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KAIST最年少任用記録の教授、定年後に中国大学へ

KAIST最年少任用記録の教授、定年後に中国大学へ

Posted September. 24, 2025 08:52,   

Updated September. 24, 2025 08:52


1988年の任用当時 、KAISTで最年少(28歳)教授の記録を立てた宋翊鎬(ソン・イクホ)名誉教授(65・電気電子工学部)が、最近中国の大学に移った。昨年から韓国国内の著名学者の中国行きが加速しており、対策の早急な検討が求められているとの指摘が出ている。

23日、科学界によると、今年2月に定年退職した宋氏は、中国四川省成都市にある電子科技大学(UESTC)の基礎・先端科学研究所教授に就任した。通信・信号処理理論分野の権威者である宋氏は、1988年にKAIST教授に就任して以来、昨年まで37年間にわたり勤務してきた。

KAISTには定年後も講義と研究を続けられる「定年後教授」制度が設けられているが、年間で3億ウォン以上の研究課題を受注することが条件となっている。宋氏はこの制度を利用せず、中国行きを選んだとみられる。

宋氏が移籍した電子科技大学は、米国が国家安全保障上の脅威を理由に取引を制限している大学の一つだ。同大学は米国の研究機関との協力が不可能で、米国の先端部品を研究目的であっても輸入できない。学界では、こうした制裁にもかかわらず、宋氏が安定した研究環境を求めてこのような選択をしたとの見方が出ている。

今年5月、東亜(トンア)日報と韓国科学技術翰林院が正会員200人を対象に行ったアンケート調査によると、過去5年間に海外研究機関から招聘の打診を受けたことがあると答えた割合は61.5%に達した。このうち82.9%が中国からの招聘提案だった。定年退職年齢である65歳以上の研究者では、72.7%が海外機関からの打診を受けたと回答している。国内科学界のある研究者は「韓国では定年後、碩学が研究を続けにくい環境であることを中国側も知っているため、多くの声がかかる」と話した。

政府は国内科学者の海外流出を防ぐため、「科学・技術人材流出防止・維持対策のための官民合同タスクフォース(TF)」を発足させた。今月末にも、理工系人材に関する総合的政策を発表する予定だ。


チェ・ジウォン記者 jwchoi@donga.com