イタリアでAI規制法成立、偽情報の流布罪には最長で禁錮5年…EU「AI法」に基づいて初成立
【ローマ=倉茂由美子】イタリア上院で17日、人工知能(AI)に関する包括的な規制法案が可決され、成立した。昨年制定された欧州連合(EU)の「AI法」に基づいて加盟国で成立した初の国内法となり、労働や医療などを含む様々な分野で規制の具体策が盛り込まれた。 【図解】ひと目で分かる…生成AIの仕組み(文章生成の場合)
新法では、AIに関し、政府が2年ごとに国家戦略を策定することが定められ、デジタル庁などが監督機関に指定された。
刑法には、AIで生成された偽情報「ディープフェイク」などの不正流布罪が新設され、被害が生じた場合、最長で禁錮5年を科すこととされた。詐欺や資金洗浄などの犯罪でAIが悪用された場合は、より重い刑罰を科すことができる。
医療分野では、患者に説明した上でAIを治療や診断に使用できるとしつつ、最終的な判断は医師が行うと明記された。労働分野では、人事などにAIを用いる場合、雇用者は労働者に通知する必要があるとも盛り込まれた。AIが収集できるデータを巡っては、著作権で保護されていないものに限定する一方で、AIを利用しても人間の知的作業が加わった作品に対しては著作権を認める。また、14歳未満のAI利用には、保護者の同意を得なければならないとも定められた。