米飲食チェーン「クラッカーバレル」ロゴ変更騒動、トランプ氏の介入後間もなく決着
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【8月27日 AFP】米レストランチェーン「クラッカーバレル」は26日、ロゴ変更に激しい反発が起き、ドナルド・トランプ米大統領も介入したのを受け、旧ロゴに戻すと発表した。
クラッカーバレルは先週、有名な黄色と茶色のロゴから、椅子に座りたるに寄りかかる老人の絵を削除した。
以来、右派から「ウォーク(目覚めている、の意。社会問題や人種差別、性差別などへの意識が高いことを示す)」と批判され、時価総額も減少し、数千万ドルが消し飛んだ。
トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、「クラッカーバレルは旧ロゴに戻し、顧客の反応(究極の世論調査)に基づいて過ちを認め、これまで以上にうまく経営すべきだ」と述べた。
「うまくやれば、無料で10億ドル相当の宣伝効果を得ることができる。非常に難しいが、絶好のチャンスだ。きょう、大きな記者会見を開いて、クラッカーバレルを再び勝者にしよう」と続けた。
ホワイトハウスはその後、旧ロゴを模し「アンクル・ハーシェル」の絵をトランプ氏自身に、クラッカーバレルの文字を「アメリカファースト」に置き換えた画像をX(旧ツイッター)に投稿。「ウォークになれば破産する」とコメントを添えた。
トランプ政権は、米国政府と企業における多様性(ダイバーシティ)と、「ウォーク」と呼ぶあらゆるものに対する撲滅運動を主導している。
トランプ氏の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏はロゴ変更後、Xに「クラッカーバレルはいったいどうなっているんだ?」と投稿。
「ウォーク・ウォー・ルーム」アカウントの投稿を引用し、クラッカーバレルが「愛されてきた米国の美学を放棄し、無味乾燥で魂のないブランドに置き換えた」と主張した。
こうした事態を受け、クラッカーバレルは26日、旧ロゴに戻すと発表した。
トランプ氏はトゥルース・ソーシャルへの投稿で、旧ロゴの復活を歓迎。
「クラッカーバレル、ロゴを以前のものに戻されたことにお祝い申し上げる。クラッカーバレルファンの皆さんに大変感謝している。今後のご活躍をお祈りしています。たくさん儲けて、そして何よりも、お客様にまた喜んでいただけることを願っている」と述べた。
クラッカーバレルは米国に約660店舗を持つ。選挙アナリストのデイブ・ワッサーマン氏によると、2024年大統領選では、クラッカーバレルの店舗がある郡の74%でトランプ氏が勝利した。(c)AFP