いじめ対応めぐり女子児童の母親らが賠償求めた裁判 大阪地裁堺支部「法的違反はなかった」訴えを棄却
大阪府堺市の小学校で起きたいじめへの対応をめぐり、児童の母親らが市に賠償を求めた裁判で、大阪地裁堺支部は18日、「法的違反はなかった」として訴えを退けました。
訴状などによりますと、堺市で当時、小学4年生だった女子児童は入学以降、同級生から靴に小石や枝を詰められるなどのいじめを受けました。
女子児童には発達障害があり、母親は学校や教育委員会に「特性を理解して対応してほしい」と相談したものの改善されず、女子児童は自殺を考えるようになり転校を余儀なくされたとして、市に対し賠償を求めていました。
この日の判決で、大阪地裁堺支部は「組織としての対応に課題があったものの、法律違反があったとはいえない」として、母親らの訴えを退けました。
女子児童の母親
「娘が受けてきたこれまでのいじめもそうですし、(学校や教育委員会の)数々の不適切の対応を裁判所は軽視しているんだなと」
一方、市の教育委員会は「判決の内容を真摯に受け止め、安全安心に過ごせる学校となるよう取り組む」としています。