消費者金融4社、「債務整理」巡り弁護士と司法書士全国団体に意見書…依頼者との面談怠り手続きと指摘
多重債務者の借金減額を図る「債務整理」を巡り、不適切な対応が行われているとして、貸し手の消費者金融大手4社が連名で、弁護士と司法書士の全国団体に改善を求める意見書を提出していたことがわかった。大幅減額を期待させる広告で集客し、直接面談しないケースがあると指摘しており、両団体は対策に乗り出した。(林信登) 【図解】「借金減額診断」サイトのイメージ
自己破産検討せず
債務整理には、貸し手と交渉する「任意整理」、裁判所の決定で返済が免除される「自己破産」などがある。債務者の代理人は主に弁護士だが、140万円以下の和解交渉であれば司法書士も受任できる。
日本弁護士連合会(日弁連)の規程や日本司法書士会連合会(日司連)の指針では、債務者の生活再建を目的に、直接の面談を義務付けている。通常、弁護士や司法書士は面談を通じて収入や生活状況を正確に把握した上で、任意整理では、貸し手に対し、利息の減額や返済の猶予を交渉する。
しかし、不適切な対応が相次いでいるとして、全国の弁護士や司法書士が昨年3月、「大量広告事務所による債務整理二次被害対策全国会議」(東京)を設立。今年5月までに237件の相談が寄せられた。弁護士や司法書士と面談がなく、自己破産の選択肢が十分に検討されずに任意整理で長期間返済を続けさせられたケースが多かった。手数料などを請求されて負担が増した人もいた。
集客に利用されているのがインターネット広告だ。借金の「無料診断」をうたい、債務者が借入額を入力すると、「借金を減額」「ゼロにできる」といった回答が表示される。
解決実績を創作?
アコムやアイフルなどの消費者金融大手4社は今年4月28日、日司連に対し、意見書を提出した。
一部の司法書士が依頼者との直接面談を怠り、コミュニケーションを取らずに手続きを進めていると指摘。ネット上の宣伝文句について「おとり広告に類似する」と批判したほか、創作が疑われる解決実績の掲載も散見されるとしている。
4社は2023年9月、日弁連にも同趣旨の意見書を提出している。