ピーナッツのアニメ:1980年代(1)
SHE'S A GOOD SKATE, CHARLIE BROWN(1980) |
邦題 「ペパーミントパティのスケート大会」(NHK・なべおさみ版)
「スケートだよ、チャーリーブラウン」(東映ビデオ・古田版)
「スヌーピーのスケートレッスン」(ポニーキャニオン版 / ワーナー版)
「氷上の女王」(NHK-BS版)
●ストーリー
今日も授業中居眠りをするPパティ。彼女は朝4時からフィギュアスケートのコンテストのためにスヌーピーをコーチに特訓に励んでいたのだ。口うるさいコーチと共に頑張るPパティ。マーシーの家にミシンを見付けたPパティは彼女にコスチューム制作を依頼するが大失敗、世界的に有名な針子によって何とか完成する。しかし彼の用意するカツラは気に入らなかった。
そして遂に本番。何とサウンド・システムのトラブルが発生、音楽が流れない!。
●コメント
・前作がNHKで放送された時、次回予告として本作と次作「サーカス」を紹介していた。スヌーピーがサーカスで活躍するアニメなんて悪夢でしかないが、本作については原作があるエピソードなのでそれなりに期待していた。
原作のエピソードを膨らました作品としては1972年の「YOU'RE NOT ELECTED, CB」以来だったのである。
・感想としては可もなく不可もなくであった。やはり音楽の比重は大きかったと思う。
・本作で特徴的なのは、大人(教師)がラッパではなくちゃんとセリフを言っている点である。
Pパティの「チャック」を「チャーリー」と訳しているなべおさみ版なので、これも日本語スタッフが勝手にやっている事だと当時は思ったが、オリジナルも教師がセリフを喋っていた。因みに同年の映画「Bon Voyage,CB」も同様である。
・そういえばいつだかの実際のオリンピックで演技中に音楽が止まったのに最後まで完走して感動を呼んだ事があった。
●音楽
音楽:エド・ボガス&ジュディ・マンセン。
メインテーマのヴォーカルナンバー(タイトル・歌手共にクレジット無し)のヴァリエーションがピアノやオルガンによってよく登場する。
Pパティのスケートのテーマ曲はプッチーニの1幕ものの歌劇「ジャンニ・スキッキ」から「私のいとしいお父さん」。クライマックスのウッドストックの口笛は感動ものである。
因みに他の選手のBGMは、
サンディ・・・チャイコフスキー「くるみ割り人形」の「葦笛の踊り」
ローラ・・・ベートーベン「運命」第1楽章。
エブリン・・・ワーグナー「ローエングリン」第3幕への前奏曲
●日本版テレビ
NHKなべ版(1981.3.27、再・1981.5.4 / 1985.12.19 / 1986.10.30))
NHK-BS(1996.12.2)
カートゥーンネットワーク(1998~2000、2003~2015)
●日本版ビデオ
東映ビデオ「アイラブ・スヌーピー(8)」(198712.11)
ポニーキャニオン「スヌーピーのスケートレッスン」(1997.1.18)
●日本版DVD
ポニーキャニオン「BEST COLLECTION(4)」(2000.5.17)
ワーナー・ホーム・ビデオ
「スヌーピーとクリスマスのお芝居」所収(2011.11.2)
「エミー賞コレクション」(2015.11.18)
LIFE IS A CIRCUS, CHARLIE BROWN(1980) |
邦題 「サーカスの大スター、スヌーピー」(NHK・なべおさみ版)
「ひやひやサーカス、チャーリーブラウン」(東映ビデオ・古田版)
「スヌーピーのサーカス」(ポニーキャニオン版 / ワーナー版)
「サーカスの暮らし」(NKH-BS版)
●ストーリー
ある日、列車でサーカスがやってきた。好奇心で様子を観に行ったスヌーピーは一座のプードル・フィフィに一目ボレ、どさくさで出場してウケを取ってしまう。見込み有りと判断されたスヌーピーはそのまま一座に加わり、飼主にも何も言わず列車で町を出ていってしまう。黙っていなくなったスヌーピーをチャーリーブラウンは心配する。
始めはフィフィも釣れなくサーカスの暮らしにも馴染めなかったが、やがてヒューゴという名で花形スターになっていき、フィフィの気持ちも掴む事ができた。しかし、上からの命令でピンク色に染められたスヌーピーはフィフィを伴って脱走、バスで逃避行しようとするが、サーカスしか知らない彼女は寂しく戻っていった。
ウチに帰り、彼女の事を思い出しタメイキをつくスヌーピー。しかし目の前にはサンドウィッチがあるし、食べて失恋を忘れるのは得意なのだ。
●コメント
・この作品についての評価は前作の欄で書いた。個人的にはワースト3に入る作品。
・スヌーピーがヒューマノイド型の犬なので4つ足の犬と絡むのは違和感がある。しかも、他にも動物が一杯出てくるので余計にそう思う。
サーカスの女性も大人か子供か良く解らないデザインだし。迷い込んだ首輪付きのビーグル犬を勝手に巡業に連れて行くか普通。犯罪行為である。
・この回でチャーリーブラウンはスヌーピーを飼う経緯をライナスに語っているが、これは原作の設定に忠実であった。
●音楽
音楽:エド・ボガス&ジュディ・マンセン
全般的にサーカス的な音楽画多いが、夜のサーカスのシーンなどで「YOU'RE THE GREATEST,CB」のメインテーマが再登場している。
●日本版テレビ
NHKなべ版(1981.4.5、再・1981.5.5 / 1983.10.25 / 1985.12.16 / 1986.8.7)
NHK-BS(1997.6.2)
カートゥーンネットワーク(1998~2000、2003~2015)
●日本版ビデオ
東映ビデオ「アイラブ・スヌーピー(3)」(1986.12)
ポニーキャニオン「スヌーピーのサーカス」(1996.7.19)
●日本版DVD
ポニーキャニオン「BEST COLLECTION(4)」(2000.5.17)
ワーナー・ホーム・ビデオ
「いたずらスヌーピー」所収(2010.9.22)
「エミー賞コレクション」(2015.11.18)
IT'S MAGIC, CHARLIE BROWN(1981) |
邦題 「スヌーピーの大マジックショー」(NHK・なべおさみ版)
「スヌーピーのマジックショー」(東映ビデオ・古田版 / ポニーキャニオン版 / ワーナー版)
「これがマジック!」(NHK-BS版)
●ストーリー
暇そうにしているスヌーピーを見かねたチャーリーブラウンは勉強するようにと図書館のパスをあげた。スヌーピーは図書館でマジックの本を見つけ、それを覚えた彼はマジックショーを開催することにした。数々のいんちき臭いマジックの後、最後にチャーリーブラウンに透明人間の魔法をかけたスヌーピー。見事成功したがしかし、スヌーピーは魔法の解き方が解らなかった。透明なチャーリーブラウンはスヌーピーに魔法の説き方を調べてもらう間、ルーシーのフットボール蹴りに一度は成功するが・・・。
●コメント
・NHKでは次作と2本立ての1時間枠で放送された作品。原作からは大きく遊離したエピソードではあるが、結構楽しく観られた作品。ウチの娘も幼少の頃は本作が大好きで何度も観たものである。
・とはいえ前半のスヌーピーのマジックショウのシーンが長くてストーリーが動き出すのが遅い。子供はそこが楽しいのだろうが。
・スヌーピーの犬小屋の中の一部が披露されるが、想像の範囲内というか、作品世界を壊すようなものではなかった。
●音楽
音楽:エド・ボガス&ジュディ・マンセン。
●日本版テレビ
NHKなべ版(1982.9.22、再・1986.2.22)
NHK-BS(1997.7.14)
カートゥーンネットワーク(1998~2000、2003~2015)
●日本版ビデオ
東映ビデオ「アイラブ・スヌーピー(2)」(1986.10.10)
ポニーキャニオン「スヌーピーのマジックショー」(1994.4.21)
●日本版DVD
ポニーキャニオン「BEST COLLECTION(5)」(2000.5.17)
ワーナー・ホーム・ビデオ
「スヌーピーのマジックショー」(2008.10.22)
「エミー賞コレクション」(2015.11.18)
SOMEDAY YOU'LL FIND HER, CHARLIE BROWM(1981) |
邦題 「いい子がほしいな、チャーリーブラウン」(NHK・なべおさみ版)
「チャーリーブラウンの一目ぼれ」(東映ビデオ・古田版)
「スヌーピー、あの子をさがして!」(ポニーキャニオン版 / ワーナー版)
「いつか会えるさ」(NHK-BS版)
●ストーリー
ライナスと一緒にスポーツ中継を観ていたチャーリーブラウンは、観客席にいた一人の女の子に一目ボレしてしまう。「あの子は僕の恋人になる子だ」と宣言するチャーリーブラウン。何とかその子をを探し出したい彼はライナスと共に調査を開始した。まず2人はスタジアムに赴く。おおよその席番号を確認する事が出来たが、チケット売り場では名前まで確認できるわけがない。しかし、シーズン・チケットを買っているのならば街のチケットセンターで調べられるかもしれない。結果は正解で、何人かのアドレスを入手する事が出来た。
あとはしらみつぶしである。ある家では酷い○○、ある家では大人だったりと失敗が続くが、遂に農園でメリー・ジョーという名のその子を発見する事が出来た。しかし、可愛くしかも毛布を持ったその子に今度はライナスが一目ボレしてしまう。
●コメント
・個人的にはワースト3に入る作品。チャーリーブラウン情けなさ過ぎ。
・全て年下のライナスにまかせて自分は隅でドキドキしているだけである。さすがにライナスも途中で投げ出したくなったが、そこでCB謝るかと思いきや、「君は事の重大さが解ってない」と言う有様。そもそも、CBってテレビで2秒観ただけの子に一目ボレするような男だったのか。ライナスに「君はいつも恋に落ちているじゃないか、毎週毎週」と言われているが、違うと思う。
・チャーリーブラウンは何をやっても(勿論、恋も)ダメな男である。だが、彼は単なるマヌケじゃない。彼は努力して全力を尽くして、それで失敗するから悩み苦しむのである。そこが彼のいい所なのだ。だからこの作品のようにキャラクター設定を無視して只のダメ男の失恋話にしてしまったことには非常に不快感を覚える。自分で何も努力しないで他力本願で恋愛を成就しようとしておいて、「束の間、勝利は自分の手中にあると思った」だと?。ふざけるな!!。そんなヤツの苦悩なんかには共感できない。
・街のチケット屋さん、いくら子供だからって個人情報を勝手に漏らしてはいけません。
●音楽
音楽:エド・ボガス&ジュディ・マンセン
挿入歌「アローン」:ベッキー・リアドン
管楽器とマーチング・ドラムが中心のコミカルな曲がメインで、どうこう言うほどのものではない。クライマックスに流れるヴォーカル曲はベッキー・リアドンによる「アローン」。チャーリーブラウンの心情を歌った曲としては秀逸だと思う。ただし、この回の彼にはミスマッチである。
●日本版テレビ
NHKなべ版(1982.9.22、再・1986.2.22、"It's Magic,CB"と2本立て1時間枠で放送)
NHK-BS(1996.11.4)
カートゥーンネットワーク(1998~2000、2003~2015)
●日本版ビデオ
東映ビデオ「アイラブ・スヌーピー(8)」(1987.12.11)
ポニーキャニオン「スヌーピー、あの子をさがして!」(1995.7.21)
●日本版DVD
ポニーキャニオン「BEST COLLECTION(5)」(2000.5.17)
ワーナー・ホーム・ビデオ
「恋するスヌーピー」所収(2011.2.2)
「エミー賞コレクション」(2015.11.18)
A CHARLIE BROWN CELEBRATION(1982) |
邦題 「特集・スヌーピーとチャーリーブラウン」(NHK・なべおさみ版)
●ストーリー
(1)学校について文句を言うサリー。
(2)ルーシー、スヌーピーをくすぐり犬小屋から落とす。
(3)授業風景。
(4)チャーリーブラウンの凧上げ。
(5)ライナスの作文「新学期に思うこと」。
(6)授業風景。
(7)ユードラが湖に投げた棒を潜水服で取りに行くスヌーピー。
(8)ライナス、女王ヘビの作文を読む。
(9)Pパティ、犬の学校を卒業。
(10)ライナスは課外授業でトリュフと再会。しかし、また離れ離れに。
(11)ピアノ対女の対決。ルーシーはシュローダーのピアノを下水に投げ込んでしまった。
(12)マーシーはチームの帽子を欲しがり、Pパティは全員分の帽子をタダで入手しようとする。
(13)チャーリーブラウンが試合中に具合が悪くなり入院。誓いのためにルーシーは全快したCBにボールを蹴らせなければならなくなった。
●コメント
・NHKでの放送当時、ラテ欄を見ると「特集・スヌーピーとチャーリーブラウン」とあり、45分枠になっていた。しかも観はじめるとこれまでと全く違う原作をそのままアニメにした短編の寄せ集めになっていた。これには驚いた。作品の質はずっと下り坂だったが、とうとうストーリーを考える事まで放棄してしまったのか、と。
後に「チャーリーブラウン&スヌーピー・ショウ」を観た時に、これはその原型になった作品なのだと気付いた。
・アメリカのオリジナルはシュルツ氏のドキュメント・パートとアニメ・パートで構成されていたらしい(未確認)。
・(1)から(8)は細かいネタで、その中には「There's No Time For Love,CB」の授業シーンで使われたもの等が再利用されてりもしている。比較的長い話は(9)から(13)まで。
・「トリュフ再会篇」はここでアニメ化されたが、肝心の「出会い篇・失恋篇」は1年後の『チャーリーブラウン&スヌーピーショウ』でアニメ化された。何故順序が逆になったのだろう。
・トリュフは吹替えではトラフルズになっていた。そもそもトリュフはフランス語で英語のトラフルズとは綴りも違う。人名なのでトラフルズが正しいだろう。
●音楽
音楽:エド・ボガス&ジュディ・マンセン
●日本版テレビ
NHKなべ版(1985.4.7、再・1985.9.29)
●日本版ビデオ
未発売
●日本版DVD
未発売
IS THIS GOODBYE, CHARLIE BROWN?(1983) |
邦題 「さよならはイヤ!」(NHK-BS版)
「スヌーピーのサ・ヨ・ナ・ラ」(ワーナー版)
「お引っ越しだって?スヌーピー」(ポニーキャニオン版)
※東映ビデオ・古田版は邦題なし
●ストーリー
ある日、ライナスがCBあてに大事な話しがあると電話をかけてきた。取り次いだサリーは自分へのデートの誘いだと勘違いするが、大事な話しとは父親の仕事の都合で引越しをするという事だった。ルーシーは精神分析スタンドをスヌーピーに譲り、シュローダーに自分の写真入りの写真立てを渡す。
友達を集め、お別れ昼食会を開いた姉弟だが、献立をスヌーピーに任せたためにドッグフードになってしまった。
いよいよ引越し当日、さしものルーシーも寂しそうである。ライナスはいつも毛布を欲しがっていたスヌーピーのためにそれを残して行く。サリーは相変わらずデートの誘いを待ち続けていたが、真相を兄から知らされ激怒。シュローダーはまさか本当に引っ越すとは思いもよらず、さよならさえ言わなかった自分を責めた。
CBを慰めようとデートを思い立ったPパティは真夜中に彼に電話をするが、寝ぼけていた彼は何も覚えておらず、結果約束をすっぽかす事に。
そうこうする内に、引越しのトラックが戻ってきた・・・。
●コメント
・原作にあるルーシーとライナスの引越しエピソードのアニメ化作品である。
日本初上陸は1988年の東映ビデオで、私はレンタルして観た。
・原作付きのエピソードだったので、もうちょっと面白くできたはずであり残念な作品。
CBの親友が引っ越してしまったのだから、もう少し彼の空虚な感情が伝わるような演出に時間を配分してほしかった。Pパティとのデートくだりは、時間つぶしのように思えた。
・「お別れ昼食会」の席にはパティ、バイオレット、シャーミー、ピッグペンなど懐かしい顔触れが揃うがPパティ、マーシー、フランクリン、ロイといったあまり交流が無さそうな人々も(特に、ロイ)。また、引越しを受け入れていないシュローダーやサリーはこの場には不在になっている。
・原作ではライナスはCBに毛布を置いて行くが、このアニメではスヌーピーに置いて行った。
●音楽
作曲:ジュディ・マンセン
編曲:スティーブ・リフキン
タイトル曲は前々作と同じようなブラスバンドのような曲。
●日本版テレビ
NHK-BS(1997.7.21)
カートゥーンネットワーク(1998~2000、2003~2015)
●日本版ビデオ
東映ビデオ「アイラブ・スヌーピー(10)」(1988.4.8)
ポニーキャニオン「お引っ越しだって?スヌーピー」(1996.7.19)
●日本版DVD
ポニーキャニオン「BEST COLLECTION(6)」(2000.5.17)
ワーナー・ホームビデオ
「スヌーピーのクリスマス・テイルズ」所収(2010.9.22)
「エミー賞コレクション」(2015.11.18)
IT'S AN ADVENTURE, CHARLIE BROWN(1983) |
邦題 「冒険だよ、人生は」(NHK・なべおさみ版)
「大冒険ダヨ!チャーリーブラウン」(東映ビデオ・古田版)
●ストーリー
(Intro) ・・・風船ガムで宙に浮くルーシー。
(1)Sack・・・丸いものが野球のボールに見えるようになってしまったチャーリー・ブラウン。
(2) Caddies・・・Pパティとマーシーはカントリークラブでキャディのアルバイトをする。
(3) Kite・・・チャーリーブラウンは凧食いの木をかじった罪で環境局のお尋ね者になり、逃亡者になる。逃亡先で彼は野球監督になる。
(4) Song・・・ルーシーに話しかけられて辟易するシュローダー。
(5) Sally・・・サリーの授業風景。
(6) Batterfly・・・マーシーはPパティの鼻に止まった蝶が天使になったと嘘を付き、彼女はそれを信じてしまった。
(7) Blanket・・・ルーシーがライナスの毛布を埋めてしまうが、スヌーピーがダウジングで発見した。今度は毛布を凧にして飛ばしてしまうが、これまたスヌーピーのヘリでウッドストックが発見した。
(8) Woodstock・・・犬小屋で昼寝するウッドストック。
●コメント
・「チャーリーブラウン&スヌーピー・ショウ」の原型になった作品の第2弾である。
・なべおさみ版の最終作がこの作品である。なべ版は最後まで作品に恵まれなかった。
・調べると、この作品が1983年5月放送、「チャーリーブラウン&スヌーピー・ショウ」のスタートがその4ヶ月後だから、後者の企画はこの時既に始まっていたはずである。同企画の前々作「A CHARLIE BROWN CELEBRATION」には無かったサブタイトルも付き、「チャーリーブラウン&スヌーピー・ショウ」のスタイルになっている。
・著しく原作のイメージを損ねる事がある通常のTVスペシャルよりもこちらのスタイルの方がいいという意見も聞くが、映画には映画の間というものがあり、いくら原作通りとはいえ面白さについてはまた別問題ではないかと思う。
●音楽
音楽:エド・ボガス&デジリー・ゴイエット
編曲&指揮:エド・ボガス
●日本版テレビ
NHKなべ版(1987.9.19)
●日本版ビデオ
東映ビデオ「アイラブスヌーピー(7)」(1987.10.9)
●日本版DVD
未発売
WHAT HAVE WE LEARNED, CHARLIE BROWN(1983) |
邦題 「ぼくたちのフランス旅行」(NHK-BS版/ワーナー版)
●ストーリー
交換留学の期間を終えたチャーリーブラウンたちは、イギリス経由でアメリカへ戻るべく車で移動していたが、ボロ車は遂に崩壊。しかし親切なフランスのおばはんに代わりの車を借りることができ、そのまま旅を続ける。走っているいるうちに日が暮れてしまい、海岸で野宿をすることになった。朝になり、ライナスが辺りを調べると、そこはオマハビーチである事が解った。その後も道を間違えながら第一次・第二次大戦の歴史的な跡地を巡ることになる。
●コメント
・これは日本初放送が1997年とかなり遅れての日本上陸だった。
私は大学時代に先輩が購入した輸入ビデオを観せてもらったが、正直なんだこりゃ、であった。
・劇場版映画"Bon Voyage, C.B." の続編エピソード。旅行の写真をアルバムに貼っているチャーリーブラウンにサリーが「シャトーが火事になった後どうなったの」と質問する所から始まる。本編は回想シーンで、回想の冒頭は映画のラストシーンのシャトーを出発するところから始まっている(考えてみればあの映画はアメリカに帰らないままで終っているのだった)。
・内容は映画とは全く異なり、ライナスのフランス戦争跡地巡りとなっている。着色した実写の歴史的映像を使用するなど、 "This is Amwrica, C.B." シリーズでも見られる演出がされている。
・ライナスはしきりに戦争についての話をするのだが、他のメンバーはほぼノーリアクション。
「僕たちは何を学んだんだろう」というライナスの問いに、チャーリーブラウンは答えない。
サリーに「フランスで何を学んできたの」と訊かれて、「そういえばライナスにも同じような事を言われたな~」と答えて写真を逆さに貼る有様である。
・劇中ではアイゼンハワーの演説の音声が使用されているが「この戦争から学ばなけでばならない」という(やっていたのも彼だが)メッセージは、ライナスの「何を学んだんだろう」にかかっているのだろう。タイトルの"WE"はもっと広い意味で「戦争はやっちゃいけないよ」という視聴者に対するメッセージなのかもしれない。
・カートゥーン・ネットワークで「チャーリー・ブラウンとスヌーピー」が放送されていた頃、当初はプログラムに入っていたが途中から欠番になった。内容がシリアス過ぎたからだろうか。
・映画版ではうるさかったPパティだが、今回はライナスの独壇場であり結構おとなしい。
●音楽
作曲:ジュディ・マンセン
編曲:ドウン・アトキンソン
●日本版テレビ
NHK-BS(1997.9.1)
カートゥーンネットワーク(1998~2000、2003~2008頃?)
●日本版ビデオ
未発売
●日本版DVD
ワーナー・ホーム・ビデオ「エミー賞コレクション」(2015.11.18)
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