金をキックバックした事実はない」と証言した。県内11信金の寄付の取りまとめを依頼した信金理事長に対し「一信金あたりできれば200万円と話した記憶がある」と説明したという。9月の百条委では「具体の金額を頼んだ覚えはない」と述べていた。
優勝パレードは県や大阪府が実施したが、寄付額が伸び悩んでいた。告発文書には片山氏が司令塔となって信金への補助金を増額し、募金としてキックバックさせて寄付を補ったとの指摘があった。
当初1億円の予定だった補助金が補正予算案の査定の過程で4億円に増額されたことについては「コロナ禍からの回復に合わせ、金融機関が地域の事業者を支援する際の適正な補助額だった」と説明したという。
片山氏の証人尋問では、告発文書を作成した前西播磨県民局長(故人)の私的情報に関する発言があったため、委員長が予定終了時間の前に打ち切った。
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