カミソリ負けをしないヒゲの剃り方を伝授します
いわゆる「カミソリ負け」「ひげ剃り負け」のことで、カミソリで毛を剃ったところにニキビのような発疹が出てくる疾患です。通常は男性のアゴなど、ひげが生えるところに見られますが、女性のすねや腕の毛の処理の後にも良く起こります。毛穴に一致した赤いニキビのような発疹を特徴とし、しばしば痛みを伴い、排膿がみられることもあります。
カミソリを使って毛を剃るときに肌を傷つけてしまい、そこから細菌が入り込むことで起こります。
感染を起こしており赤いニキビ様になっていれば、ニキビに準じた治療を行います。つまり抗生物質の外用や内服が軸となります。保湿剤もしばしば併用されます。毛穴の詰まりを解消する外用剤は用いられません。当然ながら、皮膚を傷つけずに丁寧にヒゲ剃りを行うことこそ重要です。
カミソリで毛の処理を行うときに、肌をできるだけ傷つけないことが大事です。男性の場合はヒゲを頻回に剃ることが多いため、下記のようにヒゲの剃り方を工夫するだけでもずいぶん良くなります。
ヒゲがお湯で多少柔らかくなっており皮膚を傷づけずに剃れること、さらに万一皮膚を傷つけても入浴中か入浴後ならば、それほど皮膚は汚れておらず細菌が入りにくいことから、このタイミングでのヒゲ剃りが推奨されます。できればシェービングジェルやムースを使って、ヒゲをさらに柔らかくし、肌を清潔にした状態で剃れればベストです。
朝はなにかと忙しいものです。そういう時は乱暴な剃り方になりやすく、皮膚を傷つけやすくなります。ゆとりのある夜は鏡をみながら剃ることができ、剃り残しも減らせるのでおすすめです。
朝にヒゲを剃らないと、夕方には無精ヒゲになってしまうのでは…とのご心配が多いかもしれませんが、前日の夜剃りと当日の朝剃りでは、見た目にさほど差は出ないと考えます。ヒゲは伸びても1日に0.4mm程度で、しかも深夜にはあまり伸びないからです。皮膚を触るとヒゲの伸びの差はわかりますが、見た目が無精ヒゲにはまずなりません。
電動シェーバーではヒゲを刈り取る内刃が肌に直接触れることはないため、有名メーカーのものならば、まずカミソリ負けはしないと思います。入浴中に剃れる電動シェーバーもあり、水洗いできる機種も一般的になってきました。値段が高いものもありますが、エントリーモデルで十分です。
切れにくい刃では、何度も皮膚を往復しないときれいにヒゲは剃れません。剃れないからと刃を皮膚に押しつけがちにもなるでしょう。これらのことから、なまくらな刃は皮膚を傷つけやすくなると思われます。特にT字カミソリはマメに刃を交換しましょう。5枚刃よりリーズナブルな3枚刃をマメに交換する方が良いと思います。2週間に1回が目安です。
ヒゲの流れに沿って剃る順剃りの方が肌には優しいです。しかし電動シェーバーは構造上、ヒゲを外刃で起こさないと剃れないので、ヒゲの流れに逆らう逆剃りが基本。T字カミソリは直接刃がヒゲに当たるので順剃りでも剃れます。ただし鼻の周りなど複雑なところは、順剃り逆剃りを丁寧に使い分けて剃る必要があります。
平日は仕事もあるのでヒゲを剃らないわけにはいかないでしょうが、休日はヒゲを剃らない休肝日ならぬ休剃日を設けると、皮膚を休めることができるので肌ダメージは蓄積しません。難治な尋常性毛瘡が、一日おきのヒゲ剃りに変えたとたん、急に軽快することはよくあります。
固いヒゲを剃った後の皮膚はそれなりのダメージを受けています。保湿クリームなどを塗って皮膚を保護しましょう。