相対的貧困
所得が集団の中央値の半分にあたる貧困線に届かない人の割合を指す。
相対的貧困率は15.4%
絶対的貧困が生活必需品を買えるかどうかの話に対して、相対的貧困は経済格差の話になります。
この経済格差が起きる原因は色々とありますが、一つは境界知能問題です。
境界知能とは、知的機能が平均よりもやや低いけれども、知的障害の診断基準には満たない「グレーゾーン」に位置する状態を指します。
抽象的な思考や臨機応変な対応、複雑な指示の理解などに困難を抱えることがあります
全人口の約14%程度
知的障害の割合が約2%程度
知的障害の割合2% + 境界知能14% ≒ 相対的貧困率15.4%
- 知的障害と境界知能を足すと、相対的貧困率に近い数値になります。
生活困窮や貧困の問題を考えるとき、見落とされがちなのは障害のことです。知的障害にあたる状態でも、障害の認定を受けていない人が大勢います。障害が見過ごされていることが多いのです。知的能力が境界域(ボーダー層)で障害とされないレベルの人も相当います
軽度の知的・発達・精神障害の人たちは、社会生活でうまくいかない場合があるほか、就職を望んでもなかなか採用されないこと、働いても長続きしないことがあります。これは能力の個人差に加え、産業構造の変化も関係しています。単純労働や職人的な仕事が減り、求人の多くがコミュニケーションや複雑な判断を要する仕事になってきたからです。自分の生活費を稼げないのは努力不足だ、働く能力があるのに生活保護を受けている、などと簡単に自己責任にできるような問題ではないのです。
一部には万引きをはじめとする刑事事件を繰り返す人もいて、刑務所の受刑者には、知的障害の人がかなり多いことが指摘されています。
ホームレス支援機構(現・NPO法人抱樸)によると、センター開設から09年6月まで約5年の間に利用を終えた492人のうち、約3割にあたる140人が市の判定を受けて療育手帳を取得した。最近の入所者では4割を占める。
こうしたハンデを持つ人が、労働市場の競争を自力で勝ち抜いて職を得るのは難しい。生活保護を受けてアパートに移った場合もゴミの出し方、金銭管理などで戸惑うことが多い。
精神科医や臨床心理士らのグループ「ぼとむあっぷ」が、路上生活をしている男性164人の同意を得て各種のテストをした。知能指数(IQ)で見た障害程度は中度(40~49)が6%、軽度(50~69)が28%で、障害認定に相当するレベルの人が計3割余りにのぼる。境界域(70~79)の19%を合わせると半数を超えた。
意思疎通ができずに調査対象外になった人もいた。うつ病、統合失調症など精神障害も少なくなかった。
知的障害の人の多くは、単調な作業でも、根気よく続けることができます。昔は、そういう人に向く仕事がありました。まず農業です。季節や天候を踏まえて計画的に作物を栽培するには複雑な思考が必要ですが、ほかの人から段取りを教えてもらい、農作業をするだけなら、十分にやれたでしょう。次に鉱山、工場、工事現場です。そうした場での比較的単純な労働は、知的障害の人に向いていたはずです。町工場で親方の指示に従って働く人たちもいました。
発達障害のうち自閉症スペクトラムの人はどうか。コミュニケーションは苦手でも、こだわりが強いのは長所にもなりえます。農業や漁業は、必ずしも人間関係が円滑でなくてもできたでしょう。もっと向くのは、職人的な仕事です。腕が立つ一方で、頑固で気難しい職人さん。その中には、アスペルガー障害の人がけっこういたのではないでしょうか(このあたりは、発達障害に詳しい精神科医、高岡健さんの話を参考にした)。
ところが農業の規模は小さくなり、商品として出荷するために栽培の手順が複雑になりました。鉱業はほとんど消滅し、製造業も機械化が進んだうえ、海外に生産拠点が移っていきました。建設業の現場も機械化が進行しました。手先の技能を求められる職人的な仕事も減りました。
このごろ求人が多いのは、飲食・販売・サービス業、医療・福祉、IT関係などです。お客さまとの対話や職場内でのコミュニケーション、あるいは複雑な思考を求められる職種です。
時代の変化、日本の産業構造の変化に伴って、障害を持つ人の一般就労の場が減ってきたと考えられるわけです。せめて障害者枠の雇用をもっと増やさないと、カバーできないでしょう。
子供で見られる境界知能の特徴
学習面でのつまずき
集団行動やルールの理解の難しさ
大人で見られる境界知能の特徴
臨機応変な対応が難しい
計画性や段取りが難しい
金銭管理が難しい
手続きや書類の処理が難しい
相対的貧困の人には救済と自立支援が重要になります。
救済は生活保護、自立支援の方法ではコグトレなどがあります。
- 生活保護は資産が多くあると受けることができないです。
- 例えば、収入が0、住んでいる不動産の価値が1億円だと、富裕層に分類されるので生活保護を受けることができないです。
「境界知能」の子どもたちのために、認知機能強化トレーニング「コグトレ」を考案、大きな成果をあげている
境界知能のお子さまにできることとして注目されているのが、「コグトレ」です。
コグトレ塾ではこうした境界知能の子どもたちを対象に、個人個人の困りごとに合わせて認知機能や運動の不器用さを評価し、認知機能を強化するためのプログラムを行っています。
相対的貧困
等価可処分所得(手取りなど実際に入ってくるお金)における中央値の半分に満たない状態が相対的貧困になります。
等価可処分所得(手取りなど実際に入ってくるお金)における中央値の半分に満たない状態が相対的貧困になります。
公共サービスや社会保険などが充実していても、所得が少ない場合は相対的貧困になります。
例えば、日本は昔から相対的貧困率が高いですが、貧困が原因で生活必需品が買えなかった人の割合は少ないです。
他国の場合、公共サービスや社会保険が整っていなかったりして、そこへの出費により、生活費必需品が買えなかったりします。
- 日本は全員が社会保険に加入しています。
- 民間の保険でもそうですが、保険は平等に保険料を取られるので、相対的貧困を生みやすいです。
- (社会保険の保険料は、給与に比例して上がりますが、所得税における累進課税ほどではないです)
- 社会保険により相対的貧困を生みやすいですが、他国のように相対的貧困は少ないけど絶対的貧困は多いみたいな事は起こりづらいです。
日本では相対的貧困が多いですが、社会保障が整っているので、下記のような生活が可能です
時々会話に日本語を挟む郭氏は、日本各地に同年代の日本人の友達がいると話す。たとえば、千葉の九十九里浜では、一年中サーフィンをしている若者たちに出会い、友達になったという。
「彼らのライフスタイルは、週に4日はサーフィン、3日はアルバイトという感じです。結婚もせず子供も産まず、サーフィンのモーメント(一瞬)を享受しているだけ。日本は社会保障が非常に整っているので、その基礎のもとで非常に多くの自由を追求できます。ほとんどの国では望むべくもないことです」
生活保護だと医療費が無料になるので、病気で困ることはないです。
希望に沿う職場が見つからず、途方に暮れた。
いまも収入は、生活保護と短期のアルバイトだけだ。
一日も早く、自立した生活を送れるようになるため、桑原さんは就職活動を続ける
物価が上昇する前の話ですが、生活保護を受ければ下記のような感じです
養育費はもらっておらず、長女が不登校ぎみで、なかなか働きに出られない
生活保護は、司法書士の勧めで月に29万円ほどを受給するようになった
習い事などの娯楽費に4万円を使っている
長女は体操、長男は野球を習っており、月謝や道具、ユニホーム代、遠征交通費などに消えているそうだ。
また、被服費が2万円、交際費が1万1000円の出費がある。携帯電話代は2万6000円とかさんだが、これは子どもの携帯解約による違約金や自分の働き先探しにかかったと説明した。
おやつ代7000円
1万5380円が手元に残った
向かったのはパチンコ店。「5千円までにしておかんと」と言いながら開店を待った。「負けても、ご飯を激安スーパーにすればいい」。
生活保護と相対的貧困ライン(物価上昇前)
相対的貧困と生活保護費
- 1人世帯の相対的貧困ラインは年間の手取りで122万円
- 1人世帯の生活保護費は年間で120万円から156万円
- 2人世帯の相対的貧困ラインは年間の手取りで172万円
- 2人世帯の生活保護費は年間で168万円から228万円
- 3人世帯の相対的貧困ラインは年間の手取りで211万円
- 3人世帯(1人親、子供2人)の生活保護費は252万円から312万円
- 子供がいるので、児童加算や母子加算を含めた数値になっています。