「フェミ」を叩くときだけ性暴力に関心を持ち始めるアンフェたち
突然性暴力を真面目に考え出すアンフェたち
前回と同じような話題で申し訳ないが、また愚かなオタクたちの話だ。この連載では馬鹿なオタクの言動が如何に馬鹿であるかを説明する記事が多くなりそうだが、『ぼざろ』の件はオタクが単なる言葉尻に血が上って感情的に反応したため、後から引っ込みがつかなくなりどんどんアホを重ねるという構造になってしまっている。
今回、愚かオタクが重ねたアホは「性的搾取」という用語についてだ。『ぼざろ』アニメの脚本家である吉田恵里香氏が、作中のシーンについて「性的搾取」という言葉を用いて表現したことについて、「フェミ」がこの言葉を軽く使っているという理屈を捻りだしてきた。
これなんだよな。「性搾取」ってめちゃくちゃ重い言葉だし、しかもその重い言葉を使って、アニメ・漫画表現が攻撃されてきた歴史がある。本当に性搾取が行われている表現ならもちろん正当な主張だろうけど、氷風呂に裸で入ることのどこが性搾取なのかって話。 https://t.co/T6Jcp4dTUc
— 朱夏論(しゅかろん) (@ura_account55) September 16, 2025
へー、強硬派フェミニストさんの中では「性的搾取」という言葉はそんな軽い存在なんですか。
— 佐藤 利緒 (@Immature_egg) September 18, 2025
漫画やアニメの描写が気に入らないからといって軽々しく使っていい言葉ではないんですけど。https://t.co/I5BT2gy7pO pic.twitter.com/zA7BGBLIMD
滑稽なのは、まず、突然国連の定義まで持ち出してきたアンフェたちが、これまで性暴力に一切関心を払ってこなかった、どころか礼賛までしてきたということだ。例えば、自称初音ミクの夫でありエンターテイメント表現の自由の会 (AFEE) の編集委員でもある近藤顕彦と、キャッシュカードを反社に郵送して特殊詐欺に使われ維新からも追い出されたことでお馴染みの荻野稔都議は、女性支援団体を明らかに侮辱しているAVを送りあってはしゃぐ様子をSNS上に投稿していた。こういう人々が、突然「性的搾取」という言葉遣いの軽重を気にし始めるというのはどういうことだろうか。
さらに滑稽なのは、アニメにおける性表現を性的搾取だと指摘する言説は何年も前から一般的なもので、アンフェもそれに様々な反応をしてきたが、国連の定義を持ち出してきたのは今回が初めてだということだ。厳密に言えば、以前からそれを振りかざすアンフェは散見されていたものの、明らかに主流の議論ではなくバズってもいなかった。これは、表現批判について繰り返しアンフェに執拗な嫌がらせを受けてきた私だから断言できる。アンフェは同じ屁理屈を延々と使い続けるが、これまでに国連の定義を持ち出してきたことはなかった。
あと性的搾取という言葉はアニメや漫画などの創作表現へ使うものじゃないんよ…
— 二藍 (@futaai92) September 16, 2025
本来のこの言葉の意味はもっと重いんだけど、誤用されてめちゃくちゃ軽い言葉になってる
国連定義「性的な目的での、相手の脆弱性わ力関係、信頼関係に基づく地位を乱用する行為あるいは試み」 pic.twitter.com/8cDvG78ABT
上の投稿が、恐らく今回の屁理屈のバズのきっかけになったのではないかと思われるものである。アンフェはスクショがあるとエビデンスだと思うように条件づけられているので、これがバズったのも納得という感じはする。ここからもわかる通り、アンフェは自分の頭で考えているのではなく、そのときのバズワードをコピペして貼り付けているにすぎない。そういう人間が、外形的には突如として性的搾取の問題に目覚めたように見えるのはあまりにも面白い。面白いから万博にでも展示したほうがいい。
アンフェが頭を使って考えていないのは、彼らがこれまで国連の主張を一方的に否定してきたにもかかわらず、今回に限ってなぜか全面的に信用し始めたことにも表れている。アンフェたちはこれまで、国連の特別報告者にせよ、UN Womenにせよ、アニメ表現の問題を指摘する国連の主張を悉く馬鹿にしてきた。その態度は各論について適切に考えて反応するものではなく、国連はサヨクだからアホ!くらいの粒度で応じる条件反射的なものに過ぎなかった。
それが、今回の定義に関しては全く疑いを挟むことなく大賛成をしている。彼らがいかに、自分の屁理屈に都合がいいか悪いかでしか物事を考えていないかがわかろうというものだ。
「性的搾取」を表現に使うのは間違いなのか?
定義はあくまで狭義のもの
ここまで見てきた通り、アンフェはフェミニストを叩くためだけに国連の定義を持ち出しているので、彼らの発言をまともに取り合う必要はない。性的搾取をどう考えるべきかは性暴力に真面目に取り組んできた人だけで考えればいいのであって、そこにアンチフェミニストが座る席はない。
とはいえ、馬鹿が好き放題しているのを黙って見ているのは気分がいいものでもない。しかし、真面目に性暴力の問題に取り組んでいる人は馬鹿なアンフェに構っている時間はないだろう。……というわけで、私が馬鹿を黙らせる議論を完成させておいた。ここからの内容は、馬鹿なアンフェを黙らせる場合に限り、パクって使っていただいて構わない。まぁ、真面目に性暴力の問題に取り組むような人は、人の言葉をきちんと咀嚼して自分の言葉にしてしまえるだろうけど……。
結論から言えば、アニメ表現の批評で性的搾取という言葉を使うのは、別に間違いでもなければ不適切でもない。確かに、本来想定されている使用方法に比べれば軽い対象に使っているのかもしれない、そう思う人もいるかもしれないが、おかしな使い方だと言うほど逸脱はしていない、というのが私の主張だ。
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