「もう帰りたい…」夢の古民家暮らしで直面した田舎の悪習。40代女性が語る過干渉とセクハラの洗礼を追う【専門家解】
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都会暮らしに区切りをつけ、田舎へ移住したい。そう考える人が増えている。総務省の最新調査によると、令和5年度の移住相談件数は40万8,435件と過去最多を記録している。移住コーディネーターの高山茂樹氏はこう話す。 「自然豊かな環境で暮らしたい、古民家でのスローライフに憧れる、そんな声が多いですね。ただ現実は、理想とのギャップに苦しむ人も少なくありません」 田舎では「近所づきあい=持ちつ持たれつ」という感覚は今も根強い。 「田舎暮らしの魅力は濃いつながりですが、それは裏を返せばプライバシーが守られにくい、相互監視的な側面ともいえます。古い慣習がまだ多く残っておりどうしても移住者との摩擦が起きやすいのです」 田舎では「過干渉」がデフォルトなのだ。 「誰がいつ帰ってきたか、誰が家に訪ねてきたかといったことまで、周囲の人にすぐに知られてしまう。都会であれば気にもされないことが、集落という小さな単位では日常の話題になるんです。なんというか、他に話題にすることが少ないという側面もあるのかもしれません。長年住んでいる高齢者が多いと話題にも関係にもマンネリがあるでしょうしね」 国は地方創生の一環として移住促進を打ち出し、自治体も空き家バンクや補助金を用意している。しかし、環境整備は「箱もの」中心で、地域住民の意識改革までは追いついていないのが現状だ。 「箱というハード面だけでは移住促進は進みません。地域住民の意識や文化というソフト面をどう変えていくのか、その辺りが鍵になるでしょうね」 今回取材をした女性もまさにその摩擦に苦しめられている。 「テレビで見る古民家暮らしに憧れてしまいました。でも現実は想像の何倍も厳しかった。時間が止まったような世界で生きるのは、私には難しいかもと思っています」 古民家を自宅兼カフェにしたというが、内情は想像を絶するものだった。 ーコーヒーぐらいタダで出せ! 「コーヒー600円がぼったくりだと言われてしまって。開店前の準備期間中に無料で出したことが仇となりました。それからはプライバシーなどない生活で…挙げ句の果てにセクハラまがいの行為が横行していて、心が折れてしまいました。田舎の高齢者にコンプライアンスとか、いまどきの常識なんて通じないんですね。言葉も行動もセクハラ天国…もう帰りたい」 彼女が受けた行為は【関連記事「40歳女は脱ぐくらいせぇ…」高齢者の襲来の末、起きた最悪の事態。田舎移住の現実を追う】でもお読みいただける。 【取材協力】移住コーディネーター|高山茂樹氏【聞き手・文・編集】もりかえで PHOTO:Getty Images 【出典】総務省|令和5年度移住相談調査
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