佐賀県警の科学捜査研究所(科捜研)の技術職員がDNA型鑑定で不正行為を繰り返していた問題で、県警の福田英之本部長は17日、県議会一般質問で「県民の信頼を大きく損なう事案で、重く受け止める。県警の責任者として深くおわび申し上げる」と陳謝した。実態解明や再発防止に向けた第三者機関などによる調査に関しては「必要があるとは考えていない」との認識を示した。県警が8日に不正を発表した後、トップが公の場で説明したのは初めて。

 議員から「第三者委員会を設置し、客観性のある調査を実施すべき」との指摘が相次いだ。福田本部長は不正が発覚した昨年10月以降、県公安委員会に対し、調査の進捗(しんちょく)状況や再発防止策を報告してきたことを挙げ、「警察外の第三者的な立場から確認し、多くの指摘、指導をいただいている」として第三者委に否定的な考えを示した。