石破首相 フィリピン大統領と会談 安全保障の協力強化で一致

フィリピンを訪れている石破総理大臣は、マルコス大統領と首脳会談を行いました。中国が海洋進出を強める中、安全保障分野の協力強化で一致し、自衛隊とフィリピン軍との間で食料や燃料などを提供し合えるようにする協定の締結に向けて交渉を始めることで合意しました。

会談は、マニラの大統領府でおよそ1時間半行われ、石破総理大臣は「フィリピンとわが国は海でつながれた隣人であり、ともにアメリカの同盟国だ。法の支配といった根幹となる価値観を共有し、安全保障や経済、防災分野での課題も共通している」と述べました。

その上で、両首脳は、中国が海洋進出を強める東シナ海や南シナ海の情勢をめぐって意見を交わし、力や威圧による一方的な現状変更の試みに反対する立場を共有し、安全保障分野の協力強化で一致しました。

具体的には自衛隊とフィリピン軍との間で食料や燃料などを提供し合えるようにするACSA=「物品役務相互提供協定」の締結に向け交渉を開始するとともに、両国の当局間で安全保障上の機密情報を適切に保護するための情報保護協定の締結に向けて議論を始めることで合意しました。

一方、アメリカの関税措置や中国の対抗措置が世界経済や多角的な自由貿易体制に与える影響などをめぐっても意見を交わし、石破総理大臣は、フィリピンに進出している日本企業の声も踏まえ、よりよい解決策を目指していく考えを伝えました。

さらに、情報通信やエネルギー、インフラ整備や防災などの日本の得意分野を生かしながら、幅広く連携していくことも確認しました。

石破総理大臣は共同記者発表で「今や日本とフィリピンは『同盟』に近いパートナーになった。大切な隣人との絆をさらに強めていく」と述べました。

マルコス大統領「日本は多大な支援をしてくれた」

フィリピンのマルコス大統領は共同記者発表で、日本との安全保障協力に関して、「力強く誠実に平和を築くという我が国の目標に向けて日本は多大な支援をしてくれた」と感謝しました。

その上で、両国の関係が「黄金時代」にあると表現し、「民主主義とルールに基づく国際秩序の維持という私たちの理想と願いを共有する日本との間で、強固な戦略的パートナーシップを継続していくことに期待している」と述べました。

石破首相 独立運動の英雄リサールの記念碑で献花

石破総理大臣は、マルコス大統領との首脳会談に先立ち、マニラ中心部にあるフィリピン独立運動の英雄、ホセ・リサールの記念碑を訪れました。

そして儀じょう隊が整列する中、記念碑の前まで進んで献花を行い、黙とうをささげました。

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