ハンターハンター(HUNTER×HUNTER)考察 ヒソカクロロ戦共闘説とダブルフェイスの制約と誓約
記事まとめ
はじめに
この記事はHUNTER×HUNTERの34巻を片手に読んだほうがいいです。
まず結論から述べる。
①クロロは、シャルナークとコルトピの2人と共闘した
②ダブルフェイスの制約は「栞で発動した能力は栞を外した時に持ち主に返却され、二度とその能力を盗むことはできなくなる」
③死後強まる念(サンアンドムーン)だけは例外的に栞で使い放題。
なぜこういう考察になったかというと、「ダブルフェイスの制約はこうであろう」という確信があり、「あれほど誠実だったヒソカがぶちギレたこと」を筆頭とする状況証拠が全て矛盾しないため、こうだろうと確信した。
ダブルフェイスの制約について
ダブルフェイスを語る前に、「他人の念能力を盗む(借りる)能力」のハードルの高さについて語る必要がある。作中で類似能力を使えるのは、クロロ(スキルハンター)、レオル(レンタルポッド)、クラピカ(スチールチェーン)の3人。「相手を喰らう」のメルエムと「超絶才能で食らった能力を見様見真似」のジンは特殊なので除外する。
レオルやクラピカは、彼らの生き様を表した能力である。レオルは、「貸し」を作って「借り」を回収する生き方をしてきた野心家だ。クラピカは「自分一人で全てを果たしたいが、守りたい仲間が出来てしまったので、その仲間を補助できるよう、代償は全部自分が寿命で支払って仲間を強化する」だ。能力を奪う相手からは強制的に奪う形にしているあたりも、クラピカの性格が出ている。
対してクロロの能力は異常だ。彼の生き様ではない。彼の、「目的のためにどこまでも合理的に攻略する思考」という武器で、念能力というシステムをハックしたと言ってもいい。作中で思い通りに念能力を攻略してみせたのは、クロロだけだ。あとは全て自らの生き様に根ざしている。クロロには完全に自分が存在しないため、念能力を「攻略のために設計する」しかなかったのだ。それこそがクロロの生き様なのだ。「自分には執着するものがないから他人の能力を収集し分析したい」という妄執こそがスキルハンターの根源だ。だからこそ、制約と誓約を完全に攻略し、何度でも使える完全な念能力盗みを成立させた。
そんなクロロは、両手を空けたりコンボが発動できるよう「厄介な制約」を足して更に能力を調整した。すでにある能力を「制約と誓約」を足して改良したのはクロロだけだ。
スキルハンターの制約のうち、「相手の能力を盗む時」の制約は、満たすことこそ困難だが、それほどデメリットではないので、厄介な制約ではない。「右手で本を開き続ける必要がある」と「持ち主が死亡したら消失する」が厄介な制約と言えるだろう。
ダブルフェイスは、「右手で本を開き続ける必要」を消し、「さらに同時に二つ能力を発動できるコンボ」すら可能とした、異常なほどの改良だ。
コレを実現させうるほどの制約は何か?これはもう俺の直感としか言いようがないのだが、「栞で発動した能力は栞を外してページを閉じた時に持ち主に返却され、二度とその能力を盗むことはできなくなる」くらいしか思いつかない。
たとえば、シャルナークとコルトピが闘技場にいたから、「元の持ち主が一定距離にいないと使えない」という制約は、普段の使い勝手が悪すぎるので発展性がなくてありえない。近くに居て能力を貸してくれるという概念は、「盗賊の極意」という概念からも程遠い。
また、スキルハンターは「元の持ち主が能力が使えなくなる」。シャルナークとコルトピは仲間だ。仲間の能力を盗んでなぜ平然としているのか?それは「返還できる制約を足した」としか思えない。
返還できる制約をただ足すだけでは、仲間の能力が制約なく借り放題になってしまうし、たとえばみたいに監禁したやつの能力も栞で使い放題になってしまう。だからこのような制約だと思う。
また、能力が返却されてない場合はそもそもケータイを返す必要がない。この会話からもダブルフェイスの制約は「能力の返還」に絡んだ能力になる。
また、返却されない死後の念で強化されたサンアンドムーンについては、流星街の「何も奪うな」の掟に反するので、長老から盗んだのではなく、同意があっての継承だと思われる。死期を悟った長老が、クロロのスキルハンターの一ページとしてクロロの役に立とうとして、クロロに盗ませた後で強く願いながら自分を爆破させたんだと思う。それならば、都合よく本に残るのも納得できる。
ヒソカクロロ戦の流れ
(本)ブラックボイスで審判を操る
(栞)サンアンドムーンで審判を爆破
(本)オーダースタンプ説明
(栞)ギャラリーフェイクで審判を複製して返還(本)オーダースタンプで命令
(栞)コンバートハンズ説明(発動せず)
(栞)ブラックボイスで命令して返還(本)コンバートハンズで潜伏ギャラリーフェイクで人形増加(30~体)
(本)オーダースタンプで命令しつつ格闘戦 この時栞が見えない
サンアンドムーンでボーリング球の胴体に刻印
ブラックボイスとギャラリーフェイクを返還した時点で、残り能力はサンアンドムーン、コンバートハンズ、オーダースタンプ。このうち、オーダースタンプは片手でしか使えない能力だし、主力の能力なので栞で使って返還してしまうことは絶対に避けねばならない=栞ではなくページでしか使わない。コンバートハンズは、反撃を食らって離脱し、紛れて逃げるときに右手でニセクロロを作る切り札なので、思わぬ反撃を食らって逃げるときしか使わない。よって、
・「ページでしか使わないオーダースタンプ」
・「もしもの逃げてまぎれるときに栞かページで使うコンバートハンズ」
・「栞で使い放題のサンアンドムーン」
となるので、「栞をサンアンドムーンに挟んでチャンスがあればヒソカの持ってる首の胴体を爆破。ヒソカに人形の首を切り離せば止まると誘導したのはその後頭を爆破してヒソカにダメージを与えるトラップ 首と胴体が離れていても胴体を爆破すれば首も爆発することを確認していたのだろう」という戦法で動くことが正解になる。だからサンアンドムーンの左手をボーリングの胴体に押すことができた。
シャルナークがブラックボイスで操っておいた観客に(栞)コンバートハンズ(両手)でクロロと姿を入れ替えて偽クロロを囮にする。
偽クロロがやられたところで(栞)サンアンドムーン(本)オーダースタンプにして、この稼いだ時間でコルトピが量産した人形200体にオーダースタンプを押して回る。(ヒソカが30と予想したはずが200体を超える人形がギャラリーフェイクで作成されている)
オーダースタンプで命令して暴れさせたあと全体に命令。シャルナークに命令してブラックボイスで操った人間(右手の刻印持ち)でヒソカの腕を爆破。
自爆人形を20体ほど作成して二階から特攻させ、さらにトドメにその辺の人間を投げて落としてヒソカ撃破。
共闘説でないと矛盾する人形作成時間
・サンアンドムーンは一瞬でも刻印できるが一瞬だとしょぼい爆発(審判)しかしない。MAX爆発なら3~5秒の接触を要する。
・両手大爆発爆弾人形が50体も存在する。
観客が殺されまくってる状態で、ヒソカに爆発する観客が走り寄ってるとき、人形ではない観客はヒソカから逃げるはずで、走り寄ってるのは全部爆弾人形
・両手爆弾大爆発人形を作るには、共闘がなしの場合、ギャラリーフェイク>サンアンドムーン片手で刻印(一瞬)>ギャラリーフェイク栞解除>サンアンドムーン右手刻印(3~5秒)が必要。
・栞で両手をあけないと、ギャラリーフェイクも、サンアンドムーンの右手刻印も行えないので、オーダースタンプ発動中や、コンバートハンズブラックボイス発動中など、他の能力発動中はこの作業を行えない
以上のことから、
ヒソカが推測した人形の総数から、ブラックボイスやオーダースタンプを使ってなかった、クロロが人形を作れた時間は、30体という見積もり×2秒で、最大でも60秒程度しかなかったということになる。
60秒で200体の人形が出てくる時点で、コンマ3秒で1体作成しないといけないから十分に無理なんだが、更に爆弾両手人形30~50体とすると、全部最短の3秒で刻印できたとしても、最低でも90~150秒は追加で必要なことになる。実際はもっと。
よって、「ギャラリーフェイク」や「ブラックボイス」はクロロではなく、コルトピやシャルナークがやってないとおかしい。とすると、「戦闘中に能力が返還されていないとおかしい」
このことは、「能力の返還が制約として組み込まれている」という理論の裏付けともなる。
マチはおそらく共闘に参加してない。マチは見届けようとしただけだろう。
ヒソカは「糸のようなもので回収したという仮説から、マチも共闘してたと思って、一瞬キレてマチを殺そうとしたが、作者が止めた。ヒソカが勘違いでマチを殺してしまうことは、あんまりにもかわいそうだから。
冨樫先生も、「勘を大事にしている」ということが知れて、当然そうだろうとは思っていたが、確認できて嬉しかった。やっぱりそうだよね。



コメント
4現状開示されてる情報内での筋が綺麗に通っていてとても面白かったです。一点だけ気になったのが、ダブルフェイスの制約が記事内の記載通りのものと仮定すると栞を使用しない場合のスキルハンターの使用感に悪影響を与えないため、クロロに「厄介な制約は増えたが」と言わせる類のリスクにはならないのではと思いました。
能力の不可逆的な返還という読みには説得力を感じるのでそれプラス従来のスキルハンターの自由度を損なう制約も課してる…と思ったのですが、自分ではあまりしっくり来るものが出ませんでした…。
そこはダブルフェイスのときに厄介な制約が増えたってことでいいんじゃないでしょうか
従来のスキルハンターは従来の制約で成立していたものですから、従来の使い方をする限りでは従来の制約で良いと思います
例えばエンペラータイムは全ての能力が100%引き出せる能力で、寿命がモリモリ減っていくという厄介な制約がありますが、エンペラータイムを編み出したことで他の能力に制約はついてないと思います。
まあ能力を発展調整したのが作中ではクロロだけ(クラピカは空き枠を使った)なので、他に適用例がないですが、(だからクロロはすごい)たとえば円に制約を組み合わせて念能力を編み出したとしても、円自体は制約なしで使えると思います。