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blender 4.1 流体シミュレーション の基本

blender に備わっているいくつかの物理シミュレーションのひとつとして、液体を再現する流体シミュレーション(Fluid Simulation)があります。

設定項目が多く、フルに使いこなすのはすこしたいへんですが、ここでは、ごく基本的な機能を中心に紹介します。


環境 Blender 4.1.0 , Mac Mini M1 OS 14.4



基本


  • デフォルトの 2 m の立方体を追加する。

  • オブジェクト > クイックエフェクト > クイック液体 を選択。

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液体シミュレーションではオブジェクトは大きめのほうがよい。

立方体は液体扱いになり、外側にドメインと呼ばれる領域が作成される。

  • 外側のドメインを選択、物理演算プロパティの「メッシュ」をチェック

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必須ではないが、液体のようすが確認しやすい

スペースバーを押し、シミュレーションを開始する。停止も同じ。再度シミュレーションを始める場合は、最初のフレームまで巻き戻すのを忘れないこと。

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画面下部 タイムラインエディターの各ボタンで巻き戻し等ができる

ドメインのなかで、立方体の水が落ちる様子が再現される。

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ソリッドモード

シミュレーションの結果に大きく影響を与えるのが、「分割の解像度」。大きいほど、精密になるが、処理に負担がかかる。

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ドメインの物理演算プロパティ内
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タイムラインを巻き戻し、再シミュレート。分割の解像度 左 32 右 96

PCの性能にもよるが、最初は少なめで確認したほうが無難かもしれない。 


注ぐ


  • 下の 2 オブジェクトを作成する。

  • 「基本」と同じ手順で、上のUV 球(直径 1 m)に「クイック液体」を適用。

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ドメインの大きさはオブジェクトが収まるよう適宜、位置やサイズを調整

シミュレーションに影響するので、スケールを変更したオブジェクトには、オブジェクト > 適用 > スケール を適用する。

ドメイン

ドメインの物理演算プロパティは「基本」と同じ。デフォルトの他は、「メッシュ」のチェックのみ。

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液体

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UV 球の物理演算プロパティ

フローの挙動は「流入口」に、初期速度の X を 1 m / s とした。

「流入口」に設定することにより、蛇口にように、球から水が流れ続ける。初期速度 X を増やすことで、ここでは、X 軸右側に流れが押し出される。 


エフェクター

  • 器のオブジェクトの物理演算プロパティを表示

  • 「液体」をクリック

  • タイプに「エフェクター」を選択

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器が液体をうけとめるようになる。

器のオブジェクトはあらかじめ厚く作っておき、シミュレーション終了後、好みの厚さに変更する。

シミュレーションを開始する。

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悪くはないようにみえるが、ワイヤーフレームモードでみると、液体が器を貫通している。器の物理演算プロパティ、「表面の厚さ」を 0.5 とした。

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ドメインの「分割の解像度」64


器を変更し、cycles でレンダリング。

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液体オブジェクトのマテリアルにはデフォルトで、グラス BSDF が適用されている。



パーティクル


シミュレーションのパーティクル機能で、泡、飛沫、気泡を表現できる。

シミュレーションの流れは上の「注ぐ」と同じ。

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ドメインの「分割の解像度」64


泡オブジェクトの作成


左の泡オブジェクトを作成。名前は Bubble とした。

立方体にサブディビジョンサーフェスモディファイア を適用。

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右 コップの直径は 4 m  どちらも⌘(Ctrl)+A キーで、スケールを適用

物理演算プロパティ

  • ドメインの物理演算プロパティ > パーティクル の「気泡」をチェック。

  • ここでは、デフォルトの気泡の数が多すぎるので、サンプル数を調整。

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液面パーティクルサンプリング 10 混入空気パーティクルサンプル 5
Wave Crest / Trapped Air Particle Sampling

今回は、気泡のみを生じさせているが、飛沫(表面などに飛び散る水滴)、泡沫(おもに表面に生じる泡)についても、以降の設定と同じ。


パーティクルプロパティ

ドメインのパーティクルプロパティを表示。

  • Bubbles を選択。

  • レンダリング方法は「オブジェクト」

  • インスタンスオブジェクトに、上で作成した「Bubble」を指定。

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スケールは 0.1 スケールのランダム化は 0.5 適宜調整する


再度シミュレーションを実行。

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コップは一時的に非表示。cycles レンダープレビュー 左 気泡なし 右 気泡あり

泡のマテリアルは、プリンシプル BSDF 粗さ 0、アルファ 0.5、伝播 > 伝播ウェイト 0.7 とした。

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高粘度ソルバー


はちみつや溶けたチョコレートのような粘りのある液体をシミュレートする。シミュレーションの流れは同様。

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上の立方体(液体)を選択し、クイック液体 を適用 ドメインのサイズを適宜調整


ドメイン

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分割の解像度 48 拡散 > 高粘度ソルバーにチェック 強さ 0.005 メッシュにチェック
Diffusion > High Viscosity Solver


液体

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液体オブジェクトは幅 2 m 、物理演算の設定はデフォルト

エフェクター

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液体 タイプ「エフェクター」表面の厚さ 0.5


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粘り気の強さは、高粘度ソルバー 強さ で調整できる



落とす


落下用のイチゴ、液体、およびコップの 3 オブジェクトを作成し、中央の液体オブジェクトに「クイック液体」、を適用。

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イチゴ 幅約 1.2 m


ドメイン

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分割の解像度 96  メッシュにチェック

液体 エフェクター(コップ)

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液体はデフォルト。
エフェクター、表面の厚さ 0.5

イチゴ(落下物)

落下するイチゴには、物理演算プロパティの、「流体」(左)、および、「リジッドボディ」(右)を適用し、設定値を下記のように調整した。

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「平面(Is Pinar)」はチェックしたほうがよいようだ。
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水面に落とすシミュレーションは、影響を与える要素がやや多くすこしむつかしい。落下物の重さや、流体「サンプリングサブステップ」数などが飛沫などに大きく影響する。

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波紋


すこしシミュレーションのカテゴリは異なるが、雨の日の水たまりのような波紋を作成できる。

4 m の平面オブジェクトを 2 つ作成し、下の平面は、あらかじめ細分化する。

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辺  > 細分化 8 サブディビジョンサーフェス 4


水面

  • 水面となる下の平面オブジェクトを選択

  • 物理演算プロパティの「ダイナミックペイント」をクリック

  • 「キャンパスを追加」をクリック

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サーフェス > サーフェスタイプは「波」とする。

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その他はデフォルト

水滴

  • 水滴を発生させる上の平面オブジェクトを選択

  • パーティクルプロパティを表示し、右上の + をクリック

  • 発生「数」はここでは、300 とした。

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「数」が多いほど、降り落ちる水滴の数が多い
  • 物理演算プロパティの「ダイナミックペイント」をクリック

  • タイプは「ブラシ」とし、「ブラシを追加」をクリック

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ソース項目を以下のように設定した。パーティクルシステムは、上で作成した ParticleSystem を指定。

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エフェクトソリッド半径(水滴の大きさ) 0.02

シミュレーションを開始。

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cycles でレンダリング。

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まとめ


「物理」シミュレーションですので、現実世界と同じく、なかなかコレといった結果を出すのがむつかしいかもしれません。設定項目も多く、正しい値を見いだすのに、何回かのトライアンドエラーも必要です。

ただ、やはり、通常のモデリングやスカルプティングでは困難なリアルな造形を得られることも確かです。参考になれば幸いです。

参考


写真の仕事で、「この食材にハチミツをトローとかけている瞬間を」というような要望がときどきあり、参考画像も渡されますが、当然、お手本のようにきれいに撮れることはなかなかありません。
これなら納品できるかな、というレベルの写真を撮る方法は、おそらくひとつきり、そのような写真が撮れるまで、ひたすら繰り返し撮ることです。

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