97 文章題について(足し算)
今回は、小学校の算数科の内容を学んでいくにあたり、つまずきやすいポイント、「文章題」について取り上げます。特に、足し算よりも引き算につまずく子供が多いことでしょう。『Ⅳ文字や数を身につける際の教材』にかかってきます。
一言に足し算、引き算と言いますが、それぞれに何種類かずつあります。足し算は大きく分けて2つで、「Aくんはりんごを3つ持っています。Bさんはりんごを2つ持っています。あわせていくつですか?」という『合併』と、「豚が3匹います。そこに2匹の豚が来ました。豚は全部で何匹になりましたか?」という『増加』です。
これらは式にしてしまうと「3+2」で同じなのですが、意味としては異なります。これらの意味の違いというのは口で言われたり、絵を見たりするだけで理解するのはなかなか難しく、友だちと遊ぶ中で自分で体験したり、具体物を操作したりするなどして身につけていくことになります。身体の動かし方につまずきがあるということは、それらの実体験が伴いにくいということになります。引いては、これらの場面のイメージが育ちにくいということになります。
子供は問題文を聞いたり読んだりして立式をするときに、「3」「2」「あわせて」などキーワード「だけ」を拾って式にしていることがあります。答えが正しいかどうかだけでなく、どこまで文の内容全体を把握し、それを式にできているのでしょうか。
64~65で紹介しましたように、「足し算をする」だけなら、指を使ったり、ドットを書いたり、あるいは計算機を使ったりすれば答えは出ます。しかしながら「足し算がわかる」ということになると、『合併』『増加』それぞれの場面がイメージでき、自在に式に置き換えることができるということになるのではないでしょうか。
それを踏まえてどういう取り組みができるのかと考えていくと、例えば「文を読む→文の内容を絵に描く→そのうえで式にする」といったように、意味と、式とをつないでいく学習。「3+2という式をもとに絵を描く、問題文を作る」といった学習なども、子供のイメージの育ちを確かめていくことになるのではないでしょうか。
(本校特別支援教育コーディネーター)