小泉進次郎農相(44)は16日の閣議後会見で、立候補を予定する自民党総裁選(22日告示、10月4日)をめぐり、選択的夫婦別姓制度導入の是非など党内で意見が割れるテーマについて、どんなスタンスで臨むのか問われ、「大きなことを言うよりも、まず党がしっかりまとまり1つになれる環境を作れるかどうかが、今回は非常に重要」と述べるにとどめた。

小泉氏は13日に地元の神奈川県横須賀市で後援会の支援者らと面会し、昨年に続き2度目となる総裁選への出馬の意向を表明した。約1時間半、メディアには非公開で開かれた会合の中で、小泉氏は出席者に「党内で議論が分かれているトピックについて、自分がどちらの立場かと言うことは言わない」という、新たな戦略案を打ち明けたとされる。昨年の総裁選で小泉氏が導入に意欲を示した選択的夫婦別姓をはじめ一部の政策は、党内で見解が分かれている。

小泉氏は会見で、党内で意見が割れるテーマへの向き合い方についての質問に「まずは、自民党が置かれている状況は、大変厳しい状況にある。党が1つにならずして、野党のみなさんのご協力も得られる環境にはない」とした上で「大きなことを言うよりも、まず党がしっかりまとまり、みなが1つになれる環境をつくれるかどうかが、私は今回は非常に重要だと思っています」と語った。

総裁選で訴える具体的な内容について問われると「これは農水大臣の会見なので詳細を語ることは控えますが」とした上で「党が1つにならないといけない。そのときに、しっかりとまとまれる環境づくりをする総裁を選び、野党と向き合って、政治の課題を前に進めていく。国民のみなさんが物価高を含め、不安に感じていることに向き合い、とにかく課題を前に進めることがいちばん大事なことだと思っている」と繰り返し、「党が1つになる」ことを重視する構えを示した。

自民党総裁選には、茂木敏充前幹事長(69)と小林鷹之・元経済安全保障相(50)が出馬表明。小林氏は16日に記者会見し、林芳正官房長官(64)は16日に出馬の意向を表明する。進次郎氏と高市早苗・前経済安全保障相(64)、林氏は今週、正式に記者会見する。