全国初だったドローン配送は高コストでとりやめ 中山間地への買い物支援サービス、軽自動車の利用に絞る
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長野県伊那市は、中山間地域の高齢者らに食料品などを届ける買い物支援サービス「ゆうあいマーケット」で、輸送手段の目玉だったドローンの使用をやめると明らかにした。ドローンの経年劣化による不具合や、保守管理などのコストが要因。今後は軽自動車による配送に絞る。 【写真】ドローンを使い御嶽山の山頂近くの施設まで物資を運ぶ実証実験。自動飛行中に林の中に落下するトラブルが発生した。
事業は2020年8月、同市長谷の4地区を対象に開始。自治体がドローンを使って配送事業をするのは全国で初めてで、注目を集めた。利用者は電話などで注文し、市内スーパーなどが商品を用意する。後に対象地域を市街地にも拡大したが、ドローンでの配送は長谷のみだった。
ドローンは2台で、運行は民間に委託。最近は衛星利用測位システム(GPS)のアンテナなどで不具合が目立つようになり、本年度から運行を停止していた。
市によると、これまでのドローンの運行は321回で、1355点の商品を配送した。ただ、運行には強風など気象条件も影響し、運行日数を営業日数で割った稼働率は33・4%だった。最近の市の年間費用負担は軽自動車が約190万円、ドローンが約600万円という。
白鳥孝市長は取材に「買い物に困っている人への福祉サービスとしてスタートしており、配送の手法が変わるだけで目的は変わらない」と述べた。
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