2025/9/16
【軽薄空疎/「大学案内」とは思えない武雄アジア大学の案内パンフレット】
新設大学の案内パンフレットは、本来なら学問の内容や教育理念を端的に示し、受験生や保護者に信頼感を与えるものだ。
トある方から提供された武雄アジア大学の案内パンフレット(最新版)の表紙の第一印象は「大学案内というより、観光パンフレットかSNS広告か?」という違和感満載の仕上がり。
最大の特徴はキャッチコピーの軽さだ。
「レベル99のまちづくりスペシャリストに」
「推しの動画でまちおこし」
「バズって始まる地域革命」
「目指せ最強の理想郷。スキルゼロからの出発」
「進学したら、温泉街で野菜マルシェを作っていた。」
これらの言葉は、ゲームやSNSを意識した若者向けのコピーのつもりなのだろう。
しかし、大学という学問探求の場を紹介する媒体で「レベル99」や「バズ」といった軽妙な言葉を前面に打ち出すのは、学術的な厳格さや知的な深みを自ら放棄しているに等しい。「地域革命」や「最強の理想郷」など正直、意味不明で、受験生をバカにしているのかな、とすら感じる。
さらに「地域理解と国際理解」といった曖昧なスローガンを並べる一方で、学びの内容や研究領域に関する具体性は皆無。結果として「何を学べるのか」が見えないまま、装飾的な言葉だけが踊る。金色の大きな文字で「大学」と強調しているデザインも、逆に「本当に大学なのか?」と疑念を呼び起こしてしまう。
このパンフレットは、大学の実像を伝えるどころか「軽さ」と「空疎さ」を増幅させる役割しか果たしていない。パンフレットの第一印象は、そのまま大学の印象につながる。武雄アジア大学が自らの信用を落とす危うい表紙デザインであることは否めない。そして、このような大学に市民の税金から公費13億円が支出される。
パンフレットの中身についても問題が多いので、順に解説していこうと思う。
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