IRRESPONSIBLE HATE ANTHEM
下記英詩は歌詞カードからの引用です。但し差別表現があったのでその部分は*で一文字伏せました(読めばわかりますがマリリンマンソンが差別主義者というわけではないです)
なぜか全部大文字だったので大文字で表記します。なお管理人の目的は歌詞の考察であり、キリスト教及び特定の団体などを批判するつもりはありません
I AM SO ALL-AMERICA, I'D SELL YOU SUICIDE
I AM TOTALITARIAN, I'VE GOT ABORTIONS IN MY EYES
I HATE THE HATER, I'D RAPE THE RAPER
I AM THE ANIMAL WHO WILL NOT BE HIMSELF
FUCK IT
HEY VICTIM, SHOULD I BLACK YOUR EYES AGAIN?
HEY VICTIM,
YOU WERE THE ONE WHO PUT THE STICK IN MY HAND
I AM THE ISM, MY HATE'S PRISM
LET'S JUST KILL EVERYONE AND LET YOUR GOD SORT THEM OUT
FUCK IT
EVERYBODY'S SOMEONE ELSE'S NIGG*R/I KNOW YOU ARE SO AM I
I WASN'T BORN WITH ENOUGH MIDDLE FINGERS/
I DON'T NEED TO CHOOSE A SIDE
I BETTER, BETTER, BETTER, BETTER NOT SAY THIS
BETTER, BETTER, BETTER, BETTER NOT TELL
I HATE THE HATER, I'D RAPE THE RAPER
I AM THE IDIOT WHO WILL NOT BE HIMSELF
FUCK IT
俺は典型的アメリカ人 お前に自殺を売り込んでやる
俺は全体主義者 俺の見解だと何回も失敗をしてきたね
俺は憎む奴を憎む レイプ魔をレイプする
俺は自分自身にもなれそうもない獣だ
クソったれが
よお被害者 俺はお前の目をまた見えないようにするべきかな?
よお被害者
お前は俺の腕に棒を刺した奴だったな
俺は"主義"だ 俺の憎しみはプリズムだ
さあ全員を殺してお前の神様にそいつらを選り分けさせよう
クソったれが
全員が他人のくろ×ぼだ そうだよ お前もそうだし俺もそうだ
俺は十分な量の中指を持たずに生まれてきた
敵味方のどちらかにつく必要なんかないんだよ
こんなこと言わない方がずっとずっとずっとずっといいんだ
こんなこと伝えない方がずっとずっとずっとずっといいんだ
俺は憎む奴を憎む レイプ魔をレイプする
俺は自分自身にもなれそうもないバカだ
クソったれが
[考察]
最初に要約すると、無責任に"~主義"とかに入って他人を差別したりすることへの批判の歌詞だと思います
最初の方の"全体主義"は簡単に言うと"個人の生活や意見は全体(国家や民族)の利害に従うべき"(思想も全体に従わせる)みたいな意味で、有名なのはナチスドイツとかスターリン時代のソ連だそうです
直前の歌詞で"俺は典型的アメリカ人"と歌っているので、"典型的アメリカ人=全体主義"と歌ってることになります
同行の"ABORTIONS"(失敗)ですが、そもそもこの単語のメインの意味は"妊娠中絶"で、"get an abortion"(中絶する)と引っかけている可能性が高いと思われます
キリスト教的思想では強姦されてできた子供も中絶できない(親が天国に行けないから)ので、それを皮肉っているように思われます
直後に"I'D RAPE THE RAPER"(レイプ魔をレイプする)という歌詞が出てくるのもいかにもです
次に"俺は憎む奴を憎む"ですが、これが正に自身の保身や名誉とかのために"~主義"というのを作ってる人への批判に思えます
途中の"ANIMAL"が非常に難しいです。なぜなら聖書には動物に関することは相当数出てくるからです…ヤコブの手紙では"動物は人類に制されている"みたいな表記がありますし、ペテロの手紙第二では"(偽預言者だったか偽教師は)殺されるために自然に生まれた理性のない動物と同じで自分が知りもしない事をそしる"とか
ユダの手紙では"わきまえのない動物のように本能により知るような事柄の中で滅びる"みたいな事が書いてありますし
羊や魚に関してはしょっちゅう出てきますし悪霊が豚の群れに入ってガリラヤの湖で溺れるなんていう話も出ますし
因みに最初管理人はヨハネの黙示録に登場する、獣の数字(いわゆる666)で有名な獣で、ヨハネの黙示録では"獣の数字666は実は人間をさしている"と表記されているので
"人間にすらなれない獣"的な意味かと思いましたが、どうも聖書では"animal"でなく"beast"の方を使うっぽいんですよね…
次に"よお被害者"からの部分ですが、聖書にしょっちゅう出る描写で割と有名なのがイエスキリストが盲目の人を治すってやつなのでそれへの皮肉と思われます
ただ"black your eyes"(直訳で目を暗くする)とか他にも意味が色々ありそうですが
そして"お前は俺の腕に棒を刺した奴だったな"の部分は正に群衆というかその他の人間、"とりあえず自分が助かりたいために、従う対象を自分が攻撃した人にすら変える"という無責任さを表した部分に思えます。タイトルが"Irresponsible hate anthem(無責任な憎しみ賛歌)"ですし
ここで非常に興味深い部分が、"I AM THE ISM, MY HATE'S PRISM"(俺は"主義"(ISM)だ 俺の憎しみはプリズムだ)の部分で、主義(ISM)は要するにfascISM(ファシズム)とかピカソとかのcubISM(キュビズム)とか最近流行ってるのだとfeminISM(フェミニズム)とか、まあとにかく"~主義"の語尾に使う用語で、
PRISM(プリズム)は光の屈折とか分散をさせるものなんですが、直後の"俺の憎しみはプリズムだ"という部分と考えると"とりあえず無責任に~主義に所属して思想を屈折させたり分散して助かろうとしてる人"への痛烈な皮肉に管理人には思えます
聖書ではイエスを信じなかった人たちがイエスを処刑しますし、イエスの一番弟子ペテロは鶏が三度鳴く前にイエスの事を"自分は知らない"と言ってしらばっくれます
マリリンマンソンは"今のキリスト教徒たちもどうせ自分たちが助かるためには平気で他の宗教に改宗する"みたいなことを歌っているように私には思えます
くどいですがタイトルが"Irresponsible hate anthem(無責任な憎しみ賛歌)"ですし。単に自己主張して自分も人気を取りたいだけの信者とかはまあ大なり小なりどこにもいますよね
"さあ全員を殺して~"の部分も思いっきり無責任さの風刺になっているように思えます。因みにキリスト教原理主義はかなり選民思想色が強く、例えば忠実な人は"いのちの書"に名前が書かれているなんていうのもありますね
またA Perfect CircleのJudithという曲で"Fuck YOUR god"と歌うんですが、メイナードがその部分の説明で「"神をファック"じゃなく、"お前の神(個人に勝手に作られた神)をファック"と歌ってる」と説明してましたが、この歌詞でも"YOUR god"とマリリンマンソンが歌っているのは同じ理由に思えます
"全員が他人のくろ×ぼだ~"の部分はパッと見非常にマリリンマンソンに問題がありそうですが、実はキリスト教原理主義では黒人(というか有色人種)を強く差別してます
その後の"お前もそうだし俺もそうだ"から考えるとおそらく黒人を差別しまくるキリスト教徒に対し、"全員が差別される対象になりうる"という事を言っているのかと思われます(マリリンマンソンは白人なので)
この辺ちょっとニルヴァーナのAll Apologiesの"Everyone is gay"を思い出しますね(ゲイ、要するに同性愛者もキリスト教原理主義では差別の対象です。因みにニルヴァーナのカートコバーンも反キリストです)
"十分な量の中指を持たずに生まれてきた"というのは要するにもっと色んな所に中指立ててえよって事でしょうが、直後に"敵味方のどちらに付く必要なんかない"と歌ってます("choose a side"は"対抗してる勢力のどっちに付くかを決める"という意味)
要するに"~勢力とか分ける必要なんかない"と平和思想そのものを歌っているように見えます(公式訳はchoose a sideの慣用句を知らないのかよくわからない表現になっちゃってますが…)
因みに"俺は憎む奴を憎む"という部分は深読みすれば新約聖書のルカの福音書の"私のもとに来て、「自分の父、母、妻、子、兄弟、姉妹、そのうえ自分の命までも憎まない者」は、「私の弟子になることはできない」,自分の十字架を負って私について来ない者は私の弟子になれない"という旨の言葉と、
ヨハネの手紙第一の"神を愛すると言いながら兄弟を憎むならその人は偽り者だ"という旨の言葉への皮肉とかにもとれるかもしれません
他にもヨハネの福音書には"自分の命を愛する者はそれを失い、この世でその命を憎む者はそれを保って永遠の命に至るのです"という言葉や"もし世が君達を憎むなら世は君達よりも私を先に憎んだ事を知っておけ"みたいな言葉なんていうのもありますね
これはうろ覚えですがローマ人への手紙に"私は自分が憎むことをしている"的なのも載ってた気がします
いやしかし凄い歌詞ですね。ぱっと見物凄い問題ある事を歌ってるように見えますが実際は皮肉風刺まみれの曲でMarilyn Mansonって改めて凄い頭良いなあって思わせられます…
管理人の拙い翻訳の上に微妙な記憶力ですがお役に立てると幸いです
※くどいですが管理人の目的は歌詞の考察でありキリスト教を批判するつもりはありません。
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