近鉄の運転士サングラス〝ヤフオク流出〟騒動も真相は闇に…貸与全員が所持、落札形跡なく
関西私鉄大手の近畿日本鉄道が直射日光などから運転士の目を保護するため7月に本格導入したサングラスと同一とみられる製品が、インターネットオークションに出品される事態となった。あくまでサングラスは貸与品で、転売は〝ご法度〟だ。同社ではサングラスを貸した運転士全員を調べた結果、外部流出は確認できなかったとする一方、出品者には「出品停止を申し入れた」と説明。オークションは落札がないまま終了したとみられる。 【写真】近鉄の運転士用サングラスと同一とみられる製品が出品されたヤフーオークションの画面 近鉄では、太陽光や反射光の影響による目の疲労やストレス軽減などを目的に、昨年8月から「保護メガネ」の試験着用を実施。一定の効果が確認できたとして、今年7月1日以降、ケーブル線を除く全線の運転士約1300人に順次貸与を進めてきた。 ところが、9月上旬、ヤフーオークションのサイトに「近鉄 運転士用サングラス(偏光レンズ保護メガネ)」としてサングラスが出品された。入札開始時の最低価格は3万円、すぐ落札できる即決価格は3万4千円とし、「レアな逸品」などとアピール。添付写真にはサングラスとともに、「近畿日本鉄道株式会社」の文字が入った説明書のような書類も含まれていた。 近鉄によると、サングラスの出品を把握した同社側は、貸与品の出品は社内の規定に反するなどとして、サイトを通じ出品の取り消しを求めるとともに、サングラスを貸与した運転士を調査。広報担当者は「実際に貸与したのはまだ名古屋方面の一部運転士だけ。貸与した全員がサングラスを所持しているのを確認した」としている。 一方、出品されたサングラスは落札者がいないまま、いったん入札が終了。今月15日夜に再び出品されたが、翌16日午後に落札の形跡がないまま入札が終わった。近鉄側は貸与品の紛失などが確認できない上、「出品されたサングラス自体が本物かどうかも分からない」(広報担当者)との立場で、出品騒動の真相は謎に包まれたままとなっている。