第5話 針治療

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症状が出て以来、私にとって最大の悩みは、一体どこに行けば治してもらえるのかという事だった。 てゆーか、これは一体、何なのだ!? ☆ 整形外科に通うのをやめたあと、友達の勧めで整体師に全身マッサージをしてもらった。 その整体師は「クセがついただけや」と言った。 しかし、クセがついただけなら、1ヶ月以上も同じ状態が続く訳が無い。 それだけは分かる。 ☆ とにかく、自分の症状が何なのか、正体を突き止める事が肝心だ。 それが分からなければ、どこの病院にも行きようが無いと思った。 ☆ 依然、自覚できる症状は、得体の知れない違和感と、それに伴う手の硬直だけだった。 ただ、ドラムを叩く時以外にもいくつか症状が出る場面がある事が分かってきた。 例えば、札束を数える時などに違和感が走り、指が動かし辛かった。 ドアノブを握る時、形状によっては違和感が走り、開けづらかった。 ☆ 症状の正体を突き止めると言っても、何をどう調べれば良いのかが分からない。 まずは身近な物を当たっていく以外に方法は無いだろうと思った。 とりあえず、資料となるものは「家庭の医学」と「インターネット」 とりあえず、腱鞘炎について調べてみた。 ☆ 腱鞘炎・・・手や指の動かし過ぎにより、腱やそれを包む鞘がこすれて腫れる症状・・・らしい。 通常は痛みを伴い、1週間から1か月ほど患部を安静にしておけば、腫れが引き、症状も治まる・・・という事らしかった。 どう見ても、私の症状はこれとは違う。 ☆ しかし、ネットを入念に調べていく内に、「痛みの伴わない腱鞘炎」というものについての記事を見つけた。 腱鞘炎でも、痛みの伴わないものがあり、痛みがある場合と比べ、はるかにタチが悪いという。 あるギタリストが書いたらしい、その記事を読む限り、私の症状と酷似していた。 「もしかするとこれかもしれない。」 その人は、針治療によって症状が緩和したという。 「そうか、針治療か!」 私は、希望の光を見た気がした。

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