「石破政権誕生とその終焉 ~歴史は繰り返さないが韻を踏む~」 その6
石破政権 ~ネットによって倒された初めての政権~
2024年10月1日 首班指名を受けて石破政権が発足しました。
2025年9月7日 「自由民主党総裁を辞して後進に道を譲る」として内閣総理大臣及び自由民主党総裁の職から退陣することを表明。
およそ1年で石破政権は終わりました。
世論調査では石破政権支持率は低くはなく、また、石破続投を期待されていたにも関わらず、自民党内部の「石破降ろし」に抗えず退陣となりました。
石破政権が誕生した理由(個人的推測)から始めます。
当時、自民党は「政治資金パーティー収入の裏金問題」に揺れており、岸田文雄氏による自民党派閥解散などや個々の議員への処罰はありましたが、「裏金」ではなく「事務的ミス」といえば、それまでの問題でしかないので、碌に反省も謝罪もせずに開き直る議員たちの態度に国民が怒り、岸田文雄氏は総裁選を出馬断念となりました。
派閥を解散したことで、総裁選には候補者が乱立、伝統的主流派は一本化できずに敗退、保守派()の支持を受けた高市早苗氏VS20年単位の冷や飯軍団を率いる石破茂氏の決戦投票となり、石破茂氏が選出されました。
私の感想は
「主流派はバカか?茂木敏充氏か林芳正氏か加藤勝信氏に一本化しておけば勝てたのに乱立して、極端VS極端の争いで、まだ、人望と子分がいる石茂氏が選ばれたのかなぁ」
「石破茂氏に「元総理」の肩書きが付くのは良いから石破茂氏で正解。高市早苗氏は総理総裁の器じゃないしね」
「とにかく、自民党は一致団結して石破政権を支えてくれ。インフレが終わるまで、物価高に慣れるまで国民は与党を嫌う」
でした。
直ぐに行われた衆院選で裏金()議員を推薦した公明党の議員が多数落選しており、過半数を維持出来ませんでした。
予想以上に国民は裏金()問題に怒りを感じており、これは根深いと感じました。
この時点で既に「石破降ろし」の声がネットでは起きており、また、石破内閣へのルッキズム批判など、まだ、政策らしい政策すらしていないのに嫌悪感を持つ層や高市早苗氏が負けたことによる保守言論人()や経済評論家()やそのシンパからの反発、株価下落による投機アカの反発などが起きていました。
このルッキズム批判はネットが初なのですが、この「ネットの声」は今まで、自公支持派だった人たちからの批判が混ざっていることに気づいたマスコミは自分たちで批判や捏造をするのではなく、「ネットの声」を「石破政権批判」の材料にしておりました。
出発時からマスコミよりはネットに嫌われていたのが「石破政権」です。
石破政権は反主流派、党内野党軍団ではありますが、今までの路線を変更することなどはせずに無難に政策を進め、また、自公政権が過半数を維持していた時代による野党への無視・煽り・強行採決などが封印された結果、野党への柔軟な対応と誠実な答弁により、国会は野次なども少なく、ようやく国会が真面な場になったと高評価を下す国民がおり、自公支持者よりも野党支持者からの好感度が高い政権となりました。
自衛隊待遇改善や防災庁の設置、地方創生、選挙改革など石破政権は岸田政権までは取り上げられなかった問題に手を付け、野党との折衝をしながら着実に政治を進めていました。
大きな難題が「トランプ関税交渉」と「令和の米騒動」ですが、それすら、交渉者や大臣を適切に配置して、一つ、一つ課題を成し遂げていきました。
と、実績で言えば、全く問題ないどころか、少数与党の中、無責任でなげっぱなしの野党に粘り強く交渉し、堅実な政権運営を行い、予想以上に有能な政権であると評価する声が一部上がり出します。
しかし、「岸田応援団」の一部からは批判の声が上がり(党内野党時代の言論批判、ブーメラン批判、ルッキズム批判)、保守言論人()や経済評論家()のシンパの議員たちは暗躍し、ネット言論は切り抜きというかルッキズム批判など批判にしても、政策を批判しろよと言いたくなるような低レベルな動画が溢れ、徐々に石破政権には逆風が吹くようになります。
石破茂氏だけでなく、自民党と公明党は切り抜き動画や媚中捏造などの声が次から次へとあらわれ、心ある人がデマを消そうにも拡散力は太刀打ちできずに徐々に石破政権は追い詰められます。
また、岸田政権では実績まとめをした人がいましたが、石破政権には現れずに、石破茂氏への嫌悪感をあらわにするネットの声は大きくなり、青バッチや「note」勢も直接批判はしていないが、結果的に石破内閣退陣を要求しているような投稿を繰り返していました。
石破茂氏はどちらかと言えばタカ派の保守派であるのに、なぜか、左派扱いされており、第二次安倍政権からの路線を受け継いでいるのにも関わらずに、その路線をぶち壊しにかかっているという言説は全く私の理解不能なデマと思い込みでした。
野党支持者からの好感度が高いこともマイナスに受け取られているせいかもしれませんが、強行採決を繰り返し、野党をないものとして扱っていた岸田政権よりは石破政権は誠実に向き合ってくれるとなるのは当然ではないかと私は思っておりました。
しかし、自民党支持者や「岸田応援団」だけでなく、自民党議員からも反発の声が高まっていくのにはどうしようも出来ませんでした。
衆院過半数の魔力なのでしょうか?
確かに、野党の意見も聞かずに自民党の意向のままに「強行採決」を繰り返したのは爽快でしたでしょう。
しかし、切り捨てられた人たちも国民なのです。
その声を多数決ということで切り捨てるのは正しい政治なのでしょうか??
そもそも、自民党が小選挙区制になってから、衆院で単独安定多数だったのは、小泉政権でも2005~2006年と言う比較的短期間です。
むしろ2012~2021年が例外中の例外なだけです。
その時代しか知らないなら、それがあたりまえなのでしょうが、日本は現在、インフレです。
「インフレ環境下では与党は選挙に勝てない」です。
もう、夢から覚める時です。
今は地道に誠実に歩む時です。
特に失言も失政もしておらず、むしろ、第二次安倍政権から岸田政権までの野党支持者からの反発をやわらげ、国会運営は近年ないくらいに理想的だったと私は認識しております。
ビジョンがない、未来を語らないという批判も意味不明で、不安にこたえてくれないという声は自分のメンタルをまず鍛えなさいとしか言えませんが、インフレと物価高は海外事情によるものであり(トランプ、プーチン、ネタニヤフ(敬称略)など)どうしようもできない現実である中、岸田政権以上の賃上げを成し遂げ、全国最低賃金1000円越えを成し遂げた石破政権に何故、冷たい対応なのかは分かりませんでした。
ネットの声の中では国民民主党に煽られた「減税カルト」と言ってもいいグループが存在しており、減税を否定している石破政権への不満の声を挙げておりました。
この「減税」を求める声は00年代~10年代には存在せずに、第二次安倍政権でニワカ成金になった層による「再分配」の否定であるというのが私の見立てです。
特に高所得層有利だった「高額療養費制度の改正(応能負担額改正)」に医クラがデマを飛ばしまくって、潰したことは忘れません。
また、株クラ、投機アカからの反発の声も大きく、最高株価を記録した石破政権に何が不満なのかと聞きたいくらいですが、これは、読みを間違えたことによる逆恨みであろうというのが私の感想です(株クラ、投機アカの恨み節は岸田政権のころからです)
リアルでは聞かない石破政権のネット上の不満の声をマスコミは取り上げて、石破政権批判の声はネット発という事態が続きました。
そして、運命の参院選です。
ここにきて、新興政党である「参政党」の快進撃が続きます。
徹底したドブ板戦略で到底実現不可能な政策を掲げていたにも関わらずに、参政党は自公政権に迫ります。
「日本人ファースト」はトランプ政権のパクリであると思いますが、折からの外国人問題などに不満を持っていた層に刺さり、参政党は特に実務家の公明党の議員を多数落選させました。
自民党の落選者に関しては残当だろうというメンツが含まれていたので、衆院選、参院選で「安倍チルドレン」の大掃除が出来たと思っていたのですが、非改選参院議員や地方議員からの石破政権批判がネット上に飛び交う結果になりました。
you tubeで動画を作っては批判していた論外な議員や落選した議員の恨み節は酷くて、こういう連中だから落選したんだろうというのは当然だと思うのですが、自民党議員からの「石破降ろし」が開始します。
自民党議員は自民党支持者で石破茂氏を嫌っていた連中の声を集めたり、自分には石破政権への不満をあらわにする党員ばかりがいると、完全にエコーチェンバーにハマっており、石破政権への退陣を煽っておりました。
そこに食いついたのが保守言論人()や経済評論家()や株クラなどの初期から石破政権への不満を抱えていた連中で、「第二次安倍政権時代の春よ再び」とばかりに「石破降ろし」を展開します。
また、保守言論人()や経済評論家()から浸透されていた中堅・若手のイデオロギーしかウリがない議員たちは「令和に現れた青年将校」と言ってもいいくらいに暴走を始めており、石破茂氏への個人攻撃を含めた批判繰り返しておりました。
ネットで小遣い稼ぎをしていたインフルエンサーはここが稼ぎ時とばかりに「note」や動画で煽りに煽っていました。
高市早苗氏を盛んに推していましたが、高市早苗氏のどこに総理総裁としての力があると思い込んでいるのかは理解不能でしたが、彼らにとっては参政党や国民民主党などに流れた票を取り戻せるのは高市早苗氏だけと救世主扱いしているのにはドン引きでした。
解党的出直しで再生誓う参院選結果の総括文書
上記を読めば分かるように、自民党の敗北は石破茂氏へ起因するものではなくて、長引く物価高と政治とカネへの不信感(裏金議員の反省なしの言動)アピール不足、第二次安倍政権からの保守(浮遊)層の離反などであることを自民党中枢は理解しているのですが、「選挙のための互助団体」という自民党の一面が悪影響を及ぼしており、自民党議員たちの石破茂氏への怨念の声が響き渡ります。
石破茂氏はここで政権を投げ出すような無責任なことは出来ないとばかりに粘っておりましたが、党分裂の事態を懸念した菅義偉氏と小泉進次郎氏への説得を経て退陣となりました。
ネット上に溢れていた石破茂氏批判に関しては、ルッキズム批判や過去の言動との整合性など、およそ、「今、そんなことで退陣を要求している事態か??」という批判ばかりでした。
この流れは完全に第一次安倍政権~麻生政権までに相似しており、私は「政権交代へのアシストをまた、繰り返すのか」と、危機感を持ち、この流れを誰かが記しておかないといけないと「note」を書くことを決めました。
第一次安倍政権~麻生政権までとの違いはネット上の匿名論者たちは政権交代を懸念して、自公政権擁護に必死だったのに比べて、石破政権退陣を要求しているのはネット上の匿名論者たちであり、その声を取り上げたのがマスコミであるという逆転現象が起きていたことです。
個人的体感としては
岸田政権退陣への責任
マスコミ 6割>ネット上の声 4割
石破政権退陣への責任
マスコミ 3割<ネット上の声 7割
くらいの差があると思います。


コメント