colabo弁護団の不正疑惑説明書に関する考察

令和4年11月29日に「Colaboとその代表仁藤夢乃に対する深刻な妨害に関する提訴」の記者会見が行われ暇空氏及び他1社への提訴の発表と共に、不正疑惑等への説明資料(以下、「弁護団説明書」という)の配布が行われた。
本稿では弁護団説明資料の内、東京都との委託契約に関する事項を主体に検証を行う。

検証事項について

検証対象文書

現時点でcolabo弁護団が公表している説明書は以下のとおりであり、これを対象とする。

検証対象項目

弁護団説明書の17の問の内、以下の項目について検証する。
※タイトルは筆者により簡略化

  • Q5 タイヤ関連費用の不正請求疑惑について

  • Q6 宿泊支援費の不正請求疑惑について

  • Q14 長期シェルターの入居人数の相違について

公共発注機関の業務実施の基本ルール

弁護団説明書の検証に入る前に東京都等の公共発注機関の業務実施の基本的なルールを簡単に整理する。

積算単価の使用

公共発注機関では業務契約の前に、業務の価格を自ら算定する。これを「積算」とか「官積」と呼ぶ。官積の価格(予定価格)を超えて契約することはできない。また、使用頻度が高く定型的な費目については「積算単価」が設定され、官積にあたってはこれを使用する。積算単価がない費目については、個別に合い見積もり等を実施して単価設定を行う。以下は宿泊料単価の例である。令和3年度のcolabo委託契約で宿泊費の上限が1万とされており、東京都の宿泊費の積算単価は1万と想定される。

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設計業務等標準積算基準書(名古屋市緑政土木局)

書面主義

業務を進めていく中で仕様書や当初計画書に疑義が生じたり、追加や削除事項が出てきたりする。このような場合、発注者と受注者で協議し、合意内容について両者押印の議事録を作成する。当初仕様や計画からの変更事項は、完了検査時に手続きの適切性や日付の整合性もチェックされるため、発注者側担当者にとっても書類は必須である。諸事業で議事録の日付を遡ったりすることもあるが、業務完了時には必ず整合のとれた書類一式を整備する。colabo事業委託は会計検査の対象でもあり、尚更のこと書類の整備の重要性が高い。
実際にcolabo事業委託でも、協議をしながら事業をすすめること及び協議は書面で行うことが契約書及び仕様書にて規定されている。
なお、仕様書第14条(8)の直接折衝等は記憶にない表現である。契約の当事者でない第3者を介した交渉をしてトラブルが生じたことがあったのでは。過去の仕様書との相違を見てみたいところである。

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令和4年度東京都若年被害女性等支援事業委託

例外的な業務処理

普段と異なる「例外的な業務処理」を行う場合は、発注者はその理由や必要性を文書として要求するのが普通である。後々の検査、会計検査及び開示請求に備えて説明性のある根拠を揃えるのも担当者の責務だからである。また、例外的な処理は稟議等により組織としてのチェック及びリスクの共有を図るため発注者内にも書類は残っている可能性が高い。

弁護団説明書の検証(共通事項)

東京都承認の証明の不在

弁護団説明書では、仕様書等に記載のない事項についてcolabo単独で処置を決定できるような記載が散見される。

  • 事業計画書はあくまで事業開始前の時点で、文字通り「計画」として見込んだ費目と金額を記載するものである。活動を行うなかで、年度当初の計画と実際の実施内容に違いが生じることはある以上、年度終了後に現実の実績を報告する内容と当初の計画内容が結果的に一致しないことがあるのもまた当然である。(弁護団説明書)

  • 予算の各項目の分類の内部で、またその金額の限度内で、事業遂行上の必要性に応じて、予算作成時の想定とは異なる品目に支出することもある。(弁護団説明書)

  • 大項目の内部における、費目を越えた調整でしたが、大項目を越えた支出調整も、若年被害女性等委託事業についての都との委託契約において禁じられていません。(弁護団補足1)

「計画に一致しないのは当然」、「支出することもある(流用)」としているが計画や予算と乖離した場合にどうするかは契約図書に書かれておらず、処理にあたっては「疑義」が必然的に生じる。「禁じられていない」ともしているが、仕様書はネガティブリスト形式ではなく「実施して良い」とも書いていない。同様に処理にあたっては「疑義」が生じる。
これら契約図書上明らかでない疑義については仕様書第14条(3),(7),(8)に基づき東京都との協議が必要であり、契約書第1条第4項に基づき協議の議事録等の書面を作成する。そして必要であれば合意事項に基づく契約変更等の手続きが行われる。弁護団説明書は議事録等の「東京都の承認」の証拠を提示することなく「合意が成立している」が如く説明をしているが間違いである。
弁護団による契約事項及び「東京都の承認」の証明軽視の姿勢は、弁護団補足2で関連記述を短時間で消去したことからも伺える。弁護団は「東京都の承知」を創作していたものと思われる。

実際の総支出額は予算の上限を上回っている一方、当然ながら予算に相当する金額(実際の支出額より小さい金額)しか受け取ることができないので、年度の合計を予算と一致させるようにして報告することとしているのです。この点は東京都も承知のうえであり、今まで毎年度このように処理してきており、特に問題はありません。

弁護団補足説明1(見え消し部分が削除)

なお、弁護団は最終の状況報告書の東京都検収でもって費目間流用等の東京都承認を類推している可能性もある。しかしながら、状況報告書は内訳が一切書かれておらず、流用の存在が確認できない。このため、「内訳を含めて当初計画通り」と東京都が認識している可能性を否定できずそのような類推は不適切である。

費目間流用の東京都承認の有無

「費目間流用」及び「事業計画が実施報告を拘束しない」とする弁護団説明書は東京都の合意が証明されてないだけでなく、傍証により東京都が承諾していない可能性が高い。以下に令和3年度の実施計画書及び状況報告書の車両関連費を示す。計画書には6万/月×3ヶ月の駐車場内訳がある。

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令和3年車両関連費

これに対して弁護団は、計画書ではバスの駐車場として予定していたが、結果的に他の関連費に流用したとし、流用が既成事実化したとしている。

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弁護団説明書(6万/月×3ヶ月の駐車場代)

しかし、弁護団結成の2週間ほど前の11月12日に暇空氏は当該駐車場代に関する東京都担当者とのやりとりをyoutubeにて公開している。東京都担当者は6万を支出したことを前提として説明しており、また「聞いてる」と証言している。聞いた相手はcolabo以外は想定できない。

・暇空氏「令和3年に6万の駐車場を3ヶ月借りた理由は?」
・東京都「使用していた駐車場が工事等で使えなくなったので借りたと聞いてる

暇空氏 youtube動画より(筆者により要約)

弁護団の「使わなかった」との説明と矛盾すると共に、東京都担当者は「計画書に沿った支出」を証言しており、流用も想定していない。そして担当者の言を信じれば確認先のcolaboも同じ認識ということになる。令和3年駐車場以外についても「計画書」に沿ったやり取りを暇空氏と東京都とで実施した可能性も高く、録音もしているであろう。バイアスのかかってない暇空氏と東京都のやりとり(一部音声付き)と証拠の裏付けがなくcolabo弁護のバイアスのかかっている弁護団説明書のどちらの真実性が高いであろうか。私はバイアスがない状態の東京都担当の言に真実性があると考える。現在は東京都担当者と弁護団で口裏合わせがなされている恐れがある。
なお、暇空氏の最新動画では流用を「東京都補助金等交付規則」で否定しているが、これは委託契約には適用されず、上述のとおり委託契約では「東京都との協議」が適用される。

自主事業・東京都事業委託費等の仕訳の不在

弁護団説明書では「自主財源」や「自主事業」の存在を使用して、不正疑惑や数字の不整合の解消を図ろうとする。

Colaboは様々な配慮から、中長期シェルター入居については、東京都の「若年被害女性等支援事業」とは別の、自主事業として行っている。

しかしながら、この説明の前提条件として、入金と人件費、物品購入費等のアウトプットについて以下の仕訳がなされ、自主事業や自主財源分に東京都委託費が使われてないことを証明する必要がある。(複雑になるのでDV交付金は割愛)

・colabo事業委託範囲の活動だが自主財源で実施
・colabo事業委託範囲の活動で東京都委託費で実施
・colabo事業委託範囲外の活動で自主財源で実施(自主事業)

この証明には人件費であれば日報等で業務時間が上記3つの何れに属するか仕訳されてなければならない。物品購入であれば自主財源・委託費の何れの財布からの手当か、そして自主事業とcolabo事業委託事業の何れの作業で使用されたのか仕訳されてなければならない。これまで公表されたcolaboの資料から仕訳の事実の証明はされていない。このため、「自主財源」「自主事業」との説明には根拠がない。

Q5 タイヤ関連費用の不正請求疑惑について

事業計画書と実施状況報告書

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令和3年度車両関係

弁護団説明書

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タイヤ関連 弁護団説明書
  • 令和元年 タイヤ購入

  • 令和2年 タイヤ購入なし(計画にあり流用)

  • 令和3年 タイヤ購入なし(計画にあり流用)

基本的に令和2年、3年のタイヤ購入がなく、流用したとの説明である。

弁護団説明書の検証

費目間流用の東京都承認の有無」のとおり、費目間の流用について発注者の合意が証明されていない。このため、流用したのであれば契約違反であり、流用してないのであれば振り出しに戻る。まずは、流用に関する合意の存在を証明する必要がある。
また、弁護団説明書では令和2年度の車両費として合計1,006,777円分を提示し、内847,282円分が委託費とする。しかしながらこのツイートによると847,282円になる組み合わせは存在せず、委託費で購入した備品を摘示できない。
委託費で購入した車両関連の備品について「自主事業」に使われてない(=全委託費分が委託対象事業に使用された)ことの証明もなされておらず、この証明のためにも委託費で購入した具体な備品の摘示が必要となる。

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令和2年度 車両関連費

Q6 宿泊支援費の不正請求疑惑について

事業計画書と実施状況報告書

事業計画書では1泊1万×300泊分としているが実施状況報告では当該記述がなくなっている。

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令和3年度宿泊支援費

弁護団説明書

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宿泊費 弁護団説明書
  • 1泊1万×300泊は、colaboの予算目安にすぎない

  • 都には232泊と報告(該当の証拠が見当たらない)

  • 宿泊は1泊1万円が限度と決められていない

弁護団説明書の検証

積算単価の使用」のとおり、東京都は1泊1万円以上の支払いはできない。弁護団は「発注者から言われていない」と主張すると思われるが、契約書の読み違いである。弁護団は計画を「予算目安」に置き換えてるが、計画は計画であり、現実との乖離が予想された時点でどのように処理するか「疑義」が生じる。疑義が生じた場合の処理は「書面主義」のとおり、発注者との協議となる。
なお、私は経験してないし聞いたこともないが積算単価以上の宿泊費が認められる場合もあるかもしれない。ただ、その場合でも「例外的な業務処理」のとおり、積算単価の超過理由や領収書の提出、東京都内部での決裁が必要となろう。何れにしても契約上、東京都との合意なく流用したり単価を変更したりすることはできない。
なお、232泊で都に報告済みとのことであるが現時点で該当の証拠が見当たらない(わかる人はコメント下さい)。もし、報告実施状況報告書とは別に報告したのであれば東京都の見落としであろう。

Q14 長期シェルターの入居人数の相違について

事業計画書と実施状況報告書

事業計画書及び実施状況報告書におけるシェルター関連の代表的なものとして人件費を示す。

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令和3年度人件費

弁護団説明書

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長期シェルター 弁護団説明書
  • 中長期シェルターは自主事業であるため0人

弁護団説明書の検証

自主事業であるためには、長期シェルターに東京都の委託費が使われていないことが条件となる。事業計画で長期シェルターに関連しそうな代表的な費目として人件費をあげた。しかしながら、「自主事業・東京都事業委託費等の仕訳の不在」のとおり人件費を含めた全ての経費について「委託費用の使用範囲」が特定できておらず、「自主事業」とすることはできない。

その他のQ&A

  • 費目間の予算の流用の可否は証明されてない(弁護団のバイアスがかかってない段階での東京都担当者の会話からは流用をしてないとの認識が伺える)

  • 自主事業、委託対象事業(自主財源)、委託対象事業(委託費)の経費の分類ができておらず、これら分類による説明は論理的に成立しない。

以上の2項目から弁護団説明書で証明が成立していないものが他にあると思われる。もし、該当するQ&Aを見つけたらコメントを頂きたい。(弁護団説明書は読むのが疲れる)

まとめ

弁護団の説明書は、履行中に仕様書に明記されない事態が発生した場合は受注者が最も有利となる選択をすることを前提としている。しかし、契約図書において発注者との協議が規定されている。
また、「やりっぱなしスタイル」も問題である。四半期の数値の精査が間に合わない場合、期限を延長するか一旦暫定版とし後日正式版と差し替える等の対処を協議して決定する。東京都との協議なく暫定版のまま放置はありえない。
自主事業や自主財源を理由に疑惑を否定するなら、委託費用が使われた範囲を明確にするのが先決である。今のままだと言い逃れに使っていると思われても仕方がない。
なお、弁護団の説明書は東京都にとって不利な証拠として扱われる可能性がある。東京都も本件は「地雷案件」として認識し、それでもなんとかしようと努力してきたのではなかろうか。東京都の承認を証拠として使用する場合、しっかりと証拠を確認してからにすべきであろう。

親愛なる全世界・全時間軸の女性の皆様へ

暇空氏は皆様の敵と聞き及んでます。しかしながら、私は決して敵ではございません。記事は『行政の透明性を高めたい』とのピュアな思いの発露であり、彼のリーガルハラスメントと軌を一にしません。今後とも皆様の心に寄り添っていく所存ですので、お間違えのないようお願いします。



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コメント

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伊州厘界
伊州厘界

理論的には自主事業、委託対象事業(自主財源)、委託対象事業(委託費)に分割されるのは理解できますが、委託対象事業(自主財源)が本当に実在するのでしょうか。「東京都の事業ですけど、colaboさん費用を出してください」みたいなタカリを東京都が行っている事になるので、そのようなことは東京都としては認めていないのではないでしょうか。

本当の所は、この記事で指摘されているようなことを理解している会計責任者がcolaboには居なかったと言うことではないでしょうか。通常であれば、その様な状況であれば、会計責任者を雇用させるとか、会計事務所に委託させるとかを東京都が指導して、必要ならば委託費の増額をするはずです。それが出来ていないのは、担当者の怠慢なのか、colaboには口出しができなかった理由があるのかが最大の疑惑だと思います。なんとなく、担当者の怠慢ではないと思えるのですが。

opp
opp

前記事で書いたとおり、colaboの事業費に対する補填の位置付けで、委託費で全部やれとの建て付けにはなってないです。「1億かかるかもしれませんが最大2000万までは支援します」という契約です。colaboが自己資金が足りなくて業務量を減らして5千万まで費用を抑えたりするのもcolaboの自由です。

シキ・プライス
シキ・プライス

https://colabo-official.net/wp-content/uploads/2022/12/7a21d05bcdfd22a5d4d7fd66dd0964b2.pdf

どうぞ。

「Colabo及び仁藤夢乃さんに対する誹謗中傷等について・補足説明3」

です

opp
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補足3は、東京都の承認の有無には答えてないですね。

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