四面楚歌の反ワクチン長官にトランプ大統領が寄せる絶大な信頼 影響力維持に頼るは“ケネディ家の威光” #エキスパートトピ
米トランプ政権のケネディ保健福祉長官が、ワクチン政策をめぐって集中砲火を浴び、四面楚歌の状態になっている。ワクチンの効果を否定するかのような言動に、医学の専門家ばかりか、部下である政府職員、歴代の公衆衛生行政トップ、さらには与党共和党の議員まで、ケネディ氏を公に批判する始末。ところが、トランプ大統領のケネディ氏に対する信頼は微塵も揺らぐ様子はない。それが果たしてトランプ氏にとって吉と出るのか凶と出るのか。今後の政権運営のカギとなりそうだ。
ココがポイント
ケネディ米厚生長官を与野党追及、ワクチン政策巡り応酬
出典:Bloomberg.com 2025/9/5(金)
米厚生省職員ら1000人超がケネディ長官に辞任要求 混迷深まる
出典:毎日新聞 2025/9/4(木)
CDC元所長ら9人、NYタイムズ寄稿でケネディ氏を批判
出典:時事ドットコム 2025/9/2(火)
エキスパートの補足・見解
米メディアによると、2人は普段から頻繁に連絡を取り合う蜜月の仲。ケネディ長官は先日、疾病対策センター(CDC)の所長を解任したが、当初、所長が辞任を拒んだためトランプ大統領に相談し、トランプ氏が解任に動いたというのが真相だ。
右翼の政治活動家ローラ・ルーマー氏はトランプ大統領に大きな影響力を持つとされ、実際、同氏の助言で大統領は政府高官を何人も解任してきた。ところが、ケネディ氏の側近の解任をトランプ氏に助言したところ、拒否された。
華麗なるケネディ家の一員で元民主党員でもあるケネディ長官は民主党や無党派層の一部から熱烈な支持を得ており、ギャラップ社の世論調査によると、トランプ政権内ではトランプ氏を含めた誰よりも有権者の好感度が高い。トランプ氏は昨年の大統領選で勝てたのはケネディ氏が掲げたMAHA(米国を再び健康に)政策が無党派層に響いたお陰と信じている。
来年の中間選挙で何としても与党共和党の過半数を維持したい大統領は、ゲリマンダーや首都ワシントンでの強引な治安パフォーマンスなど権謀術数の限りを尽くしているが、ケネディ氏擁護もその一つだ。
トランプ氏自身が実はワクチン懐疑派であることも両者接近の理由とされている。