秋田放送とTBS
秋田県には、TBS系列のテレビ局が存在しない。そのTBS系列は、1960年代、民間放送のネットワークとして日本最大の世帯カバレッジ率(1960年代)[154]を誇っていた。しかし、こと秋田県においては、他県に比してスピルオーバー効果の恩恵に浴しにくいという事情もあり[155]、民放第1局目である秋田放送でのTBS系列の番組放送を通じて、秋田県ではTBS系列の番組の視聴が行われていたと考えられる。
特に、TBSが「民放の雄」とまで言われ人気番組を多く擁していた1965~85年(昭和40~50年代)[156]には、「8時だョ!全員集合」(秋田放送ほか系列外番販実績なし[157])などの例外はあるにしろ、秋田放送でも一社提供番組を中心に、一定数のTBSの番組をネットしていた(下記の表を参照)。
1992年に、TBS系朝の番組のネットを打ち切ったあとも、ドラマを中心にTBS系番組の放送が続いたが、2000年代後半ころから、番組枠そのもの消滅(愛の劇場・パナソニックドラマシアターなど)が相次ぎ、秋田放送でのTBS系番組の放送は激減した。
2020年代に入ってからは、TVerのような配信プラットフォームの成長もあり[158]、秋田県内でTBS系番組を視聴するハードルが格段に下がった[159]。このようななかで、テレビ放送開始以来続いてきた、秋田放送がTBS系番組の放送を行うという役目は、終焉を迎えつつある。
テレビ放送開始に際し、秋田放送がJNN加盟の意志を持っていたかどうかは不明である。山形放送がニッポン放送と業務提携したのと同時期に、秋田放送も文化放送と業務提携した記録[34][35]が残っていることからも、在京ラジオ局のなかでラジオ東京と特に関係が深かかったというわけではないと考えられる。なお、ラジオ東京テレビを中心としたJNNが結成される以前には、ラジオ東京テレビで放送されるニュース映画を秋田県内でも制作(16mmフィルム・1957年には1か月で800フィート分)していたという記録がある[160]。
2009年度時点では、買掛金の金額ベースでは、対TBSが600万円、対テレビ東京が約470万円でTBSが上回っていた[161]。しかし、2011年度では、対テレビ東京が約470万とかわらないものの対TBSは有価証券報告書内の買掛金明細では上位にランクされなくなった[162]。
2020年代にはいり、TBS系番組の放送は一層の減少傾向にある。これと並行して、2020年代に入り平日夕方の「ヨンチャンドラマシアター」が廃枠され、news every. 第0部のネットが開始されたように、日本テレビとの同時ネット枠が増加している。また、TBSテレビがキー局のなかで番組販売に積極的ではないことに加え、フジテレビ他のキー局が一括放送形式を採っているのに対し、TBSのネットワークセールス枠の番組の放送においては個別放送契約方式を採られていること[163]に留意する必要がある。
秋田放送を含む系列外への番組販売はTBSグロウディア(旧:TBSサービス)が担当しているとみられる。
このような経緯により、秋田県でTBS系列局が開局しなかった事とTBS系がない県の他系列局への番組販売が減った事が分かります。