第11話 精神的なもの

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正直、薬が効くとは思えなかった。 私の手を硬直させる力は、かなりの物だ。 それだけの力を緩めるには、一体どれだけ薬を効かさないといけないのかという話だ。 また、飲み薬は全身に効くものと思われる。 もし、私の腕の硬直を緩められるだけの量の薬が全身に投与されるとなると・・・考えるだに恐ろしい・・・ ☆ デパス・・・精神安定剤ということだが、飲むと眠くなるだけで、症状に特に変化は見られなかった。 大体、精神安定剤って、なんだろうな。 脳の中でどのような化学変化が起こっているのか私が知る由も無いが、医者も知ってて処方してるのだろうか。。。 私が飲んでみて感じたのは、ただ「眠い」ということだけで、それ以外、症状に変わった事は無かった。 「安定剤とは、つまるところ眠剤のようなものか。寝たら直るという発想か?」 当時の、安定剤に対する私の印象は、そんなところだった。 ☆ 「精神的なもの」・・・土田先生はやけにこの言葉を強調した。 実際、精神的なものであった場合、自分で自覚出来ないものだろうか・・・ だったら、どうして、嬉しい時、気分が充実してる時でさえ、症状は軽くならないのだろうか・・・ 針師の竹下先生も、「精神的なもの」と言った。 精神的なもの・・・私には、どうしてもそれが医者の逃げ口上のようにしか思えなかった。 ☆ そうしたわだかまりに、1つの答えを示してくれたのが、リハビリ科の安藤先生だった。

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