ベトナム人労働者の給与未払い 豊田の会社社長に罰金略式命令
雇用していたベトナム人労働者などの給与を支払わなかったとして、逮捕された愛知県豊田市の会社社長が労働基準法違反の罪で略式起訴され裁判所から罰金の略式命令を受けました。
略式命令を受けたのは豊田市で人材派遣業をしていた会社「ネクセル」の田口功貴社長(35)です。
社長は、雇用していたベトナム人労働者などのべ73人の去年9月と10月分の給与、あわせて1660万円余りを支払わなかったとして、今月、労働基準法違反の疑いで逮捕され、その後、法人としての会社も書類送検されました。
この社長と法人としての会社について岡崎区検察庁は22日付けで労働基準法違反の罪で略式起訴し、これを受けて岡崎簡易裁判所はそれぞれに対して罰金30万円の略式命令を出しました。
この事件をめぐっては通称「技人国」と呼ばれる高度な知識や技術を持つ人が取得できる在留資格で入国したベトナム人労働者が、給与の支払いを求めてSNSに動画を投稿するなどしていました。
給与が未払いとなっていたのはおよそ150人で総額7800万円余りにのぼっています。
未払いの給与のうち8割は国の立て替え制度が適用されてすでに支払われていて、厚生労働省が所管する独立行政法人が今後、社長に対して立て替え分の支払いを求めていくことにしています。