日本を滅ぼす研究腐敗――不正が不正でなくなるとき(35) 6章 たたかいは続く 1
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2025年3月24日、中京大学と武蔵大学を相手取った「デタラメな研究不正調査」をただす訴訟の判決に、私は期待して臨んだ。
「判決は中で聞きます」
女性書記官にそう伝え、原告席に座った。反対側の被告席はだれもいない。川崎直也裁判官の口元をみる。
「原告の請求をいずれも棄却する――」
高揚していた気持ちがたちまちしぼんだ。少しでも勝って区切りをつけよう。もうしんどい――そんな弱気をみすかされた気がした。
「だから言ったでしょう。裁判官は信用できないのよ」
友人が妙な慰めかたをした。
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