救急車「有料化」で出動数1割減 「持続可能な医療に寄与」と松阪市

本井宏人
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 三重県松阪地区の救急搬送で、入院に至らなかった軽症患者から選定療養費を徴収する救急車の「有料化」から1年間の状況が24日、松阪市議会に報告された。救急出動件数は1割減少し、市は「持続可能な救急医療に一定の寄与が確認できた」と評価した。

 市のまとめでは、徴収を始めた昨年6月~今年5月に市内の3基幹病院に救急搬送された1万4786人のうち、51・3%にあたる7585人が入院しなかった。このうち、選定療養費を徴収したのは、19・3%にあたる1467人。入院した人や死亡者を含めた全体の9・9%だった。

 徴収しなかった理由は、緊急性があるなど医師の判断が52・6%、再診が23・6%、交通事故などが11・5%と続いた。

 一方、松阪地区広域消防組合の救急出動は、昨年6月~今年5月に1万4184件あり、前年同期比で10・2%にあたる1616件が減少した。1日に50件以上の救急出動があった日は、昨年6月~今年5月に36日あり、前年同期の86日から激減した。

 市議会へは、環境福祉委員会協議会で報告された。委員からは、乳幼児からの選定療養費徴収について「症状がわかりづらく、死亡リスクも高い。ためらわず救急車を呼べる仕組みを検討してほしい」といった声が出た。

 選定療養費は、かかりつけ医療機関の紹介状なしに大病院を受診すると、7700円が徴収される。市は「救急車の安易な利用を減らす」として軽症患者からの徴収に踏み切ったが、入院しなくても災害や交通事故、医師の判断などの「対象外」を設けていた。

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