卑屈な偽善者をぶん殴ろう。
優しい人と優しいっぽい人は全然違う。人と人が関わると言うことは、傷つくリスクを引き受けること。それを避ける人間に愛はない。嫌われたくないとか、傷つきたくないとか言うのは、保身。自分は傷つけるようなことを言わないから、あなたも自分を傷つけるようなことは言わないでくださいと言うのは、コミュニケーションではない。もしかしたら自分の言動が相手を傷つけるかもしれないし、相手の言動に自分が傷つくかもしれない。それでもいいと思って関わるのが、コミュニケーション。愛とは一歩踏み込むこと。自分を守るのではなく、自分から飛び出すこと。弁解や弁明をやめて、自分から相手の懐に飛び込むこと。
お話会に呼ばれたが、何も話したいことがなかった。お話会で話さないことが十八番(おはこ)の私だ。慌てた主催者が「Q&Aにしますか?」と言った。それでも構わないが、私の存在そのものがQだ。私は参加者に「なぜ来た?」と聞いた。沈黙。沈黙が売りのお話会である。慌てた主催者が「私が坂爪さんをお呼びしたいと思ったのは、ありのままで生きている姿から感銘を受けたからです」と言った。ナイスフォロー。と言うのは嘘で、違う違う、そうじゃないと思った。ありのままとか蓮は泥の中から咲くとか、気持ち悪い言葉を使うんじゃないよ。そういう優しいっぽい人が好んで使いたがる言葉が嫌いで、そういうものをぶち壊すために俺は生きているんだよと思った。
綺麗にまとめようとする社会と、綺麗になんかまとめられてたまるかと思う私との、拮抗。元気な人とは常にテンションが高い人のことではない。元気な人とは、普通でいられる人のこと。楽しい時に笑い、悲しい時に泣き、嬉しい時に喜び、怒った時に怒る。常にテンションが高い人は、元気なのではない。病気。病気の人が増えたから、普通のことが普通ではなくなった。普通の会話が絶滅して、楽しい時に黙り、悲しい時に黙り、嬉しい時に黙り、怒った時に黙る人が増えた。優しいっぽい人は増えたが、優しい人は絶滅した。あとにはゾンビだけ残った。私はこれを危機と見る。偽善者たちは生きながら死んでいる。社会システムが、生きながら死ぬ人々を大量に作り出した。
参加者の一人が「ありのまま生きられない人が増えていますよね」と言った。別の参加者は「五年後や十年後を考えて今を生きられない人が多い」と言った。私は、一体誰の話をしているのだと思った。彼らは、自分はありのまま生きているし、自分は五年後や十年後をあまり考えていないと言った。嘘だ。こう言う嘘は最悪だ。『みんな』とか『日本人は』とか、デカい主語を使う人間を信じない。お前はお前の話をしろ。関係のない人間を引き合いに出すな。本当は、お前がありのままに生きられていないのだろう。本当は、お前自身が五年後や十年後を考えて不安になるのだろう。優しいっぽい人は、こういう点において卑怯だ。優しさでマウントを取る。あなたのためを思って言っているのよと言って、優位に立とうとする。
問題は悪意じゃない。善意だ。善意で「喧嘩を避けよう」的な態度を選ぶと、冷戦になる。ぶつかり合うことを恐れて、日に日に無気力になる。怒りを溜め込み悲しみを引き摺る。喧嘩は終わりではない。喧嘩ははじまりである。喧嘩は楽しい。喧嘩は元気になる。喧嘩は爽やか。喧嘩は風穴を開ける。喧嘩するほど仲がいい。喧嘩を避けるとゾンビになる。喧嘩と書いてコミュニケーションと読む。愛は暴力。傷つけ合って覚醒する。映画や音楽にぶん殴られて衝撃を受ける体験が感動。人を殺せる距離と人を癒せる距離は同じ。殺せない距離は癒せない。嫌われたくないと思うのは、好かれたいだけの保身。相手のことを思い遣っているように見せかけて、ただ、優しい人だと思われたいだけの偽善者。卑屈な嘘つき。ぶん殴る。
坂爪さんお疲れ様です!この間はお話しきいていただきありがとうございました
お会いしてからしばらく頭がぼ〜っとしていて、やっと文章かけるくらいまで意識戻ってきたので報告がてら御礼申し上げたくメッセージします
あの後すぐ実家に行き、「私は私を自由に生きる、父と母の面倒は見ない」と宣言してきました。それを言うのがたまらなく怖くてびびっていた自分だったなんて、信じられないくらいすらすらと言えました。
父も母も「自由に生きろ、面倒見てもらえないことはちょっと寂しいけど、老後は大丈夫だから」と言いました。
家族の呪縛がごく自然に解けていった感じです。父も母もただ人間でした。
その日の夜、私は一家心中する夢を見ました。私の中で自分諸共、家族は死にました。次の日の夜、元カレも夢に出てきて「もう行くから」とどこかへ消えていきました。
こんな嘘みたいな夢を見るなんて。坂爪温泉の効能でしょうか…?
今、私の中には誰もいません。とても静かなのです。こ、これが孤独か…!と歓喜に打ち震えています。やったー!孤独だー!と。
あんなに苦しんでいた嫉妬の感情も、坂爪さんが「嫉妬できるのは才能」と言ってくださったおかげさまで、素直に嫉妬を燃やすことにしました。私の中にあっていい、と認められています。
また、すぐにマッチングアプリも入れて、私に見合う男かかってこいや!と思いながら、次なる男と会う約束を日々取り付けているのでした。
体が反応する方へ、今日も生きていきます!
おおまかな予定
9月24日(水)東京都中央区界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
いいなと思ったら応援しよう!

コメント