図形の問題を解くには、図形に関する様々な特徴を覚えている必要があります。
今回の問題にチャレンジすると、三角形の角に関する基本を確認できますよ。
懐かしいこの問題、あなたは正しく答えられるでしょうか?
問題
?に当てはまる角度を求めなさい。
解答
正解は、「50°」です。
分かっている角の大きさをどのように組み合わせて計算したら、この答えにたどり着けるのでしょうか。
次の「ポイント」で、三角形の角に関する基本と、計算手順を確認してみましょう。
ポイント
この問題のポイントは、「三角形の三つの角の大きさを合計すると180°になる」ことです。
三角形の角(内角)の大きさをそれぞれA、B、Cとすると、
A+B+C=180°
しかし、今回の問題では、三角形の三つの角のうち、20°という一つの角の大きさしか分かっていません。
そこで、70°を手掛かりに、もう一つの角の大きさを求めていきましょう。
70°は、三角形の一辺を延長した線と隣の辺との間にできています。このような角は、三角形の中にある内角と区別して、外角と呼びます。
外角と隣り合う内角を足すと、一直線になりますので、ちょうど180°になります。つまり、180°−70°を計算すると、三角形の内角を求めることができるのです。
70°+隣り合う内角=180°
180°−70°=隣り合う内角=110°
これで、二つの内角110°と20°が分かりました。この二つの角と?を足すと、180°になります。
110°+20°+?=180°
?を求めるには180°から110°と20°を引けばよいですね。
180°−110°−20°=50°
これで答えが求められました。
別解:外角を手掛かりに角度を求める方法
実は、この問題には別解があります。
三角形の外角には、次のような性質があります。
三角形の外角は他の二つの内角を足したものと同じ大きさになる
三角形の内角の性質から「A+B+C=180°」、そして一直線なので「D+C=180°」も言えますね。つまり、「A+B+C=D+C」なのです。また両辺を見るとCは共通しているので、A+B=Dも言えるというわけです。
A+B+C=180°
D+C=180°
A+B+C=D+C
A+B(C以外の二つの内角を足したもの)=D(外角)
ここで改めて、今回の問題を見てみましょう。
外角70°は?と20°の合計と等しいので、次のように計算ができます。
?+20°=70°
?=70°−20°=50°
外角と内角の関係を使うと、より簡単に答えを出せますね。
まとめ
今回は、三角形の角度を求める問題にチャレンジしました。
「三角形の三つの角(内角)の大きさを合計すると180°になる」ことは、図形問題を解く上での基本知識です。また、「三角形の外角は他の二つの内角を足したものと同じ大きさになる」ことも覚えておくと便利ですよ。
この知識を活かして、いろいろな三角形の問題にチャレンジしてみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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