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【二松中退者が教える】二松学舎で流石に受けてよかった授業10選

こんにちは、河辺です。
私は今年の3月末に二松学舎を退学したのですが、その大きな原因は単位の取得不足でした。
1年生の頃はフル単の40単位でしたが、2年の春に10単位、2年の秋には2単位まで落ち込みました。
GPAは3.78から0.65へ。
なんとか3年生進級の権利は得たものの、これでは今後確実に留年する……。
そういうことで、二松学舎を中退して藝大に入りなおしたわけです。

でも、なんだかんだ二松学舎は楽しかった!
私が大学生活を楽しめたのは、二松学舎の数少ない友人と、二松学舎の数少ない面白い授業のおかげです。

今回はそんな私が声を大にしてオススメする、二松学舎で流石に受けてよかった授業をご紹介します。

なお、私は自分の興味のない授業はとことん受けられないタチなので、今回紹介する授業は全て「私がめちゃ面白いと感じた授業」です。
つまり、楽単の授業を紹介するというわけではなく、テストや課題が難しくても内容がとにかく興味深い授業を紹介するのが今回の趣旨です。
楽単を探しに来た怠惰な二松学舎生はお帰りください。

因みに私は文学部の国文学科を2年生まで通いました。
私の関心は日本近現代文学、障害福祉、デザイン、アート、文芸創作、現代文化,哲学などです。
参考にしてください。

1年次編

1,荒井裕樹-近代文学研究入門

荒井先生は日本近現代文学と障害者文化論を専門にされていて、私の一番好きな先生です。
荒井先生は割と落ち着いていてクールな先生なのですが、その授業は最高に興味深い。
とにかく頭が良くて説明がうまい。初歩的な文学研究の方法を学ぶ授業ですが、ずっと楽しく受講していました。
単位はテストやレポートではなく毎授業のコメントシートで、それも毎回授業終盤に書く時間が与えられるので安心。
毎週、金曜日のこの授業を楽しみに大学に行くのが私の1年次のルーティーンでした。

2,足立元-表象文化研究入門

足立先生は藝大出身の美術史や視覚社会史を専門とする先生です。
簡単に言えば、アートの授業。広い表現媒体の歴史や文化を学びます。
少し厳しめの先生なので居眠りや内職は注意されてしまいますが、普通に受けていれば問題ありません。
色々なアーティストの本を読んで発表する機会があるのですが、ちゃんと勉強になるしグループワークなので友達もできます。

3,改田明子-心理学

教育心理学を専門にする優しいおばちゃん先生。
映像なども見ながら身近な心理現象を解説してくれます。
毎授業、後日提出のコメントシートがあるのが難点ですが、私は1回も提出しませんでした。テストも全く勉強せずに、テスト前20分で友達のノートを頑張って読んだら普通にA取れたので、地頭に自信ニキなら単位も余裕! おすすめです。
改田先生は授業外でも色々相談に乗ってもらったり、お世話になりました。

4,池田緑-ジェンダー論

大妻女子大学所属の先生による授業です。
正直、この授業は結構難しい。でも、かなり面白い。
ひたすらジェンダーの議論と歴史を解説してくれる授業で、テンポが早めだからちゃんと集中していないと置いていかれてしまいそうになります。
しかし内容はかなり興味深く、しっかり授業についていける人ならこれほど面白い授業はないです。
授業終わりには毎回質問の列が並んでいました。この授業はレポートが難しいと評判ですが、私は直前にがーっとやってSをもらえたので、まあできる人はできます。

5,布施薫-ITリテラシー

WordとExcelの授業。
授業内で特に面白いことはありませんが、ひたすら分かりやすくOfficeソフトの使い方を説明してくれます。
説明→即演習の繰り返しなのでちゃんとやれば確実に身につきます
私は『模像誌』という文芸誌を作っていたので、そのときの編集にこの授業の知識がかなり役立ちました。
InDesignとかの編集ソフトを使わずにWordだけで写真雑誌を作るって結構エグいことなんですが、この授業を受けたおかげで割と問題なくクオリティの高いレイアウトができるようになりました。授業外で質問をしに行っても快く対応してくれました。
先生もいい人なので、私は毎回授業終わりに質問という名目で話しかけに行き、そのまま30分くらい雑談していることもよくありました。
テストもWordとExcelの演習なので、普通に授業を受けていれば普通にできます。


2年次編

6,荒井裕樹-プレゼミ

私の敬愛する先生、こと荒井先生のプレゼミナールです
課題小説を読んでレポート発表をするのが毎回の流れ。一人1発表あります。
レポート作成は普通に勉強になるし、発表した後は学生同士のディスカッションなので交流の機会にもなり楽しい。
先生がとにかくインテリなので、たまに入る荒井先生の解説タイムが本当に面白いです。
こちらの単位は発表レポート+毎授業のコメントシートで決まるのですが、私はコメントシートを完全に白紙で提出したにもかかわらず普段いっぱい発言していたおかげか単位はBをもらえました。
近現代文学に興味があるなら受けるべきです。

7,浅野卓夫-編集デザイン講義

サウダージ・ブックスという出版社を立ち上げた現役編集者の浅野先生の授業。
編集の方法を動画などを観ながら学びます。
この授業は課題が特殊で、noteの記事を課題として提出します。
その他にも書評を書いたりなど、文章を書くことが好きな人にはうってつけの授業です。
浅野先生は落ち着いた雰囲気ながらも意外にフレンドリーで、私は一度ご飯に連れて行ってもらいました。

8,鈴木余位-映像制作演習(コンテンツ企画演習)

多摩美卒、映像作家としても活躍する余位先生による映像制作の授業です。
AdobeのPremiere Proを使って実践的に映像を制作する授業。Adobeは大学のパソコンであれば無料で使えます。
余位先生は以前多摩美でも授業を持っていたらしく、おそらくそのときとほとんど同じ形式で授業を進めていきます。
つまり、ここでは美大と変わらない内容の授業を受けられるわけです。今、藝大に通っていて思うのですが、この授業はほとんど藝大とやってることが同じなんです。
しかも、余位先生は学生に対してかなり丁寧で、メールなどで一人ひとり映像の進捗確認や制作相談をとても詳しく行ってくれます。
この授業は1限と2限で同じ内容のものが開かれているのですが、私は1限を受けるのをお勧めします。みんな朝起きたくなくて2限を履修するので1限の方が人数が少なく、そのため講評では2限より詳しくコメントをもらえるし、必然的に学生同士の意見交換やディスカッションの機会も多くなっていきます。本当にゼミのような雰囲気なので、やる気のある学生には超オススメです。
因みに、私が2年の秋で単位が取れた授業はこれだけでした。

9,廣田ふみ-広告文化論演習

現在はCCBTに所属し、過去には文化庁で働いていたという廣田先生。
メディアアートを専門にしているため、二松学舎では珍しい、本格的に現代のアートについて学べる授業です。
オリンピックやperfumeの映像を観ながら、先生が都度解説をしてくれるという形式で授業は進んでいきます。
グループワークやディスカッションの機会もあるので、積極的に参加すればとても楽しい。
因みに廣田先生の授業では、グループワークで仕事しない奴がいた場合に先生に密告すればしっかりそいつの成績を下げてくれるというシステムを導入しています。何もしない馬鹿がムカつく優等生の皆さんにはとってもオススメの授業です。

10,五井信-表象メディア文化講義

ゼミの倍率が荒井先生と並んで一番高いと言われている五井先生の授業です。
この授業は授業内で映画を観るというところが特徴です。
扱う作品は小説から映画化された作品で、小説と映画それぞれの鑑賞の方法を教えてくれます。
五井先生は学生に人気なだけあり、とても気さくで面白い先生です。
授業で前の方に座ると授業中にいっぱい話しかけてもらえます。当てられたくない人は後ろの席に。
オススメです。


番外編1 もぐり編

私は単位のためではなく自分の興味のために授業を受けるという本質的に優秀な学生だったので、履修していない授業も度々もぐりこんで勉強していました。
こちらでは、その中で特に面白かった2つの授業を紹介します。

1,足立元-プレゼミ

藝大卒、私の先輩でお馴染みの足立先生のプレゼミです。
90年代の表象文化について各々調べてきて、毎回学生が発表してコメントをするのがプレゼミの流れです。
「文学」や「映画」「写真」などのテーマが与えられ、そのテーマの中で自分の好きな作品や人物をプレゼンできます。
面白いです。

2,根田隆平-哲学

土曜開講なのが勿体ない授業。
落ち着いた話し方をする先生なので、興味がない人は眠いかも。でも興味があれば非常に面白いです。
デカルトの『方法序説』を半期で通読します。授業が面白いのはもちろんですが、私の場合は授業の後先生に質問しに行ってからが本番でした。
毎回先生に質問するために授業後残っている学生が数人いて、先生の都合が良ければその後みんなでカフェに行ってお話をするのが恒例でした。
話題が哲学から逸れて何気ない悩み事などを先生に相談しても、普通にめっちゃ頭いい根田先生がクリティカルな回答をくれます。
楽しかったー。


番外編2 辞めてなかったら受けたかった編

私は藝大に落ちていたらそのまま3年生として二松学舎に通い続ける予定でした。
私は1秒も対策せずに藝大受験に臨んだので当然受かるつもりはなく、2年生の終わり頃には普通に3年生で取る授業を色々考えていました。
その時に「来年これは絶対取りて~な~」と思っていた授業をご紹介します。

1,荒井裕樹-ゼミナール

皆さんご存知、荒井裕樹先生のゼミです。
前述した通り荒井先生は超面白くて超人気な先生で超すごくて、当然ゼミ志望者は定員の数に収まりません。
しかし私は成績が悪すぎて荒井ゼミの選考に落ちてしまい、臍を噛む思いをしていました。
ゼミ内定者を全員殺して繰り上げ合格を目指すことも考えましたが、刑務所に入ったらゼミを受けられないので諦めました。
もし荒井ゼミに受かってたら藝大蹴ってましたね。がちで。
荒井ゼミに行きたい皆さんは日頃からちゃんと単位を取るようにしましょうね

2,荒井裕樹-創作実践①

作家として多数の書籍を出している荒井先生による、小説や書評執筆の実践授業です。
荒井先生の書籍では『まとまらない言葉を生きる』『凜として灯る』『障害者差別を問いなおす』がお勧めです。
私は荒井先生の本を5冊以上読み、ネットで見られるインタビュー・対談記事は全て読み、国会図書館まで行って荒井先生の論文や書評、エッセイを読み漁りました。ところで、荒井ゼミの学生の皆さんは何冊読んだんでしょうね?

3,堀本裕樹-創作実践②

普段俳人として活躍されている堀本先生。現代俳人としてかなり著名な方で、俳句に関する数多くの本を手掛けています。中でも又吉直樹との共著である『芸人と俳人』が有名です。
この授業では、プロの俳人である堀本先生に俳句の創作を学べます。

4,川光俊哉-創作実践③

過去に太宰治賞と林芙美子文学賞で最終候補まで残り、脚本家や俳優、作詞家など多方面で活動されている川光先生。
Twitterで大学垢をやっていると高確率で川光先生にフォローされることでしょう。本人はTwitterの印象よりも落ち着いていて謙虚な方でした。
こちらの授業は、そんな川光先生が戯曲の創作を教えています。

5,宮沢剛-国文学史Ⅲ

近現代の国文学史を扱う授業。後半では『コンビニ人間』や『推し、燃ゆ』なども扱うらしい。
実はこの授業、私も2年生で取っていたのですが、1限に開講しているため全然出席できず、通年で20欠くらいして単位を落としました。
内容は面白いのに行けなかった後悔があり、3年になったら再履修しよう~と思っていました。
因みに宮沢先生は煙草を吸う姿がカッコイイと話題です。

6,松本健太郎-メディア・コミュニケーション講義

以前まで二松学舎に所属していた松本先生。当時ゼミが一番人気の先生でした(荒井先生と並んで)。
メディア論を専門とする松本先生が、『トゥルーマンショー』や『スラムドッグミリオネア』を題材に現代社会の構造を分析するらしいです。

7,越智雄磨-表象メディア講義

越智先生はコンテンポラリーダンスを専門とする先生。
この授業では、身体表象について論じていくようです。キャラクターにおける身体性や「推し」についての議論などを考えていくらしい。
私は2年の秋に越智先生のプレゼミを取っていたのですが、大学に行かなすぎて授業開始時間を間違えていたため発表をブッチしてしまい、普通に単位を落としました。

8,谷島貫太-コンテンツ文化概論

この授業では、渋谷や新宿、秋葉原といった主要都市に焦点を当てながら、オタク文化や消費文化について解説されるようです。
二松学舎OBの若い先生で、私は面識はないのですが人気の先生です。

9,中谷いずみ-表象メディア講義

去年までお休みしていた中谷先生が復活するということで、前々からチェックしていました。
映画や小説を題材に、ジェンダー論の視点から鑑賞する授業らしいです。

まとめ

なんだかんだ楽しんだ二松学舎での記憶が薄まらないうちに、楽しかった授業をまとめてみました。
授業の面白さは内容よりむしろ先生に依存すると私は思います。
もしこのnoteを履修の参考にする二松学舎生がいたら、今回紹介した先生たちの名前でシラバス検索してみてください。
面白い先生の授業は内容が変わっても大体面白いです。先生基準でシラバスを調べた後、自身の関心に沿った授業を選ぶといいですよ。

「それは河辺が好きな先生なだけで、誰にとっても面白いとは限らないだろ!」
と思ったあなた、その通りです。
その先生がどんな先生なのか、シラバスを見るだけじゃ分からないですよね。

...…自分と合う先生か確かめるために一人ひとりの先生と話してみたいけど、それは現実的じゃないし...…全部の先生の授業に一度もぐってみるのも大変だよな...…
どんな先生がいるのか分からないから、二松学舎の先生のインタビューとかをまとめて見られるところがあったらいいのになー...…

そんなあなたにお勧めなのが、写真と言葉の同人誌『模像誌』です!
『模像誌』では、
・五井信 先生
・越智雄磨 先生
・宮沢剛 先生
・瀧田浩 先生
・足立元 先生
・川光俊哉 先生
・堀本裕樹 先生
・浅野卓夫 先生
の、計8名の先生方のインタビューを掲載しています!
TwitterまたはInstagramでDMを頂けたら対面販売に対応できるほか、BASEにて電子版の購入も可能! ぜひご購入ください!

ということで、今回は【二松学舎で流石に受けてよかった授業10選】をお届けしました。
では次回、【二松学舎で流石に入ってよかったサークル1選】でお会いしましょう。


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義手アーティストになりたい。 藝大先端B1/『模像誌』代表/Do共同代表/東大文研/Xiborgインターン/共為・共創
【二松中退者が教える】二松学舎で流石に受けてよかった授業10選|河邉宏太|KAWABE Kohta
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