第12話 リハビリ

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勿論、症状の出方に精神的な要因が絡んでいる可能性が完全に否定出来た訳では無いが、少なくとも症状が出る根本の要因が精神的なもので無い事は確かなようだ。 それが分かっただけでも、2ヶ月、リハビリに通った甲斐があったのかも知れない。 当時は、そう思う余裕すら無かったが・・・ ☆ リハビリに通った期間、ジストニアに関して自分なりにも調べてみた。 周りに、ジストニアの事を知ってる人は居らず、本屋にもジストニアに関する書籍は無く、調べ物はネットに頼る意外無かったが。 それも、情報量は乏しく「ジストニアの森」に掲載されていたパンフレットの内容がほぼ全てだった。 私の探し方が悪かったのかもしれないがな・・・ ☆ ジストニアは、脳の機能障害で、体を動かす為の命令が脳からうまく伝わらない為に起こる症状らしい。 根本の原因は分かっていないので、根治させる事は難しいが、対症療法として、幾つか方法はあるようだ。 私にとって最も有効そうな方法が、ボツリヌスを使う方法だった。 ジストニアで異常な動作をする筋肉は限られていて、その異常な筋肉のみを麻酔などで動かなくしてしまえば、残った正常な筋肉が動作を補って、正常に動くようになるというのだ。 ボツリヌスは、食中毒で有名な菌だが、それが吐き出す毒素は筋肉の動作を麻痺させる麻酔のようなもので、この特性を治療に利用しようというのだ。 ただ、その効果は数ヶ月しか持続しない為、定期的に打つ必要がある。 逆に言えば、通常の麻酔は数時間しか持続しないので、数ヶ月でも持続してくれるの有難い事だ。 この方法では、多少力は落ちるかも知れないが、動かなくなるよりは100倍マシと思った。 ☆ まだ、自分の筋肉の仕組みがどうなっていて、どの筋肉を麻痺させれば正常に動くようになるのか把握していなかったが、自分では分かりようが無かったし、医者が調べてくれるだろうとも思った。 やはり、甘えていたのだろうか・・・ ☆ ・・・そうこうしているうちに、9月の上旬、土田先生との診察の約束の日が訪れた。

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