マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(50)が、名刺配布の必要性を語った。14日、都内でワコール「Team CW-X」発足イチローさんキャプテン就任記念発表会に出席。オリジナルモデルのタイツを着用しながら登壇し「僕はキャプテンやったことない。資質がないと言われてきた。ハイリスクです。でもリスクを取らないと」とおどけた。

キャプテン就任で、同社社長から名刺を受け取った。「名刺は持ったことない。野球選手で持っている人を見たことがない。名刺は返すのが礼儀なのに、それができないから、どうするべきなのかなと。後から送るのもどうかと思うし。僕のことを知らない人もいるし」。引退から4年が経過し、若い世代と対面した際の現状を語った。

先日、北海道の進学校、旭川東高校で野球の指導を行った時のこと。「こないだ高校野球の指導に行った時、リアルタイムで半分は知らなかった。調べて(自分を)知った選手が半分以上だった。野球やっている子だって、そうだった。野球をやっていない子なら知らないでしょう。ちょっとショックでしたけど」と話した。

ショックを受けながらも、高校生の指導が自らの心に好影響を与えているという。「高校生と向き合っている時は、整います。来年僕は51歳。彼らは永遠に高校生。毎年(年齢が)離れていきますが、自分がいかに汚れていたか分かる。自分の高校時代と比べて、反省する。大人って面倒くさかったりする。大人の邪気みたいなものを、整えてもらっている」と話した。

18年モデルのタイツを着用し、バットを掲げたそっくりなマネキンと対面した。「18年というのは引退の会見でも話したが、5月の頭から試合に出られなくなって、それでもチームと一緒だった。19年の引退の試合につながった。選手としてなかなかできない体験。ヒットの記録とかより誇れるなら、その年。思い入れがある」と話した。我慢を強いられながらも、翌年まで気持ちを切らさずに耐えた経験をふりかえった。