鳥取大学医学部附属病院パワハラ訴訟 訴えの一部認める判決
鳥取大学医学部附属病院の元職員の女性が、教授らから理不尽な叱責を繰り返し受けたなどとして、大学に対し賠償を求めた裁判で、鳥取地方裁判所米子支部は女性の訴えの一部を認め、50万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
鳥取大学医学部附属病院の元職員の女性は、10年前からおよそ2年間、教授や准教授などから事実に基づかない繰り返しの叱責や、急な業務の変更による長時間労働を強いられるなどのパワハラを受けたと主張して、大学に対し500万円の賠償を求めて訴えを起こしていました。
25日の判決で鳥取地方裁判所米子支部の三島※タク裁判長は「会議や会食の場で女性への叱責や威圧的な発言があった」と指摘しました。
そのうえで、「業務に関する報告書の提出を求める際、指導を逸脱した辛辣なコメントが複数回あった」などとして、一部の行為に対してパワハラがあったと認めました。
一方で、教授らが女性に過剰な業務負担を課したことや、他の職員との接触を禁止したことなどは認められず、訴えの一部に対して50万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
判決のあと女性は記者会見し、「大学側から納得のいく証拠が提示されないまま出された判決で残念です。鳥取大学の良心が働くことを願っています」と話していました。
判決を受け、鳥取大学は「当方の主張が認められず残念だ。今後の対応については判決文を詳細に検討し、決定する」とコメントしています。
(※タクは「琢」に点あり)