米ABC 司会者の保守系活動家射殺めぐる発言受け、番組を休止 政権高官の圧力から数時間

保守系活動家射殺めぐり、番組司会者はどういう発言をしたのか

(CNN) 米ウォルト・ディズニー傘下のABCテレビは17日、ジミー・キンメル氏が司会を務める深夜トーク番組の放送を無期限で中止すると発表した。キンメル氏をめぐっては、米保守系活動家チャーリー・カーク氏射殺の容疑者に関する最近の発言が物議を醸していた。

ABCの広報は無期限に放送を中止するとしたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

この驚くべき決定の数時間前には、ABCローカル局の放送認可を担当するトランプ政権の高官が同局に対し、キンメル氏の処分を公に求めていた。

その後、ABCの主要系列局の少なくとも二つがキンメル氏の番組放送中止を表明したことで、政権に迎合しているのではないかとの臆測が飛び交った。これらのローカルメディアはそれぞれ、政権の承認が必要となる合併を模索しているためだ。

キンメル氏が17日夜の収録の準備をしている中、ABCは中止を決定。エンターテインメント業界を驚がくさせた。

言論と表現の自由を擁護する団体は、放送中止は卑劣だとしてただちにABCを非難。一方、キンメル氏と頻繁にやり合ってきたトランプ大統領は、訪問中の英国からこの決定を祝福した。

トランプ氏は自身のSNSトゥルース・ソーシャルで「ABCがついにやるべきことをやる勇気を出したことを祝福する」と述べた。

無期限の放送休止は、カーク氏の殺害をめぐる意見や発言がいかに政治色を帯びているかを浮き彫りにしている。カーク氏に好意的ではないと受け取られる発言を行った人物を解雇するよう雇用主に求めるキャンペーンが展開され、注目が集まっている。

キンメル氏は15日の番組で、「MAGA(米国を再び偉大に)」の運動家らはカーク氏を殺害したとされるタイラー・ロビンソン容疑者がMAGAの一員ではないことを証明することで政治的な点数稼ぎをしようとしていると述べていた。

連邦通信委員会(FCC)のカー委員長は17日、出演した右派系ポッドキャストでこの発言について「考え得る限り最も病的な行為」だと非難。カー氏は、ディズニーにキンメル氏への処分を強いる手段として、FCCがABC系列局の免許を取り消す可能性を示唆した。

あなたにオススメ[PR]
メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「トランプ大統領」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]