【資料写真】嵐山公園(京都市右京区)

【資料写真】嵐山公園(京都市右京区)

 京都市右京区の嵐山公園中之島地区に建設途中の鵜(う)小屋が放置された問題で、鵜飼いを手がける嵐山通船(同区)が18日までに、京都府が同社に対して出した鵜小屋の撤去命令を取り消すよう求め、京都地裁に提訴したことが関係者への取材で分かった。提訴は17日付。

 小屋は府が管理する国有地にあり、一般社団法人「嵐山鵜飼観光文化振興協会」(2021年6月に解散)が府に設置許可を申請し、通船が建設の発注者になった。19年12月に建設が始まったが、協会役員も務めていた通船前社長の退陣を機に工事は停止し、小屋は放置された。府は23年7月、協会と通船に撤去命令を出したが、両団体は所有権を否定し、24年2月に府が行政代執行で小屋を撤去した。撤去費用約990万円は通船が納付した。

 訴状によると、協会は18年に近畿地方整備局に土地の形状の変更などに関する許可を申請しているほか、19年の建築確認では協会が「建築主」とされている。通船が発注者になったのは建設費用の支払い義務を負わせるためで、通船は小屋を撤去すべき立場にない、としている。

 通船側は「撤去義務のない通船が撤去の費用を負担させられたのは不当であり、裁判で争っていく」とコメントした。府京都土木事務所は「訴状が届いていないので分からない」としている。

嵐山公園内に建設され、行政代執行で撤去された鵜小屋(2024年1月、京都市右京区)

嵐山公園内に建設され、行政代執行で撤去された鵜小屋(2024年1月、京都市右京区)