ホームポジションを崩して独立キーを使うか、修飾キーなりレイヤーなりのキーコンビネーションを使うか
という話。
常人がブラインドタッチできるのはせいぜい42キーである
しかしそれではPC操作に用いるキーを網羅するには到底足りないので、レイヤーによって一つの物理キーに複数のキーコードを割り当てることでしか、常人はブラインドタッチができない。
ただ、それはそれでキー操作量は増えることになる。これはEmacsキーバインドや、これを再現したMacのキーバインド(Ctrl Aで行先頭に移動とか)を用いる場合も同じである。
つまり、ここでは「手の移動量」と「キー操作量」はトレードオフの関係にある。
どっちが楽かという話をするなら、どっちもどっちだろう。重いスイッチを使うならキー操作を減らす選好が働くだろうし、小指Ctrl前提のEmacsなどというのは僕には狂気としか思えない。Aの隣にあればいいってもんじゃないだろう。
ただし、ブラインドタッチしやすさにおいてはキーコンビネーションが圧倒的に上回る。ホームポジションを崩さずに打てるからである。
(その意味で、僕は「ホームポジションの近く」に矢印キーを置くキーボードには懐疑的だ。よっぽど連打するならあるに越したことはないだろうが、近ければ戻れるというものでもない。
よって、ブラインドタッチでなければお話にならない強度の作業においては、独立キーではなくキーコンビネーションを用いるのが基本的に正しい。
VIMキーバインドしか勝たん
で、ホームポジションの単打で完結するという、究極の回答がVimである。
なぜそんな詐欺が成立するのかというと、モード切替しているからだ。レイヤー的にいえばトグルレイヤーに過ぎないとも言える。
Vimがテキストエディタであることを考えると皮肉なことだが、Vim的な単打キーバインドはむしろ、モード切替が不要な、テキスト入力以外の用途でこそ威力を発揮する。
それをはっきり示しているのがブラウザ拡張のVimium(及びその派生)だろう。テキスト入力がなければVimは最強だ。なぜテキスト入力がないのに修飾キーを付けなきゃいけないのかわからん。
キーボード操作メインのファイラーも単打キーバインドができるものが多く、僕はWindowsではNyanfi、MacではMartaを使用している。
ただし、テキスト入力でのモード切替はやっぱりだるく、特に日本語入力では問題が多い。それには伝統的に対応策(ノーマルモード復帰時に自動的にIMEオフにするとか)があるのだが、そもそも、IME操作に単打キーバインドできないという問題がある。
で、どうすべ、という話の一端がこれ。
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