ピーナッツのアニメ:1970年代(2)

YOU'RE A GOOD SPORT, CHARLIE BROWN(1975)
邦題 「おかしなおかしなカーレース」(12ch・谷啓版)
    「根性の優勝だ、チャーリー・ブラウン」(NHK・なべおさみ版)
    「スヌーピーのモトクロス大会」(学研ビデオ・杉山版 / ポニーキャニオン版 / ワーナー版))
    「チャーリーブラウンのモトクロス」(NHK-BS版)
●ストーリー
ライナスとサリーがテニスをしに行くとコートは上級生たちでいっぱいで使えなかった。そこへスヌーピーが登場。何者かと試合を始めるスヌーピー。はじめこそ優勢だったが次第に息が上がっていきゲームセット、敗戦してしまう。勝者は何とウッドストックだった。
そこにペパミント・パティがバイクに乗って現れる。彼女はチャーリーブラウンがドロップキックを練習している所にも現れる。モトクロス大会があるのであちこち誘いを掛けているのだ。CBは貯金を叩いてバイクを買い参加を決意、スヌーピーもマスクドマーヴェルとして参加する。
スタート開始直後、CBとスヌーピーがいきなりクラッシュ、あわやリタイアと思われたが2人ともなんとかレースに復帰。しかし悪路の連続のため他のリタイア者が続出しPパティすらも脱落、何とCBが優勝してしまった。
 
●コメント
・タイトル通り、チャーリー・ブラウンは"Good Sport"なのだ、という作品、だと思う。
普段の彼は、単に勝てないだけかもしれないし、試合に負ければ切れたりもする。しかし、卑怯なことはしない。フェアな彼には勝利が舞い込んだ(勝ちっぱなしにはしてもらえなかったが)。
・対して、スヌーピーはマナーが悪く傲慢で卑怯であり、テニスでもモトクロスでも負け続けるのであった。
スヌーピーがいいトコ無しなのは、この作品の特徴ともいえるかも。
・前半のスヌーピーのテニスシーンは中々動きも良くて楽しい。ゲームが終了してから勝者が実はウッドストックだったと解るところも笑える。
・後半のモトクロスで完走がCBだけというのは無理のある話だが、こうでもしないと彼に幸運は転がり込まないから仕方が無いのかも。あと1歩で勝利というパターンは多いが、個人競技で本当に優勝してしまうというのはめずらしい事だ。
・原作でも2回しか登場していないロレッタが登場。
 
●音楽
作曲&演奏:ヴィンス・ガラルディ
音楽監督:ジョン・スコット・トロッター
ヴィンス・ガラルディの音楽が絶妙な味を醸し出している。恐らく普通の作曲家だったら、レースがテーマのアニメのBGMにはこういう曲は書かないのではないだろうか。
原作から乖離したエピソードのはしりではあるが、80年代のアニメとは違う味わいがあり、70年代の名作群の中に置いても違和感が無いのは、やはり音楽の存在感だったんではないかと思う。
アメリカでの放送日は10月28日だったが、ジョン・スコット・トロッターはその2日後に死去した。
●日本版テレビ
東京12CH(1977.5.24、再・1978.1.12)
NHKなべ版(1985.9.7、再・1986.7.31)
NHK-BS(1997.7.7)
カートゥーンネットワーク(1998~2000、2003~2015)
●日本版ビデオ
学研ビデオ(2)「スヌーピーのモトクロス大会」(1990.6.6)
ポニーキャニオン「スヌーピーのモトクロス大会」(1997.3.21)
●日本版DVD
ポニーキャニオン「BEST COLLECTION(2)」(2000.4.19)
ワーナー・ホームビデオ
「スヌーピーのモトクロス大会」(2009.3.18)
「1970年代コレクションVol.2」(2010.9.22)
「エミー賞コレクション」(2015.11.18)
 
 
IT'S ARBOR DAY, CHARLIE BROWN(1976)
邦題 「みどりの日のおおさわぎ」(12ch・谷啓版)
    「チャーリー・ブラウン幻の勝利投手」(NHK・なべおさみ版)
    「スヌーピーのプレイボール」(学研ビデオ・杉山版)
    「スヌーピーの木をうえよう」(ポニーキャニオン版 / ワーナー版)
    「植樹祭」(NHK-BS版)
 
●ストーリー
授業中、先生に植樹祭について質問されたサリーは頓珍漢な返答をし、罰として植樹祭のレポートを書くことになる。ライナスとともに図書館に行った彼女は、一応植樹祭の何たるかを知る。スヌーピーらを引き連れて菜園になる場所を探していた彼女はCBのグラウンドに目を付けた。更にルーシーをも巻き込み、結果グラウンドはとても野球など出来ない農園のような状態になってしまった。
シーズン第1試合をする事になっていたCBは大弱り、Pパティも激怒するがとりあえずプレイボール。ところが、いざ試合が始まってみるとイカれたグラウンドのせいでPパティたちも調子が掴めない。これは下手をするとCBたちが勝ってしまうかもしれない。いよいよ勝利が確実になったころ、雨が降りだし不幸にも試合中止に。雨は木々に潤いを与えるだろう、とサリーは嬉々としてレポートを結んだ。
 
●コメント
・「クリスマス」「ハロウィン」「サマーキャンプ」「感謝祭」「イースター」「バレンタイン」と続いてきた所謂年中行事シリーズは、今作で一旦打ち止め。1986年の「ハッピー・ニュー・イヤー」まで10年途切れることになる。
・「植樹祭」というテーマは、他の年中行事に比べてマイナーかもしれないが、現在日本ではスヌーピーが緑化活動に貢献しており、先見の明があったのかも。
・植樹祭については、事前のライナスによる図書館での説明、事後のサリーの宿題の発表という形でとても丁寧に説明される。
・雨の中、絶望するチャーリー・ブラウンの前を「草花は大喜びだわ」と嬉しそうに筏を漕ぐサリー。彼女は真に植樹祭の精神を理解したのか、宿題の発表はとてもいいものだった。そして最後にぺパミント・パティが木陰でいい事を言って物語は終わる・・・これは名作だよなあ。カートゥーン・ネットワークでも放送すべきだと思う。
・リランがTVスペシャル初登場である。初代の声優はバンコラン曽我部和行だったが、勿論あんな声では喋らなかった。
・さて。
ヴィンス・ガラルディ最後の作品。
音楽が映像を高みに導く例がある事は過去の様々な映画が証明しているが、ガラルディはピーナッツにとって正にそういう神のような存在だったと思う。
クライマックスの、雨でノーゲームになってしまうシーンにかかる"Rain,Rain Go Away"。果たしてあれ以上のBGMが付けられるなんて事があり得るだろうか(って言い過ぎか?)。
ガラルディを失い、音楽が作品を牽引する力を失ってから迷走が始まった。
私にはそんな風にしか思えない。
この後、スヌーピーはどんどんスーパービーグル化していき、原作から乖離した派手な作品が増えていく。何と言っても次作は赤毛の子ヘザーの登場回だ。
 
●音楽
作曲&演奏:ヴィンス・ガラルディ
ヴィンス・ガラルディの最後の作品。
前作放送後に音楽監督ジョン・スコット・トロッターが死去し、1966年以来の単独クレジットとなったが、今度はガラルディが放送1か月前に死去した。
植樹祭がテーマのため春の放送となったが、そうでなければ間に合わなかっただろう。
それにしても、十年来音楽担当としてクレジットされていた二人が、たった5か月間で相次いでいなくなってしまうなんて…。
サングラスをしたスヌーピーの種まきのシーンでは「ジョークール」がリフだけ使用されている。
試合中、雨が降ってくるシーンでは懐かしの「Rain, Rain, Go Away」がエレキ・ピアノになって登場(涙)。
●日本版テレビ
東京12CH(1977.5.17)
NHKなべ版(1985.8.12、再・1986.6.12)
NHK-BS(1997.3?4?)
●日本版ビデオ
学研ビデオ(11)「スヌーピーのプレイボール」(1990?)
ポニーキャニオン「スヌーピーの木をうえよう」(1997.3.21)
●日本版DVD
ポニーキャニオン「BEST COLLECTION(3)」(2000.4.19)
ワーナー・ホームビデオ
「スヌーピーのイースター」所収(2009.3.18)
「1970年代コレクションVol.2」(2010.9.22)
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IT'S YOUR FIRST KISS, CHARLIE BROWN(1977)
邦題 「はじめて恋してキスをして」(12ch・谷啓版)
    「恋したあの子は女王様」(NHK・なべおさみ版)
    「ファーストキッスだねチャーリーブラウン」(東映ビデオ・古田版)
    「スヌーピーとパーティクイーン」(ポニーキャニオン版 / ワーナー版)
    「ファーストキス」(NHK-BS版)
 
●ストーリー
チャーリーブラウンがパーティークィーンのエスコートをする事になった。フットボールの試合の後にクィーンとダンスを踊り、彼女にキスする事になっているのだが、しかしクィーンは例の赤毛の子・ヘザーだった。ここは何としても奮起したいチャーリーブラウンだったが、フットボールの試合ではルーシーの例の“ボール引っ込めの目”に合いいい所無し。前半6対21で折り返したがPパティらの活躍で後半20対21まで追いついた。チャーリーブラウンのキックが決まれば23対21で勝利だ。しかしルーシーの策略によりまたしても失敗。
かくして失意のうちにパーティは始まった・・・。
 
●コメント
・最初にこの作品の存在を日本国内に知らしめたのは、1977年10月の毎日新聞の記事だと思う。チャーリーのキスがニュースになっていたというのが凄い。
私は、12月発売の月刊スヌーピーでこれを知り、その内容に驚いたものだった。
程なく日本でのTV放送も決まった。東京12chで放送している「まんがスヌーピー」の再放送枠でこの新作が放送されるというのだ(アメリカで放送されてから約半年で日本で放送というのは、現在の感覚でも早いだろう)。
しかし放送当日は塾の講習があるので、「まんがスヌーピー」は観られない。
少し葛藤した後、当日は適当な理由を付けて塾をさぼる事にした。寛容な母に対しては今でも申し訳ない気持ちがあるが、塾にも行かずにテレビにテープレコーダーを繋いでアニメを録音している息子を見てどう思ったのだろう。
・アニメと原作は別物、とはよく言われるが、ピーナッツに関してはシュルツ氏もストーリーに大きく関わっている。ヘザーはシュルツ氏が発案したキャラクターではないが、氏はこれならばイメージが壊れないだろうとOKを出している。
学園祭の女王という高嶺の花にしてセリフを喋らせなかったのは、いいアイディアだった(シュルツ氏の「これならば」は、容姿だけでなくこの要素も含まれていたのではないか)。セリフを喋れば声質・性格・思考などイメージがより限定されてしまうからだ。そこを回避した事でギリギリ彼女のミステリアスな部分は守れたんではないかと思う。
当時のシュルツ氏は、視聴率やスポンサーの為にアニメでは色々と売りになるものを出していかなければならないというような事を発言し、作品を擁護していた。後には、あれは失敗だったと認めたようである。やはり批判は多かったのだろう。
・ボールを蹴り損ねるネタは年一回だが、この作品内では四回と大盤振る舞い。しかも試合中。
だから敗戦の原因はルーシーにあるのだが、誰もそれを指摘しない。はた目には、チャーリー・ブラウンがキック失敗したようにしか見えない程の見事なボールさばきなのだろうか。
それでいてパーティの場では他の女子と一緒になってCBを非難するというしたたかな女。
・ベッドで目覚めたチャーリー・ブラウンが傍らの冊子を手に取り「ダンスパーティのプログラムか」と呟くシーン…ここの谷啓は全チャーリー・ブラウンの吹替の中でも屈指の名演技だと今でも思っている(オリジナルはこのシーンはセリフ無し)。
・因みに、このフットボールの試合はカメラマン・ウッドストックによってTV中継されていたが、どこで放送していたかは不明。
 
●音楽
音楽:エド・ボガス&ジュディ・マンセン
ライナス&ルーシー・テーマ:ヴィンス・ガラルディ
ヴィンス・ガラルディ死後の第1作であるが、テーマ曲作曲としてクレジットされている。
2人の新規音楽担当は、この回ではいい仕事をしている。むしろキスシーンからラストまでの組曲は素晴らしいといってもいい。
この回のBGMが良い曲だったのは、10ccのゴドレイ&クレーム脱退後第1作「愛ゆえに」が良いアルバムだった事と何か似ているなー、と昔から思っていた。
その後の10ccがどんどんつまらなくなっていった様に、この2人のBGMもどんどんつまらなくなっていくのだが、大きな穴は簡単に埋めることは出来ないのである。
●日本版テレビ
東京12CH(1978.3.2)
NHKなべ版(1985.12.17、再・1986.6.19)
NHK-BS(1997.6.23?)
カートゥーンネットワーク(1998~2000、2003~2015)
●日本版ビデオ
東映ビデオ「アイラブ・スヌーピー(1)」(1986)
ポニーキャニオン「スヌーピーとパーティクイーン」(1997.3.21)
●日本版DVD
ポニーキャニオン
「BEST COLLECTION(3)」(2000.4.19)
「グリーティングカードDVDシリーズ"I'm Thinking of You"」(2003.7.16)
ワーナー・ホームビデオ
「スヌーピーのバレンタイン」所収(2009.1.21)
「1970年代コレクションVol.2」(2010.9.22)
「スヌーピーとパーティクイーン」(2014.3.19)
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WHAT A NIGHTMARE, CHARLIE BROWN(1978)
邦題 「雪原の大ぼうけんの巻」(12ch・谷啓版)
    「スヌーピーのみた夢こわい夢」(NHK・なべおさみ版)
    「チャーリーブラウンのこわーい夢」(東映ビデオ・古田版)
    「スヌーピーのこわい夢」(ポニーキャニオン版 / ワーナー版)
    「スヌーピーの悪夢」(NHK-BS版)
 
●ストーリー
犬らしくない犬スヌーピーは惰性と食欲のまま生きる毎日。ソリを引く筈が逆に飼主に引かせるし、食べたい物も食べ放題。
ある晩彼は目を覚ますとエスキモー犬と一緒にソリにつながれていた。他の屈強な犬たちに脅され怯え、寒さに震える辛く厳しい毎日。バーに入った彼は安らぎを得るがそれも束の間、ポーカーのイカサマがばれて再び犬の生活へ逆戻り。
極限に達した彼は、遂に自らの野生を呼び起こして力を誇示、犬たちの頂点へのし上がった。
しかし、ある日走行中の湖の氷が割れてソリが水の中へ。先頭のスヌーピーは必至に踏ん張るがソリの重さに耐え切れず・・・。
 
●コメント
・前作でも驚いたが、今作はアメリカでのテレビ放送後たったの1か月という更に上を行くスピードでの日本上陸だった。東京12ch「まんがスヌーピー」が3月で放送終了するので、あわててそれに間に合わせたという感じであるが、買い付けた作品が宙に浮かないようにしたのだろうか。
・これも塾をさぼって視聴した作品である。期末に私は何をやっとったんだろう…。
・視聴した結果はとても残念なものだった。個人的にワースト3にはいる作品となってしまった。
導入部こそ、「ライナス&ルーシー」のメロディを使った、まあ普通の展開だった。が、スヌーピーの夢が始まってからが、まあ長い長い。シュルツ氏デザインらしからぬ犬達に囲まれたスヌーピーが悲惨な目に遭い続け、その間セリフも無く安っぽいBGMと犬の吠え声を延々と聞かされるハメになった。しかも、これは夢オチなのである。
オレはこんなものを観るために塾をさぼったんじゃない!とは思ったが後の祭りであった。あの時は本当に腹が立った。
もしも最初の出会いがあのようなシチュエイションでなければ、もうちょっと評価してあげられたかもしれない。決して高評価を与える事はなかっただろうが。
・「まんがスヌーピー」は3月30日のこの作品の放送をもって終了した。前々年のちょうど同じ3月30日は、NHKの春休み3話連続放送の3日目「チャーリー・ブラウンの感謝祭」を観ていた。映像・ストーリーそして音楽に感動していたあの日が遥か昔の出来事のように思えた。
・因みに3月は2日に「ファーストキス」を放送した後は特番とプロ野球オープン戦で休止しており、この日は4週間振りの放送だったのであるが…。
 
●音楽
音楽:エド・ボガス
ライナス&ルーシー・テーマ:ヴィンス・ガラルディ
ヴォーカル:ラリー・フィンリスン
音楽監督:ジュディ・マンセン
前作に続いてエド・ボガス&ジュディ・マンセンが担当。
開幕のソロピアノによる「ライナス&ルーシー」はいい感じだが、後が続かない。
Larry Finlaysonという歌手によるヴォーカルナンバーもフィーチャーしているが、その曲のタイトル・クレジットは無し。
セリフの少ない回なので音楽を延々と聴く事になるのだが、ウエスタンのような曲調と原作ばなれした内容が相俟って、つくづく「変わったな」と思わせる。
●日本版テレビ
東京12CH(1978.3.30)
NHKなべ版(1985.12.26、再・1986.10.9)
NHK-BS(1997.2.3)
カートゥーンネットワーク(1998~2000、2003~2015)
●日本版ビデオ
東映ビデオ「アイラブ・スヌーピー(5)」(1987.4.10)
ポニーキャニオン「スヌーピーのこわい夢」(1993.11.3)
●日本版DVD
ポニーキャニオン「BEST COLLECTION(3)」(2000.4.19)
ワーナー・ホームビデオ「1970年代コレクションVol.2」2010.9.22)
 
YOU'RE THE GREATEST, CHARLIE BROWN(1979)
邦題 「スヌーピーもがんばれ、オリンピック」(NHK・なべおさみ版)
    「子供オリンピックだ、チャーリー・ブラウン」(東映ビデオ・古田版)
    「スヌーピーとチャーリーブラウンのスポーツ大会」(ポニーキャニオン版)
    「がんばれジュニアオリンピック」(NHK-BS版)
    「スヌーピーのスポーツ大会」(ワーナー版)
 
●ストーリー
体育大会出場者を選出しているルーシーたちはやり手のいない10種競技にチャーリーブラウンを選ぶ。トレーニングコーチはPパティ。CBはヘトヘトだが、付き合っているスヌーピーは余裕。あまりの見込みの無さにPパティは出場選手にマーシーを加え彼をバックアップさせることにする。
10種競技参加者はCB、マーシー、前年優勝者のフレディ、そしてマスクド・マーヴェルの4人。1日目、3位で折り返したCBは2日目9種目で遂にトップに踊り出た。しかし最終種目1500メートルでトップを走るCBは心ここに在らずでコースアウト。
 
●コメント
・記念すべきなべおさみ吹替版第1回放送作品である。
当時は部活が忙しく殆どテレビを観ない生活をしており、よくぞこの放送を見逃さなかったと思っている。
1979年の作品なので、この70年代のページに分類されているのだが、テレビで観たのが「まんがスヌーピー」以来3年振りの1981年。声優も総入れ替えしているので、どうしてもこの作品からが一区切り、ここからが80年代みたいな気がしてしょうがない。
当時の気持ちとしては、久々にテレビで観られる事は嬉しかったが、ティーンエイジャーの3年間といえば色々あるもんで、最早スヌーピーばかり言ってられない状況だった。結局「ファーストキス」「悪夢」「十種競技」と下がる作品3連発となったので、かなり醒めたのは事実。それでも放送される限りは観るつもりだったが。
・ダイアローグも、Pパティの「チャック」が「チャーリー」になっていたりして、よりポイントを下げた。チャックだと解りづらいとでも判断したのだろうか?余計なお世話である。
とはいえ、マーシーの声がフラウ・ボウ鵜飼るみ子で、ちょっと可愛いと思った事は白状しておこう。
・この作品の設定では一応学校対抗になっていたようで、つまりCBたちとPパティたちは同じ学校という事になっていた。これは前作でもそうか。
「うでずもう選手」やモトクロスでお馴染みのマスクド・マーヴェルが再々登場する。練習中は結構余裕だったスヌーピーは何故か本番では道化的な役割になってしまった。
 
●音楽
音楽:エド・ボガス&ジュディ・マンセン
前作・前々作では「ライナス&ルーシー」をフィーチャーし、ガラルディの名をクレジットしていたが、今回からそれも無し。3作かけてソフトランディングしたという事なのだろうか。
いよいよ2人の本領発揮なのだろうが、メインテーマは殆どリフだけで出来た単純な曲。故にちょっと中毒性あるが。他の曲も特にいいメロディがあるわけでもなく完全に劇伴に甘んじている。
そんな感じで、ここからしばらくは音楽についてはあまり書く事がないなあ…。
●日本版テレビ
NHKなべ版(1981.3.2、再・1981.5.3 / 1985.11.18)
NHK-BS(1997.6.30?)
カートゥーンネットワーク(1998~2000、2003~2015)
●日本版ビデオ
東映ビデオ「アイラブ・スヌーピー(4)」(1987.2.10)
ポニーキャニオン「スヌーピーとチャーリー・ブラウンのスポーツ大会」(1996.7.19)
●日本版DVD
ポニーキャニオン「BEST COLLECTION(4)」(2000.5.17)
ワーナー・ホームビデオ
「スヌーピーのモトクロス大会」所収(2009.3.18)
「1970年代コレクションVol.2」(2010.9.22)
「エミー賞コレクション」(2015.11.18)