ソフトウェアエンジニア / 吉田 真麻  | MEMBER STORY | 株式会社ナレッジワーク 読み込まれました

ソフトウェアエンジニア / 吉田 真麻

人や仕事に誠実に、自分に正直に。Be trueでいられる幸せ。

人や仕事に誠実に、自分に正直に。Be trueでいられる幸せ。

撮影場所:WeWork 日比谷FORT TOWER

ソフトウェアエンジニア 吉田 真麻
ex-FOLIO/Goodpatch

2015年、株式会社グッドパッチ入社。2017年、株式会社FOLIO入社。2020年、株式会社ナレッジワーク共同創業。いずれもフロントエンドエンジニア職に従事。ナレッジワークでは、専門役員 Principal フロントエンドエンジニアを務める。Google Developer Experts (GDE) 選出。著書『HTML5/CSS3モダンコーディング』。

音大を1年で中退してエンジニアに

今はエンジニアとして毎日コードを書いている私ですが、学生時代は情報科学を専攻するどころか、そもそも普通の授業を受けていたのは中学2年生まで。人間関係の摩擦でドロップアウトしてしまい、入試が不要で趣味だったドラムを学べそうな音楽・芸能系の高校に進んだあと、そのまま音大へ。しかし狭き道である音楽での就職に苦戦する先輩たちを見ながら、自分には音楽にそこまでの情熱と適性がないことに気付いてしまいました。悩んでいた頃、2011年3月の東日本大震災で家計状況が悪化。授業料もかさむ音大を1年次で中退する決心がつき、就職することに。

学生時代のもう一つの趣味がHTMLとCSSでのホームページ作りだったので、未経験採用をしていたWeb制作会社へ。その会社で、経験はないものの興味はあったプログラミングの業務も任せてもらえ、何もわからない状態で半泣きになりながら実務を通してPHPとJavaScriptを覚えていきました。初めて学ぶプログラミングは面白く、自分の性にも合っていて、通勤時間や土日もずっとオブジェクト指向やデザインパターンなどの初めて触れた概念を検索していた覚えがあります。そのせいか、気付けば2年ほどで社内のリードポジションに。それ自体は嬉しかったのですが、まだ21歳だった私には「この歳でリードする側になって大丈夫だろうか」という不安もありました。まだまだ未熟な自分がこの会社のエンジニアリングの天井ではいけない、自分自身ももっと学んで成長したいという気持ちが強くなり、初めての転職をすることにしました。

2社目に入社する時に、会社の人から「フロントエンドとバックエンド、どっちが好き?」と聞かれました。当時はどちらも好きだったのでとても悩んだのですが、ちょうどその頃にフロントエンド技術で作って公開したポートフォリオサイトが好評だったことを思い出して「フロントエンド」と答えました。今思えばその返答が、フロントエンドエンジニアとしての第一歩。当時はSPA(シングルページアプリケーション)が広まり始めていた頃で、AngularJSを通して初めて触れるSPAの開発が新鮮で楽しかったのを覚えています。

20代前半のエンジニアとしての私のキャリアは、一言で言えば「向いていた」ということに尽きる気がします。それは、自分が過去に「向いていない」ことをやっていたからわかることです。言語化の難しいセンスやグルーヴが大切な「音楽」は、自分には向いていなかった。論理的に積み上げられるプログラミングなら、自分の頭で理解できれば形にできる。「向いていない」ことに見切りをつけて「向いている」ことと出会えた自分は、幸運だったなと思います。

繰り返すスタートアップでの組織崩壊

フロントエンドの実装者として優れたデザインを求め、3社目としてデザインカンパニーであるグッドパッチへ。2015年当時のグッドパッチは40人ほどの規模で、業界内での知名度も売上も非常に伸びている時期。私と同年代の社員も多く、同僚というよりも仲間という感覚で仕事ができました。ただ、急速に成長していく組織には歪みが生まれてきました。一気に約100人の規模へと成長した組織の中では多様な価値観がぶつかりあい、派閥のようなものが生まれていく。それぞれの立場から見れば誰もが正しいことを言っているように見えるのに、組織に生じたひび割れは深くなっていくばかりでした。社員のミッション・ビジョン共感はとても強い会社でしたが、それだけでは足りなかった。その後4社目として入社したFOLIOでも全く同じ人数規模の拡大フェーズを経験しました。飛び抜けて優秀なプレイヤーに溢れ、複雑な課題も高度な議論や実装で解くことができたチームでしたが、気付けば同じ展開を辿ってしまっていました。

どちらの会社もあの苦しい時期を乗り越えて、今は強く安定した組織を築けていることを心から嬉しく思っています。ただ、あの頃の自分はいわゆる組織崩壊の最中にいることが苦しくて、それぞれの会社を去りました。本当は、全員の顔が見えて一丸となれる、熱量に溢れた小規模なスタートアップ組織が大好きです。でもその輝きは増せば増すほど人を引き寄せ、加速度的に大きくなり、変わっていってしまうことが必然でもあるんだと思いました。一緒に働く仲間が好きで、組織にもメンバーにも強く思い入れを持ってしまう自分だからこそ、それが崩れることで大きなダメージを受けてしまう。2社での組織崩壊を経て、転職先を決めないままFOLIOを退職したあと、改めて自分にはスタートアップは「向いていない」と感じました。

次は組織が成熟していて適切な距離感を保てそうな大きな会社に行こう、と思いながらいくつかの会社で体験入社をさせてもらっていたちょうどその時期に、グッドパッチ時代の同僚の徐福さんから連絡をもらいました。ナレッジワークの創業準備をしていて「一度話聞いてくれない?」と声をかけてもらったのですが、スタートアップは向いていないと自覚したばかりのタイミングだったので、ましてや創業期からなんて絶対無理と思いました。ただ、何度か話す中で、麻野さんが書いた「THE TEAM」という本をもらい、そこで語られている組織論には興味を持ちました。

好きな自分でいられる創業メンバーとの出会い

初めて麻野さんと川中さんと徐福さんと私の4人で会った時のことを、とてもよく覚えています。印象的だったのは、まったくネガティブな言葉が出てこないこと。自分や相手に対してはもちろん、その場にいない他の人や会社に対してもそういった言葉が一切出てこず、そんなことよりも自分たちはこんな世界を実現したい、こんな社会にしたいといった未来へ向いた話に終始していました。かといって、弱い部分を隠したり嘘をついているわけでもない。むしろキャリア的には大先輩である麻野さんも川中さんも、驚くほど素直に同じ目線から自分のことを語ってくれました。4人で事業や組織について話すうち、いつのまにか私も自分の気持ちや意見を語っていました。

2度の組織崩壊を経て、私は周りの環境次第で自分の色を変えてしまう弱い人間であることを知っています。ネガティブな話題に囲まれると、どこかで引っかかりつつもその場では乗っかってしまったり。周囲にも自分にも嘘をついているようで、そんな自分が嫌いでした。でも、創業メンバーの3人と話しているときには、それがなかった。優しさに溢れた対話の中で、素直な自分の気持ちを受け止めてもらえて、相手の気持ちにも心から共感できる。自然体でお互いを尊重しながら、一緒に遠くを見ることができる。「この人たちと一緒にいるときの自分なら、好きでいられるかも」と思えたことが、ナレッジワークを創業するメンバーとして手をあげた最終的な理由です。

ゼロからまた同じ組織フェーズを辿ることで、また同じ展開を迎えてしまうかもしれないという不安はありました。でも逆に、組織について国内の第一人者である麻野さんと一緒にまっさらの状態から立ち上げても同じようにいつか壊れてしまうのであれば、スタートアップ組織とはそういうものなんだと完全に諦めがつきます。その道を試す前に諦めてしまうのはもったいない、最後にもう一度だけ賭けてみたい。これでダメだったら、もうスタートアップでは働かない、と決めて入社しました。

CEOが麻野さんだったことと同じく、川中さんがCTOだったことも入社を決めたもうひとつの理由です。スタートアップ創業時のCTOだと私と同じぐらいのキャリアの方が就くことも少なくない中、バックグラウンドのしっかりした経験豊富なベテランエンジニアに創業時から入ってもらえるというのはとても貴重なこと。Google時代はChromeブラウザの開発をされていたということで、フロントエンドエンジニアにとってはそのフロントエンドを動かすブラウザを作っていた人なんて憧れですから、その元でぜひ一緒に働いてみたいと思いました。最初からフロントエンドとバックエンドで分業ができることも、磨いてきた専門性を発揮できる場として魅力的でした。

拡大する組織、3度目の正直

私がナレッジワークを好きな理由。それはナレッジワークが掲げているスタイルに詰まっています。「Act for people」「Be true」「Craftsmanship」。創業前に初めて話したときから私たちを繋いでいてくれていた価値観、それが言葉になったのが、ナレッジワークのスタイルだと思います。特に、私にとって大切なのが「Be true」。まず、誠実であること。社内に対しても、社外に対しても、全ての施策や言動にまずBe trueを問われる。誠実であるために遠回りをする選択だったとしても「その方がBe trueで気持ちいいよね」と意思決定されていく会議が、私には本当に気持ちがいい。そして、正直であること。意見の相違があれば、直接本人に伝える。本人に聞かれたら困ることは、本人がいない場所でも言わない。当たり前のことだけれど、全員でこの約束を守れていることが、ナレッジワークを気持ちのいい会社にしていると思う。

仲間が増えていくことを、不安に思わなかったと言えば嘘になります。また、あの頃みたいに組織が壊れていくんじゃないかという不安。でも、15人ほどを超えたあたりから、不安はなくなっていきました。入社してくる人たちが、ひとりひとりみんなナレッジワークのスタイルを体現した人たちばかり。様々な専門性で高いスキルを持った人たちが入ってくることを心強く思うと同時に、何よりも同じスタイルに共感し、それを大切にしてくれる優しくて強い人たちが仲間になってくれることが、私は嬉しい。2023年を迎えた今、気付けば30人の壁はすんなり超えていました。ここからは、ちょうど過去経験してきた50人、100人の壁。でも、同じ価値観を共有できている今の組織なら、新しい展開が迎えられるんじゃないかと思っています。

2年ほどで転職を繰り返してきた私ですが、気付けばナレッジワークで働いている期間が一番長くなりました。組織が大きくなっていく不安よりも、たくさんの仲間と一緒に進むからこそ辿り着ける未来への期待の方が、遥かに大きい。 「Be true」な私たちのスタイルで、これから先も歩み続けたいと思います。

撮影場所:WeWork 日比谷FORT TOWER

インタビュー・記事制作:林慎一(株式会社まなざす)

写真:石橋雅人(Studio Function)

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